16 建築にはやっぱモルタル
区画整備は一旦終えた
建築組のとこへ向かう
簡易休憩所なる大きめのテントを2つつくり終えていたところであった
「ウッディさんにソソギさんいますか?」
入室するなりそう尋ねる
「このどアホ!」
姉貴の拳骨と共に外に引っ張り出される
「2つのテントは女子テントと男子テントだ!間違えて入るのはともかくノックもせずにミリンちゃんが今作業着に着替え中の最中にやらかすとは何事か!」
ミリア姉さんから説教なんていつぶりだろう
「る、ルイスさんごめんなさい。目印書いてなかったですね。書いておきます」
「ツミキさんが謝ることじゃないわ全て我が弟が悪いのよ。このスケベ野郎」
「悪かったって。お騒がせしてすみませんでした」
ツミキさんに謝り一旦去ることにした
男子テントにノックをして入る
「ウッディさんソソギさん建築の件で少し相談があります」
この世界にはモルタルやコンクリートといった物は存在しない
基本木組みに木材やレンガ、土壁などで壁を作って家が建てられる
レンガにしろ土壁にしろ粘土質の土または粘土そのものがいる木材はふんだんにあるとはいえ加工する時間的に建築時間が伸びていく一方なのだ
ということでモルタルの出番である
船の中で貝ばかり食べていたのもゴミの貝殻もらったのも全てはこのためなのだがいかんせん量が圧倒的に足りない家2件分くらいだろうか
ともかく運び出してある貝殻を砕いて大きな鉄鍋で炒めて石灰を手に入れるこれがセメントとなりそれで砂を固めることでモルタルとして壁を形成できるのだ
コンクリートの前のやつである
コンクリートの場合砂のほかに砂利も混ぜ混和しやすい溶液も混ぜて固めたものになる
ともかく薄っぺらい木の壁に塗って乾燥させ乾いたらひび割れが起きるはずなのでそこを中心として再度塗り乾燥させそれを壁として建物を建てていくことをソソギさんとウッディさんに伝える
ソソギさんには鋳物の金属のかわりにモルタル流すことを伝え鋳物の要領で壁のにするための型作成を
ウッディさんには家の支柱や壁と壁を繋ぐ木組みの作成の指示を行った
そしてテントから出たところでミリンとばったりであった
「さっきはごめんなさい。ノックもせずにおまけに間違えて入ってしまい着替え中たつたんですね」
「いや全然気にしてないからいいのよ。素肌見られたくらいでドキドキしてちゃ告白も何もできないものね」
「告白?何の話ですか?」
疑問に思いきいてみた
「いや何もない何もないごめん忘れて」
なんか顔を真っ赤にして慌てた素振りを見せる
「本当にすみませんでした」
土下座した素肌見られて恥ずかしくないわけがない謝るつもりが配慮もたりてなかった土下座ものだと思い行動に移す
「あ、そういえばさっき畑の位置見てたら大量の貝塚でてきたよ貝殻必要なんでしょ?畑にするにも邪魔だし取りに行かないと」
「流石ですミリン!一緒に取りに行きましょう」
更に顔が赤くなったので再度土下座したら逆に謝られた恥ずかしいとのことだった
都合良く以前住んでたであろう人たちの貝殻を漁らせてもらったのだ
途中人のものらしき骨が出るたびにここは火山に巻き込まれた地なのだと思わされた
開拓一団は
大量の石灰を手に入れた