○第64話~ロレンス山脈②~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
『スノーデン』に滞在する事約3日、それぞれが情報を集めた結果は芳しくなくこれと言った情報は得られなかった。
しかし、ついさっきアキが偶然こなしたクエストの報酬としてひょっとしたらと思えるヒントとなる物が手に入った。
それがこの古書『ロレンスの伝説』である。
その本にはこんな記述があった。
『ロレンスにて最も高き頂にて乙女が祈りを捧げた時、奇跡が起き、病に苦しむ人々を救った。』
『やがてその乙女は救国の聖女と呼ばれるようになった。』
まぁ、要約するとそんな感じだ。
「て、書かれてたんだけど…。コレ、一応目星い情報じゃないかな?」
アキはう~んと伸びをした。
「まぁ、約3日ねばってみて得られた情報は『それ』だけみたいだし行ってみるだけ行ってみたら良いんじゃない?」
「せやなぁ。行ってみて駄目やったらそれはそれでしゃーないと思うで~。」
ソフィアとルーナはとりあえず賛成らしくそう答えた。
「…。まぁ、行くだけ行ってみようよ。それしか手掛かりは無いみたいだしね!」
シャルロッテはニコニコしながら頷いていた。
「OK!じゃあ出発の準備が終わり次第『ロレンス山脈』最高峰『セント・ロレーナ山』に向かうぞ。」
トキヤがそう言うとアキ達はそれぞれ、装備やアイテムを整えるために町へと出掛けていった。
次の日、バッチリと準備を整えたアキ達は『セント・ロレーナ山』の山頂を目指して登頂を開始した。
『セント・ロレーナ山』は祈りを捧げたとされる聖女、『ロレーナ=アイスロード』からその名が付けられた標高8850mある現在、FWO内において最も標高が高い山である。
─ この山の標高を知った時、アキ達は思わず『え?コレ登ったの?』とか『聖女様って超人だったのか?』等々思ってしまったものだ。
そりゃあ標高8000m以上から先の『デスゾーン』と呼ばれる酸素が薄くなる場所を登り山頂で祈りを捧げたと言うのだからそうも思うだろう。
まぁ、実際の所は空気を生成する風魔法『風ノ創造』や付与魔法の『冷寒耐性』があるため、そこまで危険と言う訳でもなく、雪崩や滑落、モンスターに注意さえしていればそこまで難しい事ではないらしい。
一応死者数を尋ねた所、精々が年間6名ほどで100名中6名くらいの比率との事だ。
トキヤ曰くエベレストも大体同じ比率で、連続登頂生存率にすると96.8%だと言うのだから、思っていたよりは案外死亡率は低いんだなぁ…。と思った物だ。
何故ならば、死亡率は『人食い山』と呼ばれる標高1977mの『谷川岳』や『世界一登るのが難しい山』と言われる標高8611mの『K2』、『キラーマウンテン』と呼ばれる標高8091mの『アンナプルナ』の方が余程高いのだ。
─ 標高と登山難易度ってあんまり関連が無いのだと良い勉強になった。
本日は快晴、良い登山日和…。アキ達は事故に注意しながら『セント・ロレーナ山』を登っていく。
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