黒雨の容態
基地の医療棟に到着後、黒雨はすぐに医院長のもとで集中治療を受けていた。
「医院長、何か分かりましたか?」
俺はベットで苦しそうに寝ている黒雨を見ながら言った。
「それが、全くの皆無よ。黙っていれば容態はさらに悪化していくし……少し全身スキャンしてみるわね。」
「……お願いします。」
医院長が言う全身スキャンとは健康診断を即席に行う装置の事だ。
それで身体をスキャンすると、その時にしている怪我の場所や状態を瞬時に解析してくれたり、判明している病気、解明されている毒物等ならばすぐ教えてくれる。
「んー、これは面倒ね…。」
医院長は全身スキャンの結果のデータをみると、眉間にシワをよせた。
「どうしたんですか?」
「これは今までに解明されていない毒物ね。機械では毒物ってとこまでは分かるんだけど、詳細は不明になっているわ……。」
「…それではどうにもできないのですか?」
すると医院長はデータを表示している画面から目を離し、俺の顔を見た。
「黒雨ちゃんの血液を採取して何の毒物に近いか調べてみるわ。」
医員長はそう言うと、いつの間にか採取していた黒雨の血液が入っている試験管を持って部屋を出て行った。
「お願いします。」
俺は何も力になれないため、今は医院長にすべてを託すことにした。
「うーん、これはいったい……。」
あれから数十分、片手に沢山の書類を持った医員長が帰ってきた。
「何か分かりましたか?」
「常田君には申し訳ないけど、何の毒物に近いのかもさっぱりだよ。分かることと言えば、あと数時間もすれば黒雨ちゃんは──。」
医院長はその先の言葉を言うのを拒んだ。
「どうにかできないですか……?」
俺は拳を強く握って質問した。
「一応、血清ではないけどクローン体の血液を洗浄できる簡易的な薬を作ってきたわ。これで毒物の効果を遅らせる事ができると思うのだけど……。とりあえず、これを栄養材の点滴に混ぜて投与してみるわ。」
「それで、どれくらいもちそうですか?」
医院長あまり言いたくなさそうな顔した。
「効果があれば、3日ってところかしら……」
「完全に助ける方法みたいなのはないのですか?」
「そうねえ、こんなこと言うのはあれなんだけど黒雨ちゃんはクローン人間なわけだから、元になった人のDNA情報があれば楽勝で治せるわよ。」
「できないんですか?」
俺がそう言うと医院長は近くにあった椅子に座った。
「彼女の元になった人のDNA情報は、民間兵の連中に持っていかれた時にこっち側のは抹消されたの。もし、その情報を入手しようとするなら民間兵の基地に直接乗り込んでデータを回収するか、元になった人が生きていることを願って救助しに行き、ここにつれてくるしかないわ。」
「やりますっ。」
「でもね、データが民間兵のどの基地にあるとか、その元になった人の居場所が不明なのよ…。」
「そうなんですか……。」
俺がそう言うと、医院長はタブレット端末を白衣のポケットから取り出して操作を始めた
「…そうそう。実はね、そのお姉さんの居場所ならだいたい予想できるのよ。」
「本当ですか?」
「あった、あった。隣街のここくらい大きな避難所があるのわかる?」
「わかります。」
たしか以前にここの避難所が襲われ、黒雨が奴らにさらわれたときに俺が搬送された医療棟がある場所だ。(※第4話より)
「まだ、大型クライシスの襲撃の後片付けで避難警報は解除されていないから、きっとそこの避難所にいるわ。」
そんな近くにお姉さんがいたとは…。
「分かりました。でもお姉さんの方が分かったとして、手がかりになるようなものは手にはいるんですか?」
「少しあるのよ。」
「いったい何なんです?」
