○第97話~伝説の秘本~
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「あれが『古の賢者の秘本』かな?」
アキはゴクリと息を呑みながら本に手を伸ばした。
「あ…。取れた。」
何かトラップでも仕掛けられているのでは無いかと警戒していたが拍子抜けもいいところだ。
「ん~…。これで黒いローブの人物が…。」
─ 現れるはずと続く所、いきなり強い光を放ちだした本に驚き口が止まった。
「─ まさかここまで辿り着く者が居るとは…。」
「え??」
呆然としたアキが声のした方に視線を向けるとそこには
─ 七不思議通りの黒いローブの人物が立っていた。
「あ…。貴方は一体誰ですか?」
アキがそう問うとローブの人物は
「私はマリウス=マトローナ。古代賢者だよ。」
そう答えた。
『古代賢者』…。それは『真賢者』と同格の古代魔法に特化した職業である。
「初めましてマリウスさん。貴方が叡智を授けてくれる方ですか?」
アキがそう問いかけるとマリウスはクククと笑い
「叡智かは分からないが、魔法に関しての知識は授けられるよ。」
と、そう答えた。
─ マリウスによると『古の賢者の秘本』の真の名は『古代魔法の秘本』と言い、それを読み解く事で『古代魔法』を習得出来るようになるらしい。
ピロン♪
『『アキ』は『古代魔法の秘本』を入手した。』
「これを読み解き見事『古代魔法』を習得出来たならば『古代賢者』への道も開けるだろう。」
「はい!」
アキは力強く頷いた。
ピロン♪
『EXクエストが発生しました。』
「あ。EXクエスト発生だ。」
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◦クエスト:『古代魔法の秘本を解読せよ。』
◦ランク:EX
◦報酬:古代魔法 ???
◦場所:ヴァルディア学園内
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「もちろん受けるよ♪」
アキは嬉しそうにクエストを受けた。
「『古代魔法の秘本』を解読出来たらまたここにおいで。いい物をあげるよ。」
「ありがとうございます。」
こうしてアキは『古代魔法の秘本』を手に図書室を後にした。
これからアキの『古代魔法の秘本』を解読する日々が始まるのだろう。
その記念すべき最初の1ページを開いたアキはこう思わず声を上げたのである。
「『古代文字』かよっ!」
っと。
まぁ、『古代魔法』の秘本なのだからある意味当たり前であろう。
アキはため息をつきながらウィンドウを開き『古文読解』のスキルを入手した。
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