15 上陸
出航から17日目
予定より少し遅れたが開拓予定地へと到着した
さてここで問題がある
荷物を運ぶために大型船できたが港がないため積荷下ろしには小舟で少しずつ運んでいくしかないわけだ
まぁ当然それはかなりの重労働になるわけだがここで科学の出番である
木材加工職人のウッディさんには滑車を組み立て職人のツミキさんに滑車を乗せる木組みを船に建て固定してもらった
しかしただの滑車では意味がない滑車にで滑車を動かす動滑車を作る
この世界には滑車は存在したが動滑車はなかったのだ何人もが1つの滑車でロープを引いたりしてたのだ
あまりに非効率で人の無駄遣いである
木組みはしっかりした土台で丸太を船外まで延ばしても倒れないようにしてもらったその丸太にネジ付きのフックを3箇所通し滑車の軸から紐を使い固定する1番先端のフックには滑車を動かす紐の先端を取り付ける
その取り付けた紐から動→定→動→定の順で滑車に紐を通していく
(童貞童貞うるせぇんだよ全く...)
自分で説明しながらちょくちょく虚しくなりつつ作業を進めていく
動滑車の軸部は2本の棒で繋がっておりその棒の滑車側から4分の1地点にそれぞれ紐が結びつけてありその4本の紐で荷物を乗せて運ぶわけだ
今回は木箱が多いので2本の棒に板を固定していった土台をつくり棒の端4箇所を荷物乗せるようの紐に括り付けて準備万端である
「こ、これは一体。土台作らされてるときから思ってましたがこんな滑車見たこと...というか滑車って持ち上げられたんですね...」
「へぇこりゃ凄いえ!わっちの工房にも欲しいんだえ!」
ソソギ氏やっぱ癖が強いんじゃ...
「これなら建築にも使えるな。分解も組み立ても簡単そうだしどんどん使っていけるな」
流石ウッディさん付け足す言葉もございません
「そうですね。数増やせばまぁ船も持ち上げられるはずです。何個も滑車要りますし土台も滑車吊すやつもデカくなりすぎて非効率ですがw」
「簡易版でいいからそれぞれの工房に置いておくと助かるね。ウッディさん小さいサイズを量産ってできますか?」
「任せておけ。元からそのつもりだ」
リオンさんもウッディさんも頼もしすぎる
「ウッディさん少し台車弄りたくてこれを作って欲しいのですが、後ツミキさんにもこれお願いしていいですか?」
2人にとある羊皮紙を渡す
2日丸々かけて思案した歯車の図面である
簡単な仕組みの歯車なのに思案したのにそこまで時間がかかったのは動かないように固定させるストッパー部分が上手いこといかなかったからである
「あのぉこれここの部分が弱すぎて折れる気がするのですが...」
ツミキさんから指摘がくる
「やはりあの土台を支えるのは無理がありますか...」
ということで2人にはやっぱ無しと伝える
俺が提案したのは土台にタイヤをつけなおかつ土台を浮かせられる足場を歯車を使い作ることだった
「でもそれができたらわざわざ土台を組み立てるところから始めなくてもいいのか俺も少し考えておこう」
ウッディさんが頼もしすぎて自分の不甲斐なさと相まって涙腺が...
「と、と、と、とりあえずわたすだぢも降りて、け、け、建築をばはずめましょうや」
ツミキが噛んだのか素の鈍りなのか凄い独特の喋りになって思わず微笑んでしまった
「そうですね。ひとまず降りて開拓始めますかw」
最後に木箱を小舟に積み込んでいたやつに人を乗せて降りていく
「船長、船員の皆様!遠いこの地まで航海、運搬、ありがとうございました!陸路の開拓でこの地やアフリター地域に行き来しやすいように開拓がんばらせていただきます」
代表してお礼を伝えた
「開拓しすぎると仕事減るからほどほどにしてくれろ」
船長がそう言う
「発展したら今度は交易の運搬依頼しますね」
そう叫び伝え運んでくれた皆さんと別れを告げたのだった
そして船は水平線へと消えていった
今日この地での開拓がスタートする
まずは革命の下準備を行う
「それでは皆さんまずは住と食を確保しここを住める地にしましょう!そしたら通貨を流し産業を起こしますのでそれまで無給みたいに感じますがよろしくお願いいたします!」
開拓仲間に簡単な挨拶をしマッチョ12名に森林伐採の指示を
ミリンには農業と酪農のための土地の選定やら準備を
職人には建築準備を伝え自分は区画の線引きにうつるのであった