「妹はまだ生きているの。それでいまだに民間兵に捕らえられていて、何度かP.K.D.Fに救助を求めに来ていたことがあったのよ。ただ、その時の作戦データとかは隣町の避難所の中にあるから、許可とってデータを貰うより、直接彼女に聞いたほうが早いかもね。」
「善は急げです。行ってきますね。」
今は医院長の言葉を信じる事にした。
「…ああ、そうそう。お姉さんの事なんだけど名前は紫雨希って言って、年齢はあなたと同じくらいだったと思うわ。」
「了解です。」
それを聞いた俺はチームルームに小走りで行き、学校の制服に着替えた。
ブレザーの内側にはショルダーホルスターを隠すように装備し、護身用のハンドガンを入れた。
そして走って隣街へ向かおうとチームルームを出た。
「よう、待てよ常田!」
チームルームを出て直ぐに聞き覚えのある声の人に呼び止められた。
「あなたは、田中さんでしたっけ?」
俺を呼び止めたのはあまり会話のしたことがない田中さんという、乗り物専属の操縦士だった。
「そうそう。ここの補欠操縦士の田中だよ。」
「どうかしたんですか?」
俺がそう言うと田中さんは俺の肩をポンと叩いた。
「お前の相棒のことなんだが、小規模ながら基地内で噂が広まってたんで聞いたぜ。お気の毒にな。」
「なんか、すみません。」
「ところでそんなに急いで、どこかにいくのか?」
田中さんは俺の格好を見て言った。
「あ、はい。隣街の避難所に行こうかと······。」
「走っていくのか?」
「そう…なりますね。」
「マジかよ、超クールだな。しかし、その案を否定するわけではないが、ここに暇な操縦士が一人いるぜ? それに見たところ、時間もないんだろ。」
「いいんですか?」
「ああ、ついてきな。」
俺は田中さんに頭を軽く下げて、一緒に出撃ゲートへ向かった。
通常、出撃ゲートから出発する際には許可が必要なのだが、フリーゲートという操縦士の資格が与えられている者が同行の場合限定で自由に行き来できるゲートがある。
田中さんがフリーゲートの操作パネルをいじると一台の小型なジープが運ばれてきた。
直ぐにそのジープに乗って、田中さんの運転で隣街の避難所へと行った。
「ついたぜ、ここが目的地の避難所だ。」
田中さんは避難所の駐車場にジープを止めた。
「俺はここで待ってるから、行ってきな。」
「すみません、ありがとうございます。」
俺は車を降りると小走りで避難所の中に入った。
中に入ると予想以上に人混みあってる。
それにしても怪我をしている者や、泣いている子供などが沢山のいる。
多分あの巨大なクライシスの被害を受けた人達なのだろう。ここの市街地はもろにあの巨大なクライシスが通過して行った場所らしいからな。
俺は近くにいる人から順に「紫雨希という人を知りませんか?」と聞いて回った。
しかし、施設が広い事もあり中々見つからないまま数十分が経ってしまった。
その時、一人のおばあちゃんが近寄って言った。
「そこのあんた、希ちゃんってあの神社の子かい?」
「神社……?」
いきなりの質問で回答に困ってしまった。
「まあ、ええわ。多分その子だと思うのだけれど。その希ちゃんならあっちの隅のほうで制服姿で座っている子だよ。」
おばあちゃんはそう言って指をさした。
その先には医院長が言っていた様に俺と同じくらいの年齢の女の子がいた。
「ありがとうございます。」
俺はお礼を言ってすぐさまそこに向かった。
「あ、あの。君が紫雨希?」
「…ええ、そうだけど。あなた誰?」
隅で暗い顔をして座っていたブレザー姿の少女は、ゆっくりと顔を上げて質問してきた。
「あ、俺の名前は常田優心。」
「私に何か用事? …もしかしてこんな時にナンパ?」
「ま、まさか! えーと、君の妹の事で話が……。」
俺がそう言った瞬間、彼女の目付きが変わった。
「ちょっときて。」
