○第92話~力になりましょう!~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
「でっ…。出たぁぁぁぁぁぁー!!」
思わず叫んでしまったシャルロッテとその声に気が付き振り向く少女。
暫く気まずい感じの空気が流れる中、口を開いたのは意外にも少女の方であった。
「あの…。貴方はどちら様でしょうか…?」
「あ…。私はシャルロッテよ。貴方は?」
「私は…。マリアンヌと申します。マリアとお呼び下さい。」
霊もといマリアンヌはほんわりと微笑んだ。
─ あぁ…。本当、何か聖女様って感じの笑みだなぁ…。
「えっと…。あの…。」
「??どうかしましたか??」
「いやぁ…。実は夜の探索をしていたらマリアさんの声が聞こえたので、何があったのかと思って教会に入ったのですが…。一体何があったのですか?」
シャルロッテは意を決して尋ねた。
するとマリアンヌは少し驚いた顔をした後、頬を赤く染め恥ずかしそうに俯いた。
「きっ聞こえていたのですか?…。」
「ええ。なのでここに入ったんです。」
シャルロッテは苦笑いを浮かべていた。
「…。でしたら…。お話ししますね。」
マリアンヌはポツポツと事情を話し出した。
─ どうやら実際に生前のマリアンヌは聖女であり、この世界を支える『世界樹』の巫女でもあったと言う。そして現在、その『世界樹』が寿命を迎え、滅ぼうとしているらしい。
しかし、現在巫女が居ないため誰もその事に気が付いていないと言う。
どうにかするためには新たな『世界樹』となる『世界樹の苗木』と巫女が必要らしい。
「ふぅ~ん…。それは大変たねぇ。私に出来る事があるなら力を貸すよ。」
「ありがとうございます!」
マリアンヌは花が咲いたように笑った。
ピロン♪
『EXクエストが発生しました。』
「あっ!EXクエストだ。」
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◦クエスト:世界樹の芽を育てよ。
◦ランク:EX
◦報酬:???
◦場所:ヴァルディア学園内
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「もちろん受けるよ♪」
シャルロッテはクエストを受けた。
「ありがとうございます!ではこの『世界樹の芽』を差し上げましょう。これに毎日『聖水』をあげ下さい。この芽が育ち苗木へと育った時、もう一度ここへ来てください。」
マリアンヌはそう言って『世界樹の芽』をシャルロッテに手渡した。
「わかりました。」
─ EXにしては簡単だなぁと思いながらシャルロッテは『世界樹の芽』を受け取った。
「あぁ、後、注意して欲しい事があります。」
「え?何ですか?」
「1日でも忘れれば枯れるのは勿論ですが、他人が『聖水』を与えても枯れますし、どんどん要求量が増えていきますので気をつけてください。」
「あ、はい。」
シャルロッテは『世界樹の芽』を大事そうに抱えながら教会を後にした。
─ 面倒な事になった物だ。『聖水』とは上級回復魔法Lv.2で解禁される魔法で生成出来るようになる水で、注いだ魔力量によって量が増え効果も上がっていく物だ。つまり『要求量』が増えていくと言う事は込める魔力量を増やしていく必要があると言う事でもあるのだ。
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