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第7話「魔女と学校とスタンピード」

時間的に書き溜めが出来ないですオゥ

第7話「魔女と学校とスタンピート」



【マジレース学園学長室】



ディアシー少年が、少女ミーナとあんなことやこんなことしている時……。


「はぁ、どうしましょう、どうしましょう……」


魔法を専攻する名門【マジレース学院】、

創立してから50年も経っていないが、

”魔法で成功した者たちの登竜門”とも言われており。

優秀な人材を幾人も輩出してきた。

”魔法を知りたきゃ、一度はおいで!”と謳われるほどである。


女だてらに、この学院の現学長である。

”シルベーヌ・ファ・ミレスフル”は悩んでいた。


「もうすぐお昼、いつ来てもおかしくないですよね?」


学長室の壁に突き刺さった、魔法の杖を忌々しく見てはため息をつく。

魔法の杖は先日、前触れもなく窓を突き破り壁に突き刺さった。


………


……




生徒もまばらになった夕暮れ時、

彼女が書類に目を通しつつ、優雅にティーカップを口に運んだ瞬間だった。


”……ィィィィィ……ワッシャァァァァンン!!!”(窓ガラス粉砕)


「え?」


”ヅダァァァン!!びょん~びょん~みょんみょん……”(壁に突き刺さり余韻を残す)


「な、なんですの!?」


”ジー、ガチャ、バクン!”(揺れが止まり、突き刺さった部分とは逆の部分が展開)


「て、敵襲!?って、ココは学校よ!?」


『あ、あー!テステス!キコエマスカドーゾ?』


「……(ぽかーん)」


『聞こえてないなら、一回自爆させるかな?』


「あー!、聞こえてます!聞こえてますぅ!

猫の手も借りたい程にばっちり聞こえてますです!」


『なぁんだ、聞こえてるじゃぁないかぁ?』


「そ、その人を小馬鹿にしたような小悪魔ボイスは……」


『ふぅん?クラッシュ1号、魔力炉をフルバースト!位置についてぇよぉぉぉ……』


「嘘です!冗談です!”先生”の美声をそんな風に、

聞き取るわけないじゃないですかぁ~」


『わかればよろしい、クラッシュ1号、通常モードで待機ー!』


”ガショ、メキメキ、とりゅん!”(色々どうにかなってる)


『やぁ、久しぶりだねシル、元気だったかい?』


「お、お久しぶりですミシェール先生、

声しか聞こえませんが、色々とお変わりなく……」


『いやぁ、大したことじゃないんだが、少々頼まれてくれないかい?』


「頼み事……ですか?、また、家に飾りたいから

”スノウタイガーの毛皮を狩ってこい!”とか言いませんよね?」


『やだなぁ、あれは酔った勢いの冗だ……君の成長を見るためにだね?』


「今、”酔った勢いの冗談”とか言いかけましたよね?

あの時、どんなに苦労したと思ってるんですか!?」


『まぁまぁ、それはいいとして本題に入ろうか……、

それとも、暫くぶりに君の成長を確かめるとするかい?ん?』


「ぐぬぬ、は、はい、頼みとは何でしょうか?」


『私の教え子を、そこに入学させたいんだけどね?』


「はぁ?教え子って……先生、弟子は二度と取らないって……」


『ああ、弟子ではない”教え子”だよ、10年位前に拾ってね……』


「拾ったって、人間ですよね?」


『ああ、純粋無垢な少年だよ、名前は”ディアシー”という』


「び、美少年!純粋無垢?ゴクリ……」


『今、よからぬことを考えなかったかい?』


「い、いえ、ですが先生、ご存じと思いますが、

我が学院は名門で、入学希望者も後を絶たず、そのような特例は……」


『マジシルマミレ学院、マジフリル学院、マジファミレス学院……』


「そ、そそそれはぁ!」


『そう、”マジレース学院”以外の名前候補だよ?懐かしいねぇ……』


「そんな昔の黒歴史をを……」


『創立者権限で強制改名したっていいんだけど……

君が泣いて頼むから”マジレース”にしておいたっていうのにさー』


「わ、分かりました……積み上げてきた名誉を……、

ようやく忘れかけてきた黒歴史を……背に腹は……くっ!」


『いっそ”マジシルマミレースフリフリルファミレス学院”にしてもいいんじゃ?』


「何言ってんですか!どこの怪しい風俗ですか!?

