表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Vの世界で理想の美少女やってたら、幼なじみに見られた……俺。  作者: 花月夜れん
めんどくさい新人配信者と俺の話

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

76/94

あたしがぜんぶ奪ってあげる(猫月ヒカリ視点)

「なんなの、なんなの、もう!! コイツらもあたしじゃダメだって言うわけ? もともとミツキがあとから加入したんでしょ? (wi○i調べ)ならあたしでもいいんじゃないの? 猫耳だし、可愛い女の子だし、……そりゃぁ、ゲームの上手さじゃ勝てないけどさぁ。攻略見ても勝てないとかあるけどさぁ……」


 怒りで考えてることが口から出ていた。

 あたしのパソコンにはライバルとライバルが所属するチームがうつっている。少し前まであたしもあの世界にいたのだが、見にきてくれる人がいなさすぎて、途中でやめた。来てくれた人も、何かしら嫌なことを言ったり冷やかしだったり。


「ミツキの何がいいのよ!! あたしのヒカリだってこんなに可愛いのに。ほら、この耳の動きとか、表情だって上手く出来てるのに」


 ちょっとこの人より始めた時期が遅かっただけなのに、それ以外はほとんど変わらない、むしろ中身が男だって言ってるアイツがモテて、中身が女の子だって公言してるあたしが全然モテないのはおかしいよっ!!!!

 飲んでいたイチゴミルクの容器を机に勢い良く叩き置く。


「っいったー」


 そして、机に手をぶつけた。

 初詣で大凶を今年は引いた。これも、そうだって言うの? 全部全部、ミツキが悪いんだ!!

 あたしは眼鏡のツルを掴み顔から外す。

 あたしはリアルだって女の子なのよ。こんな男女(おとこおんな)に負けないんだからぁ!

 あたしだって本気を出せば、男の子を落とすなんて造作もないはずよ。

 自慢じゃないけど、カラダには自信がある。


「手始めに、まずアイツね! 何だっけ、あの……、そう遠坂樹!!」


 きっとミツキの大ファンでかなりのマネー支援者と見た! だってアイツ、ミツキと同じ文房具使ってるし、ミツキとまったく同じキャラクターでアクリルキーホルダーを作って隠し持ってるんだもの。隠してるみたいだけど、バレバレなのよ。


「ふふ、うふふふふふふふ」


 ミツキからファンを一人残さず根こそぎ奪ってやるんだから!!

 あー、でも彼氏にするならー、あんなのじゃなくて菊谷学みたいなイケメンよね。

 今日は二人がやけに近くて、ミツキオタクに染められないか少し心配だ。あ、でもそうなってたらあたしが救ってあげればいいんだぁ!

 待ってて、あたしが魔女の呪いをといてあげるぅぅぅ!


 パソコンを落とし、いつものあたしに戻る。


「課題しなきゃ……」


 めんどくさいなぁ。なんで真面目に勉強しなきゃならないの? ミツキみたいに人気になれば仕事につかなくても楽してお金がいーっぱいもらえるのになぁ。

 あたしは見た目ほど勤勉なんかじゃない。だけど周りはそれを期待する。だからこの世界のストレスをVの世界で発散させたいのに、実際はストレスがたまる一方だった。


「明日は、忘れましたーなんて言ってみようかな」


 でも、きっと……それは出来ない。

ポチポチポチ

……。(検索)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