表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/94

罰ゲームに向かう俺

 俺の貴重な休日が、まさかの圭さんとでぇとになるなんて……。

 とりあえず、何度も頭で想像するが、無理がある。マキちゃんとデートしたいよー!!

 マキちゃんの家の前に立つ。呼び鈴を押しても出てくるのは圭さん……。


 ピンポーン


「はーい、今出るね」


 由香さんの声。

 扉を開けて出てきたのは――。


 ◇


 近場にあるショッピングモールに来た。

 電車で二駅の場所。


「それじゃあ、樹君。行きましょうか」


 マキちゃんの隣にはマリヤ。


「あ、駄目だから。今日はオレが横に立っとくように言われてるんだ。マキはマリヤとだろ」

「むっ、少しぐらい黙っててくれても」

「駄目だ」


 横にイケメンがいる。マサユキというイケメンが。いや、なんで俺の横にイケメンなんだよ。


「圭さんと由香さんがデートするから、代わりにオレが一緒に行くことになった」


 マキちゃん家で告げられたのはこんな話だった。

 俺が帰ったあと由香さんが拗ねたらしい。

「私だって、デートしてないのに」と言われて、速攻でそっちと行くことにしたって。どうりで由香さんの声が嬉しそうだし、可愛らしくお洒落している訳だ。

 そんなわけで俺の横はマサユキ。マリヤに似た端正な顔だが、しっかり男である。俺と違って……。


「マサユキ! マリヤと代わってよー」

「駄目だ」


 そして、約束はきっちり守るタイプらしい。そこは代わってやれよ!! あ、マキちゃんでお願いします。


「まあ、しょうがないです。川井家で樹君を愛でる会発進しましょう」


 あー、それならいいのか? 今度はマサユキは何も言ってこなかった。どうやら四人でなら一緒にいても問題ないようだ。良かった。会ったばかりの男と二人きりになっても正直何を話せば言いかわからなかったから助かった。


「おー」


 大きな画面がモールの入り口で宣伝している。


「あ、凄い。あの人は」


 Vの世界の先行者、『日向ぽか』。名前の通りぽかぽかした日向みたいなキャラクターで、本当あちこち引っ張りだこの人気Vの女の子だ。

 あそこまで行くと企業からも声がかかるんだろうけど、まあ俺とは無縁な話だ。覗いてみたい世界ではあるけれど。


「何がすごいんだ? 全部同じだろ」


 マサユキはそう呟いた。

 まあ、この世界に興味がないヤツからしたらそうなんだろうな。


「樹君、あそこ入ってみましょうよ!」


 先ほど日向ぽかが宣伝していたショップをマキちゃんが指差す。


「行こうか」


 女の子のファッションを見られるいい機会だからな。ミツキのパワーアップアイテム探しもかねて、俺はショッピングモール入り口に向かった。隣、男だけどっ!!

となりは女の子が、いや、マキちゃんがいいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