●第38話~隠しダンジョン①~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
見学スペースはいくつかの画面の映像の観覧で盛り上がりを見せていた。
まず1つは神風のパートナーの一匹、白猫のアルフェリスが中継している迷宮旅団パーティーの映像。
次に同じくパートナーの白いチワワのスノウが中継する狩人の庵パーティーの映像。
そして最後に神風が中継している集う者達パーティーの攻略映像である。
因みにアルフェリスとスノウはとある組織の遺伝子操作実験により人間の知能を持ち言葉を話せるように改造された実験動物で、とある事情により神風がその組織を壊滅させた時に救出し、仲間となったのである。
side迷宮旅団
迷宮旅団リーダーであるルクレツィアは暗い洞窟内をパーティーメンバー達と共に進んでいた。
ルクレツィアは緑髪緑目の妖精の少女で、このゲームのプレーヤーの中では古参である。
この洞窟は『探索者』であるルクレツィアが発見した所謂『隠しダンジョン』と言うやつである。
因みに探索者は狩人と盗賊の複合職で、中級職に当たる。
ルクレツィア達は探索の末、漸く洞窟の最深部と思われる豪奢な扉の前へと辿り着いた。
「恐らくここがダンジョンの最深部だろう。皆、準備は出来てるか?」
ゴクリと息を飲みながらルクレツィアは仲間達に尋ねた。
「はい!大丈夫です!」
ダークエルフの青年の言葉を合図とするかのように仲間達は了承の声を上げた。
「では!行くよっ!!」
ガチャリ…。ギイィィィィ…。
ルクレツィアが扉を開けるとだだっ広い空間が広がりそこには体長5mはあるであろう白蛇が鎮座していた。
「…。ランクB…。蛇神の『ヴラン』特別討伐指定個体だ!皆、気を抜くなよ!」
ルクレツィアの声を合図に激しい戦闘が始まった。
side集う者達
神風は中継しながら関心していた。
─ リーダーと思われる黒髪黒目のハイ・ヒューマンの青年、重騎士のユーリィが中々優秀な指揮官であったからだ。
「レナ!ミリー!ハイノがピンチだ!フォローしてくれ!!」
コボルトの上位種であるハイ・コボルトの攻撃を大盾でガードしながらユーリィは指示を飛ばしていた。
「はい!『聖結界』!」
「防御力を上げます!『月光雨』!」
レナと呼ばれたハイエルフの神官の少女が結界を張り、ミリーと呼ばれた大天使の白魔導師が防御力UPの光魔法を掛けた。
─ ほぅ。まるで全体が視えてるようだな。
神風は楽しそうに笑みを浮かべていた。
こんな感じでユーリィ達は森型のダンジョンを慎重に進みたいした消耗も無く最深部に辿り着き、そして正に今ボスと相対する事になった。
ボスはランクBのモンスター食人花の『アウラ』。
勿論特別討伐指定個体だ。
─ さて、どうやって討伐するのかな?
神風は期待に胸を膨らませていた。
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