一歩前へ
4-1
飛鳥『よし、初バイトか。』
家にいる時間が減る。それだけでよかった。
店主「はい、おかえり。委員会ですか。ま、図書なら丁度良かったんじゃないですか?」
飛鳥「はいはい、遅れてすいませんね。そしてあまり読まないでくれますー?」
店主「ま、読めるものは仕方がありませんよね。」
飛鳥「まーそうですけど。あ、仕事って何すればいいんですか?服装とか。」
店主「あー服は制服のままで結構ですよ。休みの日は私服で結構です。」
飛鳥「...時給っていつから?」
店主「今からですよ。」
飛鳥「なんか書いたりしなくていいの?タイムカード押したり...」
店主「あ、私アナログなんで。」
飛鳥「んじゃどうやって計算すんのさ。」
店主「計算は彼に任せてるんで大丈夫ですよ。」
飛鳥「彼って?他に人いんの?」
店主「人は飛鳥さん以外にいないですよ。今のところはね。隣の部屋って言えばわかりますか?」
飛鳥「あー...」
店主「彼は大丈夫ですから。早く荷物おいてきて。」
俺が困るのもわかるかな。
霊がなんでシフトを管理してるわけ。バカなのか。いるのは分かったんだよ。
空気違うもん。
隣の部屋に恐る恐る入った。
普通の霊みたいにまがまがしさはない。
霊「あーあなたが新人の。」
飛鳥「はい、よろしくお願いします...」
霊「そんな身構えなくていいよー(笑)」
飛鳥『身構えるに決まってんだろ...』
霊「私の名前は斎藤。店主に助けられてからここで働いているんだよ。」
飛鳥「店主に助けられた?」
それは興味がある。
斎藤「あれは私が地縛霊を...」
店主「無駄話ですか?斎藤さん。飛鳥君も早く来て、お客さんだよ。荷物はそこの二つあるロッカーの右側使って。名前かいてあるでしょ。斎藤さん記録お願いしますね。」
斎藤「はい、七紙さん」
飛鳥『ちっ聞きたかったのに...ん?』
飛鳥「七紙って店主の名前ですか?」
斎藤「そうですよー。本当の名前なのかはわかりませんがねー。」
飛鳥『ふーん...』
知りたいことが1つ減った。
飛鳥『んでここにいれればいいんだっけ?ってあれ?これ...』
飛鳥『まさか...ね?』
七紙「飛鳥くーん早くー」
飛鳥「はいはい、わかりましたよ!」
隣の部屋に戻ると俺は驚きを隠せなかった。
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続きはまた、