俺は手を引っ張られてここの人気がそこそこ少ない場所につれていかれた。
「あなた、もしかしてクローン関係の人?」
彼女はいきなり俺の用事を当ててきた。
「違うと言ったら嘘になるかな…。」
「それじゃあ、聞くけど政府のP.K.D.Fみたいな組織の人間? それとも裏でこそこそ動いてるグリードの人間?」
「グリード?」
なんだか聞いたことのない単語が出てきた。
「ふん、その反応からしてグリード側ではなさそうね。でもクローン関係の人ならP.K.D.Fの方だとしても怪しいけど。」
「お、俺はP.K.D.Fの戦闘員だ。」
「あっそう。別にどうでもいいけど、妹がどうしたの?」
彼女は興味無さそうに本題を聞いてきた。
「君は自分の妹の居場所が分かるのか?」
「別に分からない訳ではないけど、あなたに教える気はないわ。」
「どうして……?」
「だって、クローンが関係しているもの。」
「君はクローンに何か恨みでもあるのか?」
俺がそう言うと彼女は鋭い目付きで睨んできた。
「常田。あなたにはクローンの実験台とされた妹の気持ちやクローンとして生み出された者の気持ちなんて分からないでしょ!?」
「……。」
言い返せる言葉が無い。
黒雨の気持ちをちゃんと理解したことなんて無いのだから。
「いいわ、少し昔話をしてあげる──」
あれは今から3年程前の話、私の家はよくある神社の家系だった。
ある日、政府から生物兵器の恐怖を終わらせることのできるというクローン人間の実験の話を突然持ち込まれたの。
クローン人間を作るには妹の優月の力が必要だって言ってたのを覚えている。
私のお父さんやお母さんは、この恐怖を終わらせられる術になるのならと喜んでその話を聞いていたわ。
それから数日が経って、妹と私は研究所に連れていかれた。
私が連れていかれたのは妹の恐怖心を柔らげるためと、生み出されたクローン第一号の世話するためよ。
最も妹の事が分かっていると判断されてたからね。
そして、研究所に来てから5時間くらいが過ぎた頃かしら。早くもクローン第一号が完成したの。
その時の第一号にはちゃんとした名前がなく、私達は「プロトタイプ」と呼んでいたわ。
俺はその「プロトタイプ」と言う単語にピクリときた。
黒雨の夢の中を覗いたとき、たしか、No.8(ナンバーエイト)呼ばれていた少女が黒雨の事をプロトタイプと呼んでいた気がする。(※第13話より)
彼女は一見、妹そのままだったけど、自分なりの個性をちゃんと持っていた。
ついでに学習装置という機械を使って、瞬時に必要最低限の事は学習させていたから、会話などは普通にできたわ。
ただ、話をすればするほど思ったの。
彼女は戦う為の存在ではなく、普通の女の子だって。
それを研究所の人たちに言ったら、皆も薄々そう思っていた。
次の日、プロトタイプはコールドスリープさせることに決まったわ。
次に彼女を目覚めさせる時は、どうしても戦力として必要になった時か、いっそう戦わなくてもいい平和な世界にになった時。
それか家族として引き取ってくれる人が見つかった時。
プロトタイプは眠る前に私に言ったわ。
「次に目覚める時は平和な世界で、こんな私でも家族として受け入れてくれる人がいればいいな。」
ってね。
本当に最後まで普通の女の子だった。
その後、私達は研究所から解放されて、いつもの生活が戻ったわ。
しかし、それから一年が経った頃、私の家は何者かに奇襲された。
その時に私のお父さんやお母さんは殺されてしまったわ。
私自身も銃で撃たれ瀕死だった。
おまけに目の前で優月は誘拐されるし、本当に最悪な日だったわ。
その時に奇襲してきた誰かが「グリード」という単語を言ってた気がするの。
それから瀕死だった私は病院に運ばれて、とっても腕のいい女の医者に治療してもらったの。
