○第87話~鏡の中の道化師~
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「…。う―ん…。ここは?」
引きずり込まれたショックで気を失っていたルーナはぼんやりとする頭で周囲の様子を確認した。
─ 周囲は先も見えない程暗く、今の所は人の気配もしない。
「…。どないしようかなぁ。」
ルーナが少々困った感じでポリポリと頭をかいていると何処からか
「キャハハハハ!!」
と言う笑い声が聞こえてきた。
「!!誰やっ!!」
ルーナがキョロキョロと周囲を見回すとグニャリと歪んだ空間から道化師姿の人物が現れた。
─ 白塗りの顔の為年齢ははっきりとは分からないが、身長や体格を考えると恐らく20歳に満たないだろう。声の感じから恐らく男の子だろう。 ─
「僕はレミー。鏡に住んでいる5番目の怪異だよ♪」
道化師 ─ レミーは楽しそうにクルクル回りながらそう答えた。
「…。ほなレミー。君はなんで私をここに連れてきたん?」
「ん~知りたいの~?」
「当たり前やろ。」
ルーナは溜息をついた。
「じゃあ教えてあげるね~♪僕、暇で暇で仕方がなかったから遊び相手が欲しくて君を連れてきたんだよ。」
「ふぅ~ん…。で、どないしたら出してくれるん?遊びに付き合えばええの?」
「うん!鬼ごっこして遊ぼう♪僕が鬼ね!今から10分間逃げ切れたら帰してあげる!だけど僕に捕まったら…。分かるよね?」
レミーの手にはいつの間にか銀色に輝くナイフが握られていた。
─ 多分こう言う事だろう。『10分逃げ切れなかったら』死ぬ。
ルーナの頬に汗がつっと流れた。
「因みにスキルとか武器とか使ってもかまわないからね♪」
「え?普通に逃げるだけやなくスキルとか使ってええの?」
意外なレミーの言葉にルーナは目をぱちくりさせていた。
「いいよ。僕も使うしね!それに本気でやらなきゃつまらないでしょ?」
レミーのニヤニヤとした少々狂気が混じった笑みにルーナは背筋が凍った。
─ こいつ、ドSか戦闘狂やよな…。
「んじゃあ10数えるからそれまでに少しでも遠くに逃げといてね。」
「OK!分かったで。」
「んじゃ行くよ~♪1、2、3…。」
「うわわっ!逃げよっ!!」
ルーナは少しでも遠くに行こうと全速力で走り出した。
「…。9…。10!よーし!行っくぞー!!」
レミーは目にもとまらぬ速さでルーナを追いかけ走り出した。
「うわぁぁ~!!」
「逃がさないよぉ~♪」
こうして本格的にレミーとルーナの鬼ごっこが始まった。
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