表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ロック  作者: 林 広正
1/44

エンケン1、

 ライブハウスでエンケンと出会った。数ヶ月前に死んだはずのエンケンに。

 エンケンは日本が生んだロックスターの一人だって僕は信じていた。アコギ一本で、時にはドラムを叩きながら、叫ぶような歌声で聞く者を圧倒とさせる。

 幼い頃、僕はそのステージを見たことがある。残念なことに、途中で居眠りをしてしまったんだけれど・・・・

 これは父から聞いた話だけれど、その日のエンケンのライブは、独特の雰囲気で、観客の全てが床に腰を下ろして楽しんでいた。僕も最初は父に抱かれて、その音とパフォーマンスを楽しんでいた。しかし、その日は朝から晩までのロックフェスで、エンケンの出番は二十二時過ぎだった。僕は疲れて眠ってしまった。

 その後のエンケンは、凄まじかった。ステージを降りて客席を歩き回る。ギターをかき鳴らしながら大声でが鳴る。僕の姿を見留めたのかどうかは分からないけれど、僕の目の前で立ち止まり、更にその声を増した。それでも僕は起きなかったけれど、エンケンはしつこく、数分間その場に留まっていたそうだ。

 そんなエンケンは、僕との再会を覚えていないようだったけれど、僕に興味を抱き、僕を異世界へと誘ってくれた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