石灰革命1 石灰でできること
ドカン、ガシャン、ドカン
マッチョ軍団から本日2人の方にとある作業をお願いした
ブリィーク君とジーグ君である
彼らは帝都から南へ20キロほどにある村出身のものでマッチョ特有の出稼ぎ組みとして建物の解体の仕事をしていたとのことである
通称解体組に貝の解体を任せてらわけだ
あらかた粉々になったところで今回開拓用で持ってきてある石臼で更に細かく引いてもらう
こうして出てきた粉をガンツさん特製のなんの変哲もない鉄鍋に入れ加熱するこれでできるのが所謂セメントなのだ
これに水と砂を混ぜて塗り乾燥させ固めるのだが俺は作ったことないので比率を知らない
そこまで比率が崩れなければまず固まりはするはずなのだがこればかりは経験がモノを言う職人技というわけだ
「比率が分からないのですよねぇ。水と混ぜ砂を入れ固められるのですが...」
「比率が重要なんだね。色々試してみるよ。」
「リオンさんお手数お掛けしますがお任せします」
「色々やってみるよ。材料ができ次第運んでくれる?」
「えぇ貝殻は沢山ありますのである程度はお待ちいたします」
「ところでその石灰とやらは他に使い道はないんかえ」
「石灰はセメントの他に石鹸に混ぜ込んだりそのまま巻くだけで肥料にもなりますね」
「石鹸!?石鹸とは賢者様が伝えられたとされる秘伝のレシピからなる魔法の石ですかな?」
ガンツが食いついてきた
賢者か...
石鹸は脂肪酸(油)を鹸化させた塩なのだ
それの添加物として石灰を加えたりするのだがまぁ材料の一つではある
なくても困りはしないが...
「後は採掘用の火薬にもなりますね火薬ができれば山を穴だらけにするのも簡単です」
「「「 え!? 」」」
空気が揃った
「旦那、ルイスの旦那、それって3世紀予言書にあるあの火薬でやんすよね?」
金属装飾職人カザリが問いただしてきた
「え、えぇもちろんその火薬ですよ」
(やっべそんなのあったの忘れてた)
3世紀予言書、それは賢者が300年後にレシピが公開されるであろう物の名前や機能などが綴られた予言書である
(記憶を辿れ...確か火薬、電池、コイル、モーター、まぁコイルとモーターはそんなに大差ないのだが魔法瓶などの生活雑貨も書いてあったな...でもまぁちょうど300年経ってるし問題ないよな?もう考えるの面倒くさいや)
「まぁ材料ないので話しても無駄ですし会議の続きを...」
そう職人さん達に集まってもらったのは開拓計画のすり合わせと質問返答、そしてこちらからお願いしたりするために開かれた職人会議である
実際リオンさんに既にお願いをしリオンさんはもう退室して研鑚なうのはずなのだ
どんどん依頼という名のお願いをしていく
「ソソギさんにはモルタルで作る外壁の型を土で作っていただきたいです。モルタルができ次第すぐ流し押し固め乾燥したら土を剥がせば壁になる状態にしておいて欲しいなと。」
「わかったえ」
「ウッディさんとエッフェルさんには引き続き家の枠組み作業を、ガンツさんには銅線の作成をそれぞれお願いいたします。ツミキさんには少し作ってもらいたいものが」
「え、私に?わ、私なんて組み立てることくらいしかできませんよ?」
「井戸を掘りたいのであれを作っていただけませんか?」
「えぇあれですか?うぅあれ力作業だから嫌いなんですよねぇ」
「マッチョ組の協力仰げばいけますよ。ということで職人の皆さん作業の方をよろしくお願いします!」
簡易的会議はこれにて御開きとなった




