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異世界革命  作者: パラダイス タイム
第2章 開拓と予言書と革命の始まり
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28 ソソギの実力

かれこれ4日が経った


あの後4つ全ての鉄棒の準備が終わり既に木々が剥げたこの当たりでは1番小高い山の山頂やぐらに設置してある


雷というかそもそも雨雲が来ないと話にならないのでいわば待ちの状態である


しかし中3日間休む暇もなく俺はロディさんの推薦?強制?によりマッチョ組に混ぜられて土木に勤しむのだった


その間堀はだいぶ進み後500メートルずつ系1キロ両外へと掘り抜けば海と堀が繋がるというところである


「橋だが図面は俺に任せてもらおう。ルイス構わないよな?」


「プロにお任せいたします。素人が橋なんて高レベルのものをどうこう言えるものじゃないのでw」


いやまぁ実の所簡易的な橋なら建てられるのだ


ただ今回の橋は孤島となった開拓村と山とを結ぶ重要な橋となる


当然将来の交通の重要建築となるのは間違いない


(鉄筋コンクリートができたら建て直しだけどそれまでにやるべきことは山ほどあるし簡易橋じゃ石橋叩いて渡らないといけなくなるしなぁ)


ちなみに俺が考えてたのは釘なしでも作れる橋の応用である


その名もダ・ヴィンチの橋・改である


ダ・ヴィンチの橋とは釘や接着剤なしの木の摩擦力だけで建てられる橋である


縦棒2本が横棒2本に上下交互(縦棒が橋の向きになる)に倒した形を基本形とし縦棒の上を通ってる横棒側の縦棒を持ち上げたら縦棒2本を横棒の上へと下からさして前からあった縦棒と新しい縦棒でクロスした間に新しい横棒を挟む


こうするとあら不思議橋のアーチが完成するのである


当然割り箸でもできるのだが欠点として摩擦力が低いと倒壊しやすくなる


なので組み合わせる箇所だけ少し凹ませより安定させるようにするのだ


これがダ・ヴィンチの橋・改である


まぁ今回は職人ウッディに任せるのでやらないのだが


そのDV橋改(ドメスティックバイオレンスじゃないからな)は耐久性が意外とある


なので開拓村の自分の家の梁にその橋をかけて板を敷き簡易的な屋根裏部屋を既に作ってあるのだ


この世界での日常では気軽に使えてとても便利である


とウッディの提案の後ツミキがフォローの意思表示をしてきた


「やぐらも建ててやること終わったのでわ、私はウッディさ、様についていきます!」


え、様付け!?


思わず二度見したくなるのはさておき了承する


というか組み立て職人居ないと橋が建つのに時間かかるのは間違いない



その後3人で橋の建設期間やら建設メンバーやら建設準備やらで話し込んで居た中割り込みが入った


「できたえ!チェック頼むえ!」


相変わらず空気読む気のないおっさんである


「ではウッディさん後は任せました。何かあったらまたお呼び下さい。」


「うむ。モルタルの活用を後で相談させてもらう。橋に石材として使いたいのでな。」


こうして俺はソソギについていくことになったのだ


ついて驚愕した


あいつが頼んでいたのは2つの型だったはず。


それがこのデカさ


「あ、円盤のはこれだえ!紐で結ぶ必要はあって注ぎ口は使い捨てだがいけたえ!

こんな円盤ができるえ!」


そう言われて既に作られた鋳物を見せてくれた


半径7の綺麗な円盤であった


(うわ想像より完成度高くて涙でそう。)


それが率直な感想だった


そしてもう一つ


このどでかい型である


確かチェーンを作るために3つのパーツを無数に作る必要があるはずでなのにそれを1つの型でやるとのこと

3つのパーツを型で1度に無数に作る型なのだがその一つ一つのサイズが揃わないとダメなのになぜか1つの型でと頼まれてるのだ


(ルイスのやつは何を考えてソソギに頼んだのだろう。まぁチェーンはしばらくこれっきりとはいえ勿体ない。)


「とりあえず既に流してあるえ。後2時間したら掘り出して切るえ。切断する何かを頼むえ。」


「え、はい!わかりました。」


考え事をしてたら不意にそんなことを頼まれて承諾してしまった


そうしてしまった


(あ、やべやっちった。まぁいいかどのみち今後配線とかワイヤーとか使うなら必要となるから今作ってもらうか。)


でその後ガンツの元を訪れた


「鉄を切るハサミ!?こいつ何言い出してんだ!?んなもんできるわけねぇべ」


あって説明するなりこれである


「鉄といっても薄いので切れます。厚さ1センチまでなら大抵は切れるやつを作りたいのですが」


「どんなのかまず聞こうじゃねぇか。イメージも湧かないんじゃ話になんねぇ。」


ひとまず形、原理、使用用途等を細かく話していった


「なるほど受け刃が重要なんじゃな!?

