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言われた通り、森を抜けて街を目指した。

森の中では色々な事があった。本当に色んなことが。でも、その度におれと2匹で力を合わせて進んで行ったから、着実に目的地まで近づいてるはずだ。何より、おれたちには絆が生まれたと思う!!!途中何度も道を迷いかけたけど、その度に子ぎつねと子ウサギが正してくれたお陰で、直ぐに…………。


「おい、お前ら」

「キュウ」

「キュウ…じゃねえよ!!何時になったら着くんだよこれ!!!!」


冗談じゃねえよ、もう3日は歩いてるぞ?

いつまで続くんだよこの森!!

食い物も飲み物も無いから力尽きるのも時間の問題だぞ……。


「お、おい。まさか……。マジで迷子になったのか?これ。」

「キュ、キュウ………。」


いやあああああああああ助けてママああああああああ


「と、とにかく!生き抜くためにはまず食料と飲料確保だ!!って、ウサギの方は草食ってるから飯はいいのか。」


おれも草食動物だったらな……。幾らでもここには飯があるのに……。

いや、そんな事はいい。まずは飲み物だよ。3日間何も飲んでないのは流石にまずい。どっかのウル〇ラ怪獣みたいに、水欲しすぎて弱点になるのは御免だ。


「手分けして探すか………。」


タンタンタンタンッ


川か何か見付かればと思って動こうとしたタイミングで、ウサギが足ダンしながら「ブーブー」鳴きだした。


「タイミングわるいなぁ。」


基本的に周囲の警戒を怠らないで居てくれるうさぎちゃんのお陰で、モンスターに不意をつかれるって経験はしてない。うちの子たちは有能だね〜。


「……来る。」


ザクッザクッと足音を鳴らして現れたのは


「………………カッ……カッ……カッ」


うへぇー、なんじゃこいつ。

「これって多分あれだよな」


蘇りし者-レブナント-


「んじゃ、いっちょ片付けますか。」


うさぎ達を襲った小鬼(ゴブリン)と戦ってからのこの3日間で、戦闘にはだいぶ慣れてきた。

基本的にこの森の奴らは、みんな動きが単調だから

先手を打っちゃえば余裕で乗り切れる。から……。


「突っ込んでくに決まってんだろぉぉぉぉ。」


ガンッ


「な、なに!?」


あの時、うさぎ族の族長さんがくれたうさぎの力は、主に脚力に特化した身体強化だった。

そのお陰もあって、この雑な詰め方が今まで成り立ってたけど…。

こいつ、腕でおれの短剣弾きやがった。


「こいつは手強そうだ。」


ただのモンスターじゃないって事だけは確かだ。

なら、ちゃんと戦おう。間合いだ、とにかく間合い。


「………………カッ」


ガンッ


「!?」

気づいたらもうレブナントは目に前に居て、その手を突き刺してきた。

間一髪、短剣を盾に変えたお陰で防ぎきったけど、判断を間違えてたら確実に殺られてた。


い、いまの攻め方っておれがさっきやった詰め方だよな?


「……ケケケケ」

「こんにゃろー、バカにしやがって。」

「……ケケ」

「舐めんな!!」


ガンッガンッガンッ


何回も短剣を振り下ろし、突きつけ、拳で殴り、脚で蹴ろうと防ぎきってしまう。

隙を見て、反撃を繰り出してくる。この一撃がとにかくヤバそうだから、こちらも飛び込みきることが出来ない。

「キュウーー」

「あ、おい!やめろ!」

ボッ……。


きつねが必死に狐火を当てたがかすり傷ひとつも付かない。まあ、これに関してはレブナントの問題じゃなくて、この子ぎつねの問題だが…。

これまでの戦闘で何回か子ぎつねは狐火を使っていたけど、傷1つ付けられた試しが無かった。


「いや、もしかしたら…。」


試してみる価値はある。


そこから何度も何度も、一気に詰めて防がれたら下がるを繰り返した。


「……ハァハァ、もっむり……。」

体力は既に限界だ。

「……ケケケケ」

そんなおれを見て、勝利を確信したのかレブナントが一気に詰めてきた。

「ふふっ、ばーーか。」


「狐火」


油断大敵とはよく言ったものだ、あの野郎、雑に飛び込んで来るし大口開けてやがった。

狐火が効くかどうかも分からなかったけど、一か八かその大きく開けた口の中にぶち込んだら……


レブナントは粉々に散っていた。


奴が爆散した音が辺りに響き渡ると、急に少し先の木々から光が差し込んだ。


「あれ、出口…だよね?」「キュウキュウ!」


なるほど、何日も森を抜け出せなかった原因は、あのモンスターだったって訳か。


「ぷー…。」 グイッとズボンの裾をうさぎが引っ張ってきたから、足元を見てみると、何やら宝石みたいなものと、小さな青い玉が落ちてた。


「なにこれ?もしかして、レブナントが落としたのかな?」 て、まてまてまてまて。


「え、まってじゃあおれが今まで倒したモンスター達も落としてた……の?」


「キュウ」


「ギャア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」


最悪だ、ちゃんと全部拾ってたら結構いい稼ぎになったかもしれないのに……。


「ぷー。」 ひょこっとうさぎがしゃがんでしょぼくれてるおれの前に来て、何やらお腹をゴソゴソといじり出した。


「なにやってんのうさぎちゃ……あれ!!」 「ぷー」


「うさぎちゃん今までのヤツ拾ってくれてたのか!!!お前天才すぎ!!ありがとー!!」


いやー、仲間に恵まれたなー。


「あ、そうだ。この青い玉は一体なんなんだろ?」

宝石と違って、別に高価な奴とかにも見えない。

あ、どうしよ。レブナントの身体の一部とかだったら。うげっ、捨てよ。


ポイッと青い玉を放り投げると


「あがっ、うげーーーーーー」


何故か投げた方向とは逆に飛んできて、おれの口の中に入ってきた。そして飲み込んでしまった。


「おぇっ、おえーーー。さいあく!!きもちわりー!!水!!誰か水!!」


あれ?


いま手から……。


「ちょっと待ってね、試したいことがあるから。」


まずは狙いを定めて、そうだな、あの木の枝でいいだろ。そんで次は?イメージだ。想像して。そして…。放つ!


「ウォーターカッター」


おれのてから放たれた水の刃は、イメージした通りに飛んでいき、狙った枝を真っ二つに切り裂いた。


「や、やった!じゃあさっきの青い玉は、魔法覚えるための奴だったのか!」


ん?なんでレブナントが持ってたんだ?ま、いっか。


「水が出せるようになったと言うことは……。やっと飲みものゲットだーーー!!!!」


そこから数分はおなかいっぱいになるまで、みんなで水を飲みまくった。


そしておれたちは、森を出た。

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