エヴェレットの多世界解釈とSF小説の多層宇宙世界 あるいは 仁JIN
(注)あくまでも私の個人的感想であり科学的な精確性は担保しません。
エヴェレットという量子物理学者をご存じだろうか?
彼は量子力学において「他世界解釈」をした初めての学者として知られている。
この学説は当初支持されなかったが
やがて「シュイレジンジャーの猫」
や、
「コペンハーゲン解釈」などとの兼ね合いから注目されるようになったのである。
かなり難解な理論だが、、、ごくかみ砕いていうならば、、、、
宇宙は私たちの宇宙だけではなかった
実は宇宙は、ほぼ無限に近いくらい、多層的に存在している、
多層宇宙において各次元の宇宙すなわちその世界において
そこではその世界での「私」が存在して生きているのである。
つまりこの4次元世界においての「私」と
たとえば、、13次元世界においての「私」とは全くかかわらないままに
多層的に歴史を生きてゆく。
全く干渉しあわない。
そういう次元の私がおそらくは無限に存在しうる。
1次元は点
2次元は線
3次元は立体
そして4次元はそれに時間が加わる
だから4次元世界でのこの私にとっては例えば13次元の世界があるとしても全く無関係である。
つまりないに等しいということである、
だがもしも、何かの拍子に
この時空の壁がゆがんだり?
割れたり?
ワープしたりすると
一瞬その別次元がこの4次元の私にコンタクトしてくる可能性がないわけではない。
多層世界
多層宇宙のその別世界には全く違った生涯を歩む別の「わたし」がいたりする。
確かにその人物は私に似ているのだが、、
でも微妙に、、どこかが違う。
でも、そは別次元の多層世界の「私」なのだろう。
だがよくかんがえると、その別世界の私って
そもそも、、私じゃあないだろ。
この自分と別世界の自分(にそっくりな別人?)は
そもそも「別人」だろ?
というかその別世界の自分から見たこの私は
その人にとって自分じゃないだろ?
まったくの別世界で、、、しかしながら、、、、似たような人生を歩む
もうひとりの自分がいたとしたら?
じゃあ意識は同一なのだろうか?
それとも意識は多層なのだろうか?
あるいはそれらを統一する
大意識?が存在して各意識を束ねてるのだろうか?
じゃあこの世界での「私」とは一体何者?なのだろうか?
他世界での私と同格なのだろうか?
こうした別世界
多層世界
をテーマとしたSF小説は多数あるのだが
ここでは
あの、JIN仁 を取り上げることとしたい
南方仁はある日強烈な頭痛に襲われて
気が付くと幕末にタイムスリップしている
そこで彼は蘭方医として
コロリ(コレラ)の防疫に献身したり
野風の乳がんを治療したり
西郷隆盛の虫垂炎の手術をしたり
佐久間象山の治療もする
そして「仁友堂」という蘭方医の病院も創設する
坂本龍馬と親交を深めて彼の暗殺も予言する。
更になんとフレミングに先駆けてペニシリンも作り出して感染症を防ぐのである。
さて?これでは歴史改変?になってしまい
未来が大激変してしまいそうだが、、、
だが実はこれすべてが多層世界でのこと、
つまり我々が知ってる歴史とは全く異相世界での歴史なのである。
だから?
われらのこの歴史は全く変わらない。
南方仁は結局この世界に戻ってくるのだが、
実は、
戻ってきた世界はタイムトリップに旅立った時の世界と
ほんのすこしだけ微妙に変わっている。
ミキという女医が存在していない
それ以外は全く以前と同じ、、、
歴史はほぼ変わってはいないのである
たとえば、、、以下のようなことはこの世界では、起こってはいなかったのである。
「コロリ(コレラ)の防疫に献身したり
野風の乳がんを治療したり
西郷隆盛の虫垂炎の手術をしたり
佐久間象山の治療もする
そして「仁友堂」という蘭方医の病院も創設する
坂本龍馬と親交を深めて彼の暗殺も予言する。
更になんとフレミングに先駆けてペニシリンも作り出して感染症を防ぐのである。」
つまりこれらはすべて異相世界での別次元の歴史でのことである。
しかしこれらの別世界での出来事が微妙にこの世界にも『干渉』して?
咲という幕末の産婆にも南方仁がいた?という
おぼろな記憶としてインプットされるのである。
だがその記憶も次第に薄れていって、
やがて消え去る、
その前に、咲はその記憶を長い手紙にしたためて、、未来に残すのである。
未来に南方仁がきっとその手紙を読むだろうという
直観?によって、、、。
つまり南方仁が流れ着いたのは
ベつの江戸時代だった?のである、
だからそこでいくら
歴史を変えようとも
この私たちの世界での歴史はほぼ
影響なし?ということだったのである。
参考文献
以下ウイキペディアより引用
多世界解釈の登場するSF
エヴェレットの多世界解釈の考え方はSFに多用されてきた。1976年SF誌『アナログ』がエヴェレットの理論を取り上げる。ドイチェは1985年平行世界の考えを使って計算する量子コンピュータを提唱した。ただ、量子コンピュータの原理は現在では量子力学の別の解釈でも説明可能でもある。ホーガンのSF『量子宇宙干渉機』もエヴェレットの多世界解釈で量子コンピュータを扱った作品である。
『タイムライン』(Timeline) マイケル・クライトン
『タイム・シップ』(The Time Ship) スティーヴン・バクスター
『宇宙消失』(Quarantine) グレッグ・イーガン。他に「ひとりっ子」("Singleton")、「無限の暗殺者」("The Infinite Assassin")など短編多数。
『ホミニッド』(Hominids) ロバート・J・ソウヤー 平行宇宙という名で登場。
『量子宇宙干渉機』(Paths to Otherwhere) ジェイムズ・P・ホーガン
「シュレーディンガーの子猫」("Schrödinger's Kitten") ジョージ・アレック・エフィンジャー
『真世界アンバー』シリーズ(The Chronicles of Amber) ロジャー・ゼラズニイ
『夢幻の心臓』RPG
『紫色のクオリア』 うえお久光
『毒入りローストビーフ事件』 桜坂洋
『クォンタム・ファミリーズ』 東浩紀
『さよならペンギン』 大西科学
『レインマン』 星野之宣
『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』 ADVゲーム
『マブラヴ』 ADVゲーム
『マブラヴ オルタネイティヴ』 ADVゲーム
『STEINS;GATE』 ADVゲーム
『JIN-仁-』 TVドラマ版
『リトルバスターズ!』 ADVゲーム、TVアニメ
『ノエイン もうひとりの君へ』 TVアニメ
『Dimension W』漫画、TVアニメ
『アベノ橋魔法☆商店街』 TVアニメ
『放課後のプレアデス』 TVアニメ
『幻想水滸伝ティアクライス』 RPG
『TIME TRAVELERS』RPG