その女の医者から研究所も奇襲されたと聞いたわ。
話によるといくつかの機械と研究員、さらにクローンに関するデータ全てと“プロトタイプである彼女”も奪って言ったらしい。
ついでにクローンに関するデータのバックアップは全て壊されたらしく、この計画は再起不可能らしいわ。
「とまあ結局、実験台とされた妹は変な連中に拐われるし、プロトタイプの彼女だって願いが通じないまま悪い連中に悪用されてるでしょ。……あなたみたいな部外者なんてロクな事にならないから、この話に手を出さないで。悲しくなるだけだわ。」
彼女はそう言うと、俺の目の前から去ろうと歩き出した。
「ちょっと待って。今度は俺の話を聞いてくれないか。」
彼女は歩くのをやめて振り向いた。
「いいわ、聞くだけ聞いてあげる。」
「……ありがとう。」
俺がお礼を言うと彼女は溜め息ついて俺の目の前まで戻ってきた。
「君がプロトタイプと呼ぶクローンは、今は黒雨って言う名前を持った俺の家族なんだ。」
「えっ?」
彼女は驚いた顔をした。
「黒雨は少し事情があって、俺たちが民間兵と呼称する組織の連中に体内へ毒物を入れられたんだ。それで生きていられるのは、最高あと3日くらいとされてる。今、黒雨を救うにはオリジナルである君の妹のDNA情報が必要らしいんだが、君もさっき自分で言った様にクローンに関するデータは全て消されている。だから、君の妹が生きていれば黒雨を助けられる。こんなこと、自分勝手なのは分かっている。でも分かっていることがあれば協力して欲しい。」
彼女は無言で俺に近づいてきた。
「……いいわ。私が出す条件を2つ聞いてくれたらあなたに妹を託してあげる。」
「本当に?」
「ええ。一つ目は本当にプロトタイプがあなたの家族になって本当に苦しんでいるのか見せてちょうだい。それが証明されたら、次の条件を出すわ。」
「わかった。それじゃあ、ついてきてくれないか。」
そうして希さんをつれて田中さんのもとへと行った。
「うお、一人増えたな。」
希さんと車に乗ると田中さんが驚いて言った。
「失礼します。」
彼女はそう言って会釈をした。
俺も車に乗ると、田中さんは察してくれたのか直ぐに走り出した。
出発してから数分、希さんがぼそりと言った。
「ねえ、いま黒雨は何の服を着ている?」
「服か……。恥ずかしながら巫女装束を好んで着ているな。」
俺がそう言うと希さんは少し安心したように微笑んだ。
「そう。あなたは黒雨がどうして巫女装束を好んで着ているか分かる?」
「……オリジナルである君の妹が神社の家系だから?」
「少し違うわ。確かに私も妹も神社の家系なのは事実よ。」
俺は黙って彼女の方を見た。
「これは私が提案した事なんだけど、黒雨は戦闘をする事が真の目的として造られているのは分かるよね。」
「勿論。」
「黒雨は生物兵器と戦う事がメインとして研究されていたけど、もしかしたら人間と戦うことになるかもしれない。その時、クローンの感情が不安定になると様々な理由で理性が吹っ飛んでしまうかもしれないの。その時の対処法として“何かをキーに理性を保てるようにしよう”って話になって、私が“巫女装束を着ることによって理性を保つことができる様にしてはどうか”って提案したら、それが採用されたのよ。」
「それってどういう原理なんだ?。」
「そうね……。詳しいことは知らないけど、例えばで言うなら共感覚的な?」
希さんは顎に手をあてて考え出した。
「なるほど…。俺らにとってはただの巫女装束でも黒雨にとってはそれを着ることによって、何か心を保てる別の感覚が精神的に起きてるという訳か。」
「たぶんね。」
そう考えれば、黒雨は脳にセーフティを掛けられても心を保とうと本能的な感じで必死なのかもしれない。
