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異世界でロードアウトを組んで生き残る~FPSゲーマーの転生記~  作者: 眼鏡丸


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1-7 初めての依頼。広がる機能。


さて、薬草採取依頼だ。

場所はどこでもいいらしいが、昨日通った森の方面によく自生しているとの情報と薬草の見た目をフィオナさんに教えてもらった。


という訳で体感昼過ぎごろ。

森に到着し、薬草が生えてないか確認していく。

昨日聞いた話では魔物はあんまりでないらしいし、HUDのミニマップにも自分を表す白い三角形しか表示されていない。


じっくり探していると、見た目が似ているものを発見する。

根っこが必要かどうかはわからないが、とりあえず日用品欄から買ったスコップで傷をつけないよう丁寧に採取しインベントリにしまう。


インベントリの表記を確認すると薬草×1となった。

どうやら当たりみたいだ。

早速みつけたぞ、幸先がいい。


そうしてあたりを確認すると、視界の異常に気づく。

森のあちこちに白い点が見えるのだ。

武器を拾えるタイプのFPSだと、落ちている銃にマーカーが出ているみたいな感じ。

近づくと薬草の文字と拾う、のアイコン。レッサーウルフの死体の時にもでたな、これ。

拾うに意識を向けると、すっぽりとその空間から薬草が消える。

インベントリを確認すると薬草×2の文字。


おいおい、これは…

今いる周囲15メートルくらいだけで、ゆうに30を超える白点がある。

さすがに便利すぎやしないか、HUD能力よ。

身体能力に兵器知識、便利なHUDも貰えて特典もりもりすぎる。

地味にインベントリもやばい。


まぁ、便利なものは使うにこしたことはない。

白点に向かって歩いて、回収してを繰り返すことにするか。


------------------------------------------------------------------------------


「ふぅ。」


都合1時間ほど。

白点に向かって歩き、回収をくりかえし結構な量を回収した。

ちなみに森の奥に行くのではなく、町から平行になるように移動していたため、距離としてはそう離れていない。

さて、インベントリを確認しますか。


「126本ておま…」


多分やりすぎた。

端数がもったいないので、130本にするとして銅貨26枚。CPにして2600CP。

家賃だけなら一週間以上稼げたわけだ。

だが稼げるうちに稼ぐにこしたことはない。


正直体力には余裕があるし、時間も姉妹との約束の日暮れまでにはまだまだあるだろう。

決めた。もともと銃を持ってる時点で、目立つんだ。

今はハンドガンだが、FPSをプレイしたときに合わせてARは目下の武器購入目標とする予定である。

医療品が1500CPであることを考えると、おそらくまだまだ遠いだろう。


------------------------------------------------------------------------------


それからさらに2時間ほど。

途中で運よく群生地のようなものを見つけ、本数は500本となった。

銀貨10枚分・10000CPの計算だ。

これだけあれば、ハンドガンの弾倉や弾薬、もしかしたら野戦服も手に入るかもしれない。


懐に余裕ができることも確定したので、タバコも解禁である。

ちゃんとライターと携帯灰皿も買った。

吸い殻をインベントリにいれるというのも思いついたが、気分的に嫌だしな。


ほくほく顔でタバコをふかし、帰路につく。

さすがに人ん家では吸えないから吸い溜めだ。


門番長のバトーさんに挨拶をし、町に入る。

なんとなく町の一員になれている気がしてうれしいな。

あ、ちゃんと町に入る前にタバコは消したさ。


そして、ギルドに向かって受付へ。

フィオナさんはいないみたいで、別の受付嬢が対応してくれる。


「こんばんはっす。依頼の報告っすか?」


「ああ、薬草採取の依頼を受けてな。

その報告と納品だ。」


「了解っす。じゃあいったんギルドカードを預かるっすね。」


なんか部活の後輩みたいだな。

若手なのだろう。


ギルドカードを手渡すと、依頼内容の確認が行われる。

魔道具ってスゲー。日本の役所なんかと比べると、よっぽどハイテクだな。


