○第104話~作りし者~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
sideニーナ
「うぅ~…。夜の学校は不気味だなぁ。」
ニーナは恐る恐る夜の校内を歩いていた。
─ 実はニーナは結構な怖がりさんなのである。
「うん…。ここが工作室だね。」
ギイィィィィィィィ…。
「失礼しま~す…。」
ニーナは扉を開けると恐る恐る工作室へと足を踏み入れた。
「…。うぅ…。怖いし不気味だなぁ。」
静まり返った工作室をランタンの明かりを頼りに奥へと奥へと進んでいくニーナ。
「…。変だなぁ。まだ何も起きない。」
─ あれ?どうして何にも起きないんだろう?
本来であれば『錬金術師』であるニーナがここに来れば何かが起こるはずなのだ。
「何か別のトリガーでもあるのかなぁ?」
ニーナは更に奥へと進んでいく。
「うぅ~何か起こってくれないと明日も来なきゃいけなくなるのにぃ…。起きるなら早く起きてよぉ。」
不安やら怖いやらいろんな感情がない交ぜになって思わず泣きそうになっていると
カタカタ…。カタカタ…。
と、何処からか音が聞こえてきた。
「ひぃっ!!でっでででででたあぁぁぁぁぁぁー!」
悲鳴に近い声をあげながらもニーナは音の聞こえた方向に視線を向けた。
そこに居たのは透けはいるが背の低い黒髪黒目の如何にもドワーフらしき男で呆れたような顔をして立っていた。
「何もそんなに悲鳴のような声をあげんでもいいじゃろうが。」
「ご…。ごめんなさい。あ、貴方は?」
ニーナが申し訳なさそうにそう言うと
「わしか?わしは『エルダードワーフ』の『ガイモン=アーシア』。『マスタークラフター』じゃ。」
ガイモンと名乗ったエルダードワーフはニカッと笑った。
「わっ…。私はニーナです。これでも一応『錬金術師』をしています。」
「そうかそうか!それではニーナよ。ここであったのも何かの縁だ。同じ『作る者』として勝負しないか?」
─ 噂通りね。
「いいですよ。何にしますか?」
「おう!なら基本中の基本、『ポーション』作りをしようじゃないか。」
ガイモンはそう答えた。
「分かりました。」
「おう!材料はそこにあるから使ってくれ。」
ガイモンが指差した場所には籠いっぱいに入った『ポーションの材料』があった。
「わぁ~。こんなに沢山…。ありがたく使われてもらいますね!」
こうしてガイモンとニーナの『ポーション作り』が始まった。
カチャカチャという調薬の音だけが工作室に響き渡る。
『ポーション作り』は朝日が昇るその時まで続いた物の結局決着は着かなかったそうだ。
しかし、ガイモンは満足したのか光の粒子となって消えていったらしい。
「てな訳でアキちゃん、クエストは貰えなかったけど代わりにこんな物を貰ったよ~♪」
「何々?」
「じゃじゃ~ん♪『錬金のレシピ集』と『マスタークラフターの証』だよ。」
じゃじゃ~ん♪と効果音が着きそうな勢いでアキにアイテムを見せるニーナであった。
ピロリン♪
─ 『─ っ目の七不思議が解決されました。』
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