14 船上怪談?雑談?
ルナが夜、甲板で海を眺めているのを見かけた
「ルナさんこんばんは。眠れないのですか?」
ふとありきたりなことを聞いてみた
返事はない
「それでは僕はお先に失礼します。おやすみなさい」
「おやすみなさい新羅」
去ろうとした背後からボソっと衝撃発言が聞こえて振り向くと既に彼女はいなかった
翌朝、目覚めが悪かったやはり昨日のホラーのせいだろうか...
とここで聴き慣れた声が聞こえて来る
「昼前だぞルイス、まだ起きないのか!ミリンちゃんが心配してたぞ早く起きて謝りにいけ」
「ごめん寝坊した今いく」
実際、相部屋である漢達のいびきのせいであまり寝れていないとても眠たくてしょうがないのだ
慌てて着替え甲板にでた
「皆さんすみません寝坊してしまいました!」
するとどうだろう
船員全員が笑いだしたのだ
「おめぇが船の仕事を任されてるわけじゃねぇのに律儀なこったぁ流石首席様だべ」
船長さんにご指摘をくらった
「もう!恥ずかしくないようにしてよね!」
ミリンが頬を膨らませいい詰めてきた
「ミリン、ごめんなさい」
「嬢ちゃんってばずっと旦那のこと心配してやしたぜ」
ガンツがそう告げ口をした途端ミリンの顔が茹で蛸のように赤くなる
そのまま逃げるようにどっかへ去っていった
(後で謝り直さないとな)
居た堪れない空気感の中
「あら昨日の夜、妹がお世話になったみたいね、けど寝れなかったのはあなたの方かしらw」
リラさんが何故か煽り口調で話しかけてきた
「慣れないとこでの睡眠って意外と難しかったです」
そう返答こそしたもののリラさんの言葉に引っ掛かりを感じていた
「昨日ルナさん何されてたかご存知で?」
「何してたかは知らないけど夜甲板であったって言ってたわよ。たまにあるのよねどこか一点を見つめること特に気にするほどのことではないのだけど」
(あそこで出会っていたのは夢ではないのか)
とてつもない寒気と共に身の毛が立った
それからというものの日が暮れるまでひたすらあらかじめ用意してきた銅の糸を使い動線作りをしていた
ねじねじねじねじする作業のなかルナさんのことが頭から離れなかったのだ
その日の夜大体同じ時間に甲板に来てみたもののルナさんの姿はなくなのに感じる視線に不審がりつつも寝床についた
補給予定の街に到着後最後の準備を始めた
ここで鉄と銅を買い足して置いた
そもそもこの国では金属はとても貴重である粗鉄でありながら大量生産ができてないからだ
銅はそこまでなのだがどうも鉄の値が高い
金貨3枚飛んでしまった時には現地調達すべきかと思ってしまったが取れるかわからないので致し方ないと思って切り替える
そして開拓仲間とコミュニケーションを取りつつ開拓地へ向かうのであった