○閑話~パピーの冒険①~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
アキ達がセカンディア大陸の冒険を始めた頃、パピーはと言うと…。
「パピー様。新大陸には行かないでよろしいのですか?」
膝の上で寛ぐパピーを、手にしたブラシで丁寧にブラッシングしながらノワールはパピーに尋ねた。
「別にいいのよ。だってまだ気分じゃないもの。それに、潮風に当たったら私の美しい毛が傷んじゃうでしょ?」
パピーは気持ちよさそうに目を細めながらそう答えた
─ パピーにとっては自分の美しい毛並みを維持する事に比べたら新大陸の事などどうでも良い事のようだ。
「そうでございますか。」
「そうよ。それよりも私の部屋の家具をもう少し揃えたいのよね。ブラッシングが済んだらスフォルに買いに行くわよ。」
「畏まりました。」
「ねえ店主さん。この机をくださいな。」
「はいよ!1250Gだ…。けどお嬢さん可愛いからまけて1200Gでいいぜ!」
店主の男性は笑顔でそう言った。
別の店でも
「店主さんこのクッション頂くわ。」
「まぁ。可愛いわんちゃん。500Gだけど490Gでいいわ!」
こんな感じで行く先々でパピーはまけてもらいお得な買い物をしていった。
何故まけてもらえたか…。それはパピーのユニークスキルである『可愛イハ正義』の効果だ。
ユニークスキル『可愛イハ正義』は、NPCであれば男女問わず魅了は100%成功し、一定の割合でNPCの店での買い物もお得になる。
というパピーの色欲ニ溺レシ者と非常に相性が良いユニークスキルだ!
「さて、買い物も済んだしギルドに帰ろうかしら。」
「畏まりましたパピー様。」
ノワールと共にギルドに帰ろうとした時、パピーの見知った顔を見かけた。
「あら。グーミリアとミカエラじゃない。」
そうパピーが声をかけると魔術師のローブを身に纏った2人の女性が驚いたように振り返った。
「あら。パピーちゃんじゃない。こんにちは。」
「ん、こんにちはパピー…。」
2人は軽く会釈した。
彼女達は宮廷魔導師のエルルカ=エルロードの弟子達で、レイドクエスト前のイベントで顔見知りになったのだ。
「2人してお使い?」
パピーがそう尋ねると、緑髪青目のツインテールの少女、ミカエラは
「ええ。師匠に『月光草』を採取を頼まれたの。なんでもキリルさんからの注文品を作るのに必要なんだとか…。」
と、笑顔でそう答えた。
「キリルさん?ひょっとして魔具師のキリル=クロノワーカーさん?」
「ん、そう。」
パピーの問に緑髪青目のミディアムロングの少女、グーミリアが頷いた。
─ 魔具師とは魔道具を専門に作る職人の事で、キリル=クロノワーカーはその道の第一人者なのである。
「パピーちゃん今、暇かな?もしよかったら採取するの手伝って貰えるかなぁ?」
ピロン♪
『EXクエストが発生しました。』
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◦クエスト:月光草を採取せよ。
◦ランク:EX
◦報酬: 誘惑のイヤリング
◦場所:朧月の洞窟
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あら。EXクエストね。どうしようかしら?
パピーはクスリと笑った。
はたしてパピーはこのクエストを受けるのだろうか?
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