6話〜ゴブリンの王
相変わらずの更新マイペース…
私の言葉が理解できたのかわからないが、一層声を上げて無策にも突っ込んでくる
「多対一は私の得意とするところだ!」
金属バットを振るうと棍棒と接触し互いの攻撃力分だけ拮抗するが、すぐさま私のバットが棍棒をへし折りそのまま複数のゴブリンの頭を吹っ飛ばした
「なっ!!?」
アルビノの一角狼が少し遅れて私の後ろに来ると驚きの声を上げた。
だが私はそれに答えることはなくただただ、ゴブリンの命を刈り取っていった。
殺すことに抵抗が無いわけじゃないが、何故か私の心に変化はなかった。
ゴブリンが私の攻撃力を見て防御の構えをとるがそれは無駄であり振り抜いたバットは全てをなぎ倒し道を開いていった。
15分ほどそうしていき倒した数も5000は超えた頃視界の中に一体の2メートルを超える体躯のゴブリンが向かってきていた。
「あれだ、あれがゴブリン王だ!!!」
アルビノの一角狼の声とほぼ同時に更に血が沸騰したような錯覚を覚える
ゴブリンと同じく全身が緑色なのには間違いないがただそのまま大きいというわけではなく、筋骨隆々でゴブリンよりも百倍くらいは強そうだ。
装備した武器は棍棒ではなくその体格に見合った巨大なナタだった。
「配下の数が減っていると思ったが、まさか人間の女だとはな」
「女で悪いかよ、まぁ私はあんたらを絶滅させようって気はない、おとなしくしてくれればそれでいいんだが?」
ことの発端はゴブリンからの侵略とはいえ、今回は私から喧嘩を吹っ掛けているにもかかわらず、バカな提案をして見せた。
いわば挑発だ。
「ふむ、だがすでに俺の配下は貴様に殺されている、その代償として貴様が増やしてくれるのならその提案飲んでやろう」
このゴブリン王本当に人間並みの知能を持ってるのか、見た目からは知性を感じられないのに、動きや言葉遣いには品性すら感じる。
まぁ当然だけどそんな提案に乗れるわけがないよな、お互いに
「そいつは無理だな、私は初めてを好きな人って決めてるんでね!!!」
先ほど同様、バットを振り上げ、ヒュンッという風切り音を後に残してゴブリン王の腹部めがけて振り抜く。
ギィィィンッ
金属バットとナタが擦れ、ゴブリン王に当たるはずだった軌道が逸らされた。
「お、やるねぇ。王の名は伊達じゃないってことか」
「鉄で作られた棍棒…その割には異常な強度と重さ、これでは太刀打ちができないわけだな。」
テンションが上がっていた
全力ではないにせよ、地球にいた頃を含めて私の攻撃を止めたりいなせたりすることができる奴なんて今までに1人しかいなかったのだから。
だが、さっきの一合で分かった
こいつは私より弱い。
そう、思った直後私は自然と笑みを浮かべていたようでそれを見たゴブリン王は私の間合いから三倍近くの距離をとった。
ゴブリン王も察したのだ、自らの運命が死しかないことを。
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