「まあ、どうしてそこまで黒雨が巫女装束を着たがるのかは分からないけどさ。」
「黒雨は君が言うグリードという名の組織に捕まったときに、その組織に刃向かわないよう必要最低限のこと以外に脳へ制限をかけられてしまったんだ。」
「脳に制限?」
「例えば言葉を発する事ができなかったり、笑ったり、泣いたりと感情表現が出来ないようにとかね。」
「……酷い連中ね。」
希さんはそとの濁った空を見ながら言った。
「だけど、今は色々あって少しずつ脳の制限が解かれてるんだをいずれは昔の様に話したりできはずだよ」
「……ならいいのだけれど。」
その言葉には何か重い意味があるように感じてしまう。
「ところで、君はどうやって妹の居場所を見つけたんだ?」
聞こうか聞かないか悩んだが、結局質問してしまった。
「最初はね、P.K.D.Fの人たちが誘拐された研究員のネームプレートについていたGPSを追跡してたのよ。それから、救助隊がその場所へ向かったのだけれど全滅してしまって…。」
「そうだったのか。……なんかごめん。」
今さら質問したことに後悔した。
「その……さっきは冷たい事を言ったのは謝る。でも、救助しにいって今度はあなたが死んでしまうんじゃないかって思って、心配なの。」
「…大丈夫、今回の君の妹を救助すること。それは同時に俺の家族を救助する事でもある。死んでなんていられないさ。」
この言葉を境に基地へ到着するまで会話はなかった。
お互いにこの後のことをいろいろ考えていたのだ。
「ここが隣街の避難所ね。となると、あなたの所属する場所?」
基地に隣接している避難所の前に到着すると俺はいそいそと車を降りた。
「そうなるな。さあ、中へ行こう。」
「ええ。」
俺は田中さんにお礼を言って小走りで医療棟へと向かった。
「医院長、失礼します。」
希さんと一緒に来たのは、黒雨とがいる特別治療室だった。
「いらっしゃい、早かったわね。」
希さんは治療室に入ると医院長の姿を見て驚いていた。
「あなたはもしかして、私を治療してくれた先生ですか!?」
「……ええ、久し振りね、希さん。」
医院長は微笑んで言った。
とても腕のいい女の医者とは医院長だったのか。
「それで常田君。彼女はここに何の用事なんだい?」
「そうでした、彼女が黒雨を見たいと言うのでつれて来ました。」
「あら、そうなの。こっちよ。」
医院長はそう言って治療室の奥にあるカーテンで閉めきった場所へと歩いていった。
希さんは俺の顔を見てから医員長のあとをついていった。
「さあ、どうぞ。」
医院長は静かにカーテンを開けた。
そこには点滴をして、相変わらず苦しそうに呼吸をしている黒雨が寝ている。
「……常田、疑ってごめんなさい。あなたの話は本当なのね。」
黒雨を一目すると彼女は声を震わせながら言った。
「いや、大丈夫。」
それから希さんは直ぐに咳払いをして、さっきのような表情に戻った。
「それじゃ、もう一つの条件を言うわね。もう一つの条件は私を妹の救助する作戦に参加させて。」
「……え?」
「戦闘に参加させてまでとは言わないわ。基地であなたの部隊のオペレーターといさせてもらうだけでいいの。」
「それはできな──」
俺ができないと言おうとすると、医院長が俺の肩を軽く叩いた。
「大丈夫よ、私がここの司令官として許可をだすわ。ただ、一つだけ約束してほしいの。」
「何ですか?」
「あなたはこれからP.K.D.Fの裏と表について知ることになる。その事は極秘にしてもらう。」
「よく分からないけれど約束するわ。」
その返事を聞くと医院長は微笑んだ。
「お願いね。さあ常田君、出撃の準備をして。」
「は、はい!」
そうして俺は希さんをつれてチームルームへと向かった。
いよいよ救出任務決行だ。
気を引き締めないとな……。