両方で切断しないという発想はなかった...」


この世界にもハサミはある


ハサミとは両方に刃があるのが普通なのだ


正直紙を切るものであれば硬いもの

例えば野菜とかの刃がないものでも作れるのだが紙が存在しないこの国で用途が布や革を切るのに使われているので両刃が基本となるのだ


説明諸々し終わったら設計図を書いて作成をお願いする


「そういえば刃とか作るようの器具とかはあるのですか?ガンツさんが刃物を作るイメージないので...」


「元々は帝国からの依頼で刃のあるものばかり作らされておったわ

しかし人を殺せるものばかり作るのに嫌気がさしてな...

皇帝陛下が統一なされてからは依頼もなくなり生活に使い勝手のいい物ばかりつくっておるわ

がはははは...」


元々帝国時代の歴史は古いのだが元々は指列島と本島それぞれ別々の6つの国で時折戦が起きていた


元々友好関係が深かったこともあり70年前にこのアフリターは帝国に吸収される形で合併しその後4つの国は戦争の末帝国に合併されたのだ


合併されたのは35年前のことで実はまだ新しい出来事でもある


当然戦後の恨み辛みによる火種解消も我々文官の仕事というわけだ


「過去の辛いことを思い出させてすみませんでした。それでは作成お願いいたします。」


ガンツと分かれてそろそろいい頃合いだと思い再びソソギの元へ戻った


ちょうど巨大な型を崩して中身を取り出してる最中だった


「頼んでいたやつできたのですか!?」


「見るえ!このわしの細かい技を見るえ!

お気に召すはずえ!」


興奮した形相でそう詰め寄ってくる


がしかしまぁ素晴らしいとしか言葉が出てこない


作られたのは3つのパーツが10個で一つの繋がりのものが3つずつ縦に作られていた


見たところパーツごとで全て同じ大きさのように見える


これをなぜか測り無しで作っているのだから驚きである


しっかり測り削るウッディさんとはまさに対極なのだろう


語尾にクセがあるソソギは所謂天才なのだなと思い知らされた


「いつも釘ばかりで飽き飽きしてたえ。

なのにこれは中々楽しかったえ!」


「は、はぁそうでございましたか...」


このテンションというかなんというか...

ついていけず思わず苦笑する


「ありがとうございました。また何かあったら依頼出させていただきますね。」


「いつでもいいえ。楽しみにしてるえ!」


とってもワクワクしてるのが伝わる


ひとまず物を受け取りカザリの元へ向かう


「カザリさん。ルイスです!入ってよろしいでしょうか」


カザリの工房は他の職人達とは違いカザリ宅の中にあるため家に一度お邪魔するのだが返答が全くない


とりあえず5分ほど待っていると突如ガチャと開いてカザリがでてきた


「あ、カザリさん。この円盤で歯車お願いしていいですか?」


そういい先ほどソソギから受け取った大小の円盤2枚をみせた


すると急に分取られガチャンとドアを閉めてしまった


(やばいわからん。何考えてるのかもどういう風に思われてるかもわからん。なんか不安というか怖い)


何か心外なことをしてしまったのではないか。自分は嫌われてるのではないかそういう風に思えてしょうがないのだ


カザリは無口で職人というにはあまりにも非力に見える一般男性感ただよう雰囲気の人である


男ってのは知ってるのだが初見で女性と言われても多分納得できてしまう


そんな雰囲気の人だったのだ


そんな人から無言かつ無愛想にされると怖いものがあった



まぁ前回話通した際は快く承諾してくれたはずなので大丈夫だろう

そう楽観的に捉えることにしてその場を立ち去った


堀は橋がかかるまでは作業を止めて今は開拓地内の木こりが主なマッチョ組の作業となる


夕方頃ロディにその作業を教えてもらっていた


ドスっ!鈍い音が広がり手が痺れる


「体をひねり衝撃の瞬間に伸ばすだけやいうてるやん。相変わらずぎこちないなぁ」


「すみません。衝撃の瞬間にひねりを伸ばす...えい!」


コーン


今度は少し高めの音が鳴り響いた


「そう!それや!やっとええ音鳴らせたやん」


「なるほど今の感じですね。何かわかった気がします。」


ドスっ!鈍い音と共にまた手に痺れがやってきた


「何でやねん!さっきできてたやん!」


ロディが夜まで指導に明け暮れることが決まった瞬間である


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