#19ノ巻
1週間連続投稿ラスト日
秘密基地ような物が洞窟の中には広がっていた。
水槽は壊れ、漏れた水を踏んだ足跡が岩が有ったであろう先にまで続いていた。
机や床には紙等が散らばり、そして器具とは別に女性の左手首のジュエリースタンドがテーブルに大事そうに置かれていた。
人の肌にしては白く、細い。
指輪を人差し指と薬指に小指に付けられていた。
まるで本物の手のようで生きているかと錯覚してしまいそうに成る程に、きめ細かで美しい芸術のような完成された人形のようでもあって逆に偽物なのではないか疑いが頭に浮かんできてしまい、吸い込まれているのではとアルマリカ達は別の所に目線を移した。
「どうやら敵は居ないようですね。」
「安心するな。
‥‥‥気ぃ抜くな!」
「ユウイさんの言う通りだ。
まだ──」
{そうですか?
………フフ。
どうも初めまして、ミス・ハンド・ドールです。
フィンガードール・ジュエルと呼んで、もらっても構いません!
むしろ、そう御呼び下さいな。}
最初は何が言葉を発しているかが誰も分からなかった。
しかし少しずつ、それが目の前のテーブルの上にある手首だと気づくと、視線は手首が生きているかのように動き周り左手だけの存在で手振り素振りをしている事に驚く番になる。
{驚かせてしまいましたでしょうか?
しかし御心配下さい。
私は敵対意思は持ち合わせておりません。
私の存在意義は尽くす事だけに御座いますから!
奉仕にのみ注がれているのです。
ご主人様からは先程、リッチの消滅以前に連絡がありました。
遅かれ早かれ貴方がた、が此処に訪れるだろうと。
そして貴方がたをご主人様の代わりに案内を命じつかまりました。
ご主人様が散らかしてしまったため片付けが終わっていない事を深く御詫び申し上げます。}
「敵意、殺気が無いのは分かる。
‥‥喋るとは思ってなかったけどな。
でもまぁ、この世界なら普通なんだろ?」
「なに言い出すのよ!?
信用する気!?
コイツもアンデッドよ!!」
「いやユウイさん!?
そんな事は無いよ!
これは十分に非現実的だ!
こんな事が日常茶飯事などと誤解しないでくれ!!!」
{フフフフ。
貴方は私の存在に気付いていましたね?
貴方には私個人の信用を置かせて下さらないでしょうか。
とてもチャーミングな御供も引き連れていられるようですしね!
コホンッ、失礼。
それでは、そろそろ本題に入らせて頂きます。
‥‥‥‥お教えしましょう。
この洞窟は元々、ご主人のとある研究の実験施設でした。
そして実験体を安置・保管する秘密の場所でした。
私はこの施設の清掃や維持のために作られた人工アンデッドです。}
「ほら、言わんこっちゃ無いわ!
アンデッドじゃないの!
私の鼻は誤魔化せないんだから!!」
{しかし、ご主人は先日の事。
急遽、実験内容を無視した運用に、一変せざる追えないと決意すると、その危機にリッチに精神だけを移すと乗移り操っていたのです。
本体である、ご主人様の精神が元の身体に無事に戻っているのか…………。
私からも追加の依頼を願えないでしょうか。
ご主人様の恋人を救出するのとは別に、ご主人様も助け出して欲しいのです。}
「‥‥‥‥はなっから、そのつもりだ。」
{ご厚意に感謝致します}
その声は眼が無いはずの手首から涙と涙声を思わせた。
落ちつきを取り戻した彼女は急かす内容を今、明かすよりも移動しながら話した方が良いと急いでいる事、ご主人様を助けたい事に偽りは無いと必死に懇願しては訴えると洞窟内の物は機密な物が多く残して置けないとミス・フィンガーの言葉も有って燃やす事も挙げられたがラウザの持って行ってリッチ(笑)本人から聞けばいいのよの言でバッグ容量の空きが1番大きかった優依に預けられた。
事情を聞かされたクリリームンは手首だけのミス・フィンガージュエルに驚きながらもリッチとの実害が起こった訳でもなければ恩人の優依さん達の頼みだと行き先を嫌な顔ぜす変更して送り迎えは私に任せて下さいとソネアトーン・ネルカン交易都市に通じる岩石の除かれた道を途中まで進み十字路を真っ直ぐではなく曲がってメガリポロンに心置きなく目指してくれたのだった。
優依達がメガリポロンへと航路の岐路を変えてから時間にして5分もしない差でウィザードの3人が迷路の森から閃光を頼りに抜け出すも彼等と優依は残念な事に又もニアミスを繰り返すに終わった。
◇◇◇◇◇
同じ頃、数日前に優依達が森の中で粉微塵にして倒したはずのリビング・デッドが地面から手だけを出して再生しようとしていた。
土の下からは篭った怨嗟の音が聞こえ山は不気味な静けさに包まれる。
お付き合いありがとうございました。
ストック尽きたので、またいつか。
現在はエルフ・レガシーを執筆準備中です。
その関連作品も読んで待っていてくれたら嬉しいです。