表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/65

第1話「少年と魔女」

なろう初心者ですが、ほのぼの系に初挑戦です。

宜しくお願いします。

『第1話』少年と魔女



【魔女の森】の中、巨大な樹と一体になった家。



「……でしー!」


「はぁ……またか」


僕はため息をつきつつ、鍋をかき回す手を止める。


「我がでしー!」


僕を呼ぶ声、ちょっとは待ってほしいな……エプロンを外し椅子に掛ける。


「はいはい、ちょっと待ってくださいねー」


急かす声を聴きながら、鍋を温める火の魔石を、魔法で調整して弱火モードにする。


「わーがーでーしー! でしでしでしでしー!!」


どんどん酷くなっていくので、僕は急ぎ足で2階へ向かう。


「わかった、わかりましたよ! すぐ行きますよ!」


ぱたぱたと階段を急ぎ昇ると……


「我がでしー!3年前までー、おねしょしてた我がでしー!」


「ま、まてっていってんでしょぉぉぉぉ!?」

簡易詠唱で飛行魔術を展開!ちなみによい子は真似しちゃだめだ!


”ドバァン!……パラパラ……”


扉を突き破る勢いで声の主の部屋に突入!


「……やっと来たか、我がでしー!遅いぞー!

でも、レディの部屋に入るのにノックもなしとは、

紳士としては、いささか無礼ではないかな?ん?」


だぶだぶのシャツをだらしなく纏った、

ボサボサ赤髪の魔女が、僕をからかうように出迎える……。

手にはしっかり、声域拡大魔法の付与されたメガホンが握られている。


「メガホン使ってまで急かしておいて、何言ってるんですか師匠!!

第一レディの部屋以前に、この汚部屋をどうにか……」


「我がでしー!早速だが、そこのパンツとってー」


ボクの抗議をバッサリと切り捨て、

本人はベッドでゴロゴロしながら、

椅子に引っ掛けられたパンツらしきものを指さす。


「うぉい!自分で取ってくださいよ、それくらい」


ぶちぶちと文句を言いながら、パンツに手を伸ばすと


”きぃぃぃぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!”


パンツが叫んだ!?突然の金切り声に、僕は耳を押さえて蹲る。


「な、なにが!?耳が!耳が!」


……


……


”ぃぃぃぃぃ……”


耳を両手で塞ぐこと約1分、パンツは沈黙した。


「は?師匠!師匠は?」


慌てて振り返ると、にやにや笑っている師匠……まさか。


「あっはははははははは!!いやぁ悪い悪い、我がでしー」


「はぁ、またですか」


「どうだい?開発ナンバー2019『マンドラゴラパンツ』の威力は?」


師匠の趣味?である、魔法道具マジックアイテム

の開発の実験台にされたようだ。

よく見ると自分は魔法道具っぽい耳栓をしている、酷い。

しかし、そんな中でも売れる物があり、

生活費にも貢献してるもんだから強くも言えない。

売れる分にはいいが、危なくて封印されたり破棄されたものも少なくない。


「で、このパンツにどんな利用価値があるんです?」


さっきから”聞きたい?ねぇ聞きたい?”といった感じの、

オーラを出しまくってる師匠に尋ねた。


「よくぞ聞いてくれた、これは下着泥棒撃退グッズなのだよ?我がでし!」


「はぁ」


「それに、着用することで痴漢や暴漢やオークに襲われた時でも、

指先ひとつでもパンツに触ったとたんダウンさぁ!」


「へぇ」


「魔力の出力を調整するだけで、本家と同じ効果を……」


「全員死ぬので、やめてください」


子供の様に目を輝かせながら話すこの変わった魔女は、

伝説にある、かつて世界を滅ぼしかけた

『災厄の渦』を封印したという、”四色の魔女”の一人で、

ワンパンで魔人を沈めた「赤の魔女」その人らしいんだけど、

とても信じられない。


其の魔女、名を”赤のミシェール”

最後の魔女の一人であり、

僕の師匠であり、

僕の親代わりでもあり、


そして、僕の初恋の人である。

僕の名はディアシー、まだまだ見習の魔法使い。



……これは、変わり者の魔女とそれに魅かれた少年のお話……

はてさて、一体どんな結末になるのやら、

それは見てからのお楽しみ……。











初ジャンルなので、色々と「へんてこりん」になってるとこもあるかと思います。

執筆ペースは遅めになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