八話
もう、GWが終わる・・・
サブタイトルが間違っていたので、編集しました
召喚されて、一週間がすぎた。
クラスメイト、担任のの結城先生にも能力があり、その能力の長所を磨く特訓や、魔法の練習だったりと、色々と忙しかった。
俺は、まあ能力がないから特訓、なんてことはしてない。
初めのほうは、剣を振ったり、魔法の練習をしてた。
すぐにやらなくなったけど。
何か言われるとは思ったけど、言われることはなかった。
そんなわけで俺は、ただ飯喰らい、ニートだ。
今は特訓とかそんなのしないから、暇なときはアルフィーのいる図書室みたいな場所に行って、本を読んでいる。
本を読む目的は、この世界、魔法、帰還方法、勇者召喚、色々ある。
俺たちは無知だ。
だからこそ、色々と知りたかった。
アルフィーに聞けば、簡単に許可をもらった。
まず、世界について。
ここはミザレと呼ばれる世界で、この国は、アシュガ、と呼ばれる国だ。
城の名はテンプと言う。
そして魔法。
一言言えば、古臭い。
何冊もの魔法の本を読んで、分かったことだ。
例を挙げるとしたら、今の時代にケータイを使ってるのに矢文を使え、と強要されているのに等しい。
そんなもの使うか! と声を大きくして言いたい。
なので、使いたくはないが使わざるをえない。
帰還方法だが、やろうと思えば可能だ。
普通に空間移動の魔術を使えば出来る。
だけど、もし今やれば、失敗する。
そもそも、あの能力、というか神の力の一端だったか、あれはこの世界に引き留める鎖だ。
帰ろうとすれば、強制的に引き留められる代物だ。
だけど、俺にはそれがない。
弾かれたのもの、納得だ。
だって、呪いの一つでもあるし。
神のね。
だ・け・ど、枷があるせいで魔術が使えない。
結果、帰れない。
もう無理じゃん。
諦めるしかない。
そして勇者召喚、についてはさっきと言った通り、メリットとデメリットがあった。
あのあと、神の力を調べた時に、国側は帰還の方法は魔王を倒したら帰れる、と話していた。
それが、嘘、だということは分かった。
だけど、クラスメイト達には教えたりしない。
嫌いだから、とかいうわけではない。
もし教えた場合、まず学生たちは暴れるだろう。
そして理由を聞き、その情報元を悪人仕立て上げて殺す、ということが予想できる。
俺はまだ、やりたいことがある。なので、教えるわけにはいかない。
それは魔法を扱えるため、だ。
さっき、俺は魔法を使いたくはない、と言った。
だけど、今の状況、使わざるをえない。
現在、俺は枷を嵌めていて、魔術が使えない。
枷、といっても見えたりする物ではない。
魔術を使うために使用する、身体に刻まれてる魔術回路を、枷で使えない状態にしている。
そのため、魔術が使えない。
だからこそ、魔法が使えなければ俺は戦うことができない。
まあ、最後の手段としてナイフはあるから、なんとかなると思う。
このナイフ、刃はないので武器ではない、と油断させることもできる。
話しを戻すが、俺は魔法を使うため、今勉強中なのだ。
それで分かったことは、俺の世界にあった昔の魔法と似ていることだ。
というか、似すぎている。
だからこそ、俺は皆が帰れないことが分かった。
なんせ、昔の呪いの魔法と似ていた。
召喚直前に現れた魔法陣が。
ただ、そう考えるとおかしい。
どうして俺らの魔法と、この世界の魔法は似ているのか、と。
本を読んだ限りでは、昔の魔法使いが俺らみたいに、呼び出された、みたいなことが分かった。
その時に、魔法を教えたのではないか、と思う。
で、その魔法をこの世界である程度アレンジした、ということだと思う。
だから、やろうと思えば俺も魔法が使えるかもしれない。
まあ、その前提となるマナだったり、魔術回路が使えないっから無理だけどね。
けど、本を読めば、知れば知るほど、面白いことが分かって来る。
俺の世界とこの世界の違いは、マナ、と呼ばれる魔法の燃料が、この世界にはあるのだ。
そのため、俺は魔法が使うことが出来ない。
けど、理解して良かったと思う。
なんせ、魔術師のせいか魔術について知っているから、頭が固すぎた。
魔術の燃料が魔術回路なら、魔法の燃料がマナ、ということだ。
で、魔術と魔法の具体的な違いは、魔術がやろうと思えば永遠に発動できるけど、魔法はいつか燃料切れになること。
だから、魔法が使えたとしても帰ることは出来ない。
なんせ、帰る場合にも大量のマナを消費するから。
それはもう、人一人分とかではない。十人、もしくは二十人も、必要なのかもしれない。
だからこそ、現状は永住するしかない。
枷を解ければ、帰ることは出来る。
だけど、その枷を外すにはパスワードが必要だ。
もし、パスワードを使わずに無理矢理外そうとした場合、魔術回路そのものが焼け切れて壊れてしまう。
そうならないためにも、ここは慎重にならなければならない。
まあ、希望はある。
この世界に連れてこられたことで、定期連絡がすることができない。
そうなると、魔術極東本部も不審に思うはずだ。
連絡が来ない、何かあった筈だ、と。
すれば、魔術師が来る。
俺から連絡がなくなれば、俺以上か、俺同等の魔術師が来る。
そいつらには、心当たりがある。
奴らが来れば、安心できる。
ただ、不安でもある。
俺と同じように変態だから。
まあ、これは来ればいいな。
という想像なんだが。
さて、現状を纏めるとして、俺のすべきことは魔法を扱うためにマナの練習。
そして生き延びること。
魔法の調査は、似たようなのが頭にあるから不要。
ぐらいだろうか?
ただ、今不安なのはクラスメイトだ。
あれは学生。成人していない。
身体は大人に近くなっても、心は未熟。
特訓で不満が溜まっているはずだ。
それを解消するために、悪口だったり、性行為だったりとか、色々ある。
その一つ、暴行、蹴ったり殴ったりすれば、スカッとする。
その相手は大抵弱い奴。苛められたりする奴。
で、俺は前者に当てはまる。
なんせ、俺には能力がないから。
加えて、俺は特訓とか、ノルマがない。
暇人だ。
そんな暇してる所を見れば、ムカつく。
それで、殴ったりしたくなる、というわけだ。
こういうの、大体当たるから嫌だな~。