24時間やってそうですよ!てゆーか私の名前にこだわらないでくださいよぉぉ」


『で、入学は快諾してくれたという事でいいね?』


「ぐっ……はい、もう好きにしてください、

いつ頃から来させるおつもりですか?」


『そうだねぇ、こういうのは早い方がいい、明日の昼にでも!』


「ちょ!早すぎるでしょうが!!!何考えてんですか!!!」


『いやぁ、可愛い子には超高速で旅をさせろって言うじゃない?』


「”超高速”は余計ですよ、第一そこからここまでどうやって?

馬車の手配は、この時間じゃ無理がありますよ?」


『いやぁ、ご飯もその子に作ってもらっててね、その時に話そうと思ってるし……』


「なんか不憫な子ですね……」


『まぁ、何はともあれ、私も何ヶ月かしたらそっちに顔出すよ♪』


「え”」


『なにかな?』


「何でもありません、ディアシー君ですね?

とりあえず特待生として編入という形を……あと確認ですが……。

その少年は”魔女式”を?」


『あーそうだったね、”魔女式”と”変化魔法”は、

出来るだけ使わないように言っておこう』


「絶対ではないんですかぁ?」


『魔女の関係者だってばれたら……色々大変だろーね?』


「もう、伝説になってるような人が、気楽に言わないで下さいよ、」


『じゃぁ頼んだよシル、彼に手を出したら……分かってるね?』


「は、はいい!」


………



「おかげで一睡もできなかったです……」


「えーと、ランセル家のお嬢様も今日転校でしたわね、

”ミーナ・ランセル”さん11歳、

ヒトミさんとジーナさんの妹さんですかー、有望株ですね。

是非うちの株を上げて頂かなくてはうふふふ!」


「それに引き換え、あんのくそ魔女のとこの教え子ってねぇ……」


”ピーピロロロロロ……カチャカチャ、ムィィ”


「へ?何!?杖から音が?」


『アクセスされました、ゲートを繋げます』


「え?扉?まさかぁぁぁぁ!!!」


【我がでしーーーーーー!!!】


『転送に成功しましたゲートを閉じます』


「ん?何故に、土下座しているんだいシル?」


私は転移門より勢いよく飛び出したが、

目の前には深々と土下座している、学園長のシルがいた。


「せ、先生様には、大変お日柄もよく本日はよくお越しくださいまして……

数か月先と言われていたので、よもや翌日とは……御もてなしの準備も……」


「挨拶はいい、それよりも我がでしは何処だい?、

我がでしの貞操が大ピンチなんだ!」


「え?貞操?いや、ディアシー君はまだ来られてませんが?」


はい?まさかここに着く前に?

私は収納魔法のアイテムボックスから水晶球を取り出し、

さっきの画像をリプレイする、音声も入れておこう!


「先生、一体何を?」


『ちょっと乱暴にするけど我慢してね!』


「うほ、良い少年、もとい、上半身裸の少年が

いたいけな少女をひん剥いて全裸に中々のシチュエーション……ん?

あれ、まさかうちの学院の制服!」


「そうか、アレはここの女生徒か!……近くか」


「ちょっと先生!何ですかこれ!何でうちの生徒がレイプされてるんですか!」


「人聞きが悪いなぁ、これは我がでしがハニートラップに……ん?

奥に見える、あの魔物の死骸……まさか?」


「ちょっと、先生詳細を!」


「シル、最近魔物の被害とかはあったか?」


私は、真剣な顔でシルに問う。


「魔物って、え?最近東の街道付近に魔物が良く出ると噂が……」


「こんなところに、ポイズンバジリスクだって?」


おかしい、何かが引っかかる。


「ポイズンバジリスクって、魔女の森付近にしか出ないあれですか?」


私はクラッシュ3号の映像データを確認する……

間違いない、小型だがポイズンバジリスクだ。


「シルベール!魔法通信でも構わない、近隣の街に通達!」


「え?な、なんです?」


「スタンピード……まさかとは思うが警戒するように通達してくれ、

出来れば魔物の襲撃に備える様、言っておけ!」


「スタンピードですか!?は、はい!緊急通信で発信します」


シルが通信用の水晶を起動している。


「私は近くの街道沿いを見てくる!我がでしが心配だ!」


私は詠唱を唱え、久々に自分の杖(相棒)を呼び出す。


「久し振りに力を貸してもらうよ、炎霆えんてい


『畏まりました、我が主ミシェール』


血のように紅い魔法杖に足をかけ、

眼下に見える街道に沿って高速飛行に入る。


「無事でいろよ、我がでし!」




因みにでしとししょーは入れ違いすれ違い、

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