「はい、薬草採取っすね。じゃあこのトレイに出してくださいっす。」


そして用意されたのは薬草30本くらいは入るだろうかというトレイ。

いや、そうだよな。これくらいが普通だよな。

とりあえず入る量を一旦だす。

トレイの上に山盛り50本ほど。


「うおっ!すごい量っすね群生地でも見つけたっすか。」


「そんな感じだな。あと一応、まだまだあるんだが…」


「えっ…え、えっと…。い、一応鑑定担当のところに持っていくっすから、戻ってきたらまた出して欲しいっす。」


そうして後輩っ子受付嬢がトレイを奥に持っていき、戻ってきたら薬草積んでを計10往復ほど。


「ま、まだあるっすか…」


「いや、これで最後だよ。すまんな、何往復もさせちまって。」


「いや、前代未聞だっただけで、最初から魔物用のトレイを出せばよかったっす…

ちょっと鑑定と計算に時間かかるかもしれないんで、お待ちくださいっす。」


「あいよ。」


待つといっても、手持ちがなくやることもないので、カウンターの前で水を飲みながら待つ。

特に待っている人もいないし、後輩っ子受付嬢は鑑定の手伝いに忙しそうだ。

こういうところは禁煙なのかなーとどうでもいいことを考えていると、突然声をかけられた。


「すごいな、薬草の量。ここいらにそんな群生地があるなんて知らなかった。

どうやって見つけたんだい?」


身長が高い女性だ。

176cmある自分と目線がほぼ変わらない。172cmくらいか。

目を見張るほどの鮮やかな青い長髪を、後ろで一つくくりにしている。

背中に槍を持っているところを見るに、先輩冒険者だろうか。


「はは、コツがあるんですが企業秘密でね」


「確かに、飯の種の秘密はおいそれとは教えれないわな。

そうだ、名乗るのが遅れたな。アタシはライカ。

ゴールドランクの冒険者で、ここのギルドじゃ上から数えたほうが早いくらいには強いぞ。」


おお、自信たっぷりだ。しかしランクが高いことを考えると事実なのだろう。

ランバートさんほどじゃないが、戦士の風格を感じる。


「ランバートの親父が噂しててな、ヘンな魔道具を使う人殺しそうな新人が入ってきたって。

歳はそんな若くないって話だったが、そうでもなさそうだな?」


「いえ、童顔ですがこれでも24ですよ。人殺しそうってなんですか。」


「試験でオッサンの首にナイフ突き付けたんだろ?」


実年齢より幼く見られる。日本人の宿命かな。

てかなんだその噂。組み手で模擬ナイフで一本とっただけだろ。

そう説明すると、


「いや、いくら試験の組み手とはいえ、あのオッサンから一本取れる奴なんか稀だぞ。」


「なんか変な広まり方してないかなぁ…」


「まぁ、大丈夫だろ。オッサンと話すんのも、アタシたちみたいな高ランクの冒険者ばっかだしな。」


「ならいいんですけど」


「それよりも、気になるのはその実力の方だ。あの量の薬草を鑑定するってなったらそこそこかかるだろう?

よかったら、組手しないか?」


バトルジャンキーかぁ。FPSにもいたな、タイマンやろうぜボーイ。いや、質は違うんだけど。


「いや、今日は初めての依頼で疲れてるからまた今度で…日が沈む前に帰る約束もあるので…」


「なんだよ、先約ありかぁ。じゃあ、明日、一緒に依頼受けようぜ!じゃ、明日の朝ここでな!」


なにがじゃあなんだよ。

しかも行っちゃったし。子供の遊びの約束じゃないんだから、仕事をこんなノリで決めていいのか?それか冒険者ってこんなもん?

てか明日の依頼でいきなりタイマンとかになんないよな、これ。


「ファイブさん、大変お待たせしたっす!

ライカさんとお知り合いだったっすか?」


「いんや、一方的に絡まれてただけだ。薬草の量とか試験のこととか色々な。」


「あぁ、あの人、嵐みたいですからねぇ」


よかった、あのノリは冒険者のなかでも標準ではないらしい。


「ま、とりあえず結果教えてくれ」


「はいっす!

鑑定結果ですが、新鮮かつ根や葉に傷もないことから最良品と判断されたっす!

買取に1割乗っけるので、銅貨110枚分っす!」


おお、なんか知らんがボーナスがついた。

そりゃ最初の1本以外はインベントリで回収したので、傷がつきようない。


「銀貨10枚と銅貨10枚のお渡しでいいっすか?」


おそらく使いやすさを判断してのことなのだろう。

CPに変換されるから大差ないが、わざわざ訂正するほどのこともない。


「ああ、それでいい。」


「いやあ、どんなカラクリつかったっすか!こんな量持ち込まれるのギルド史上初っすよ!」


「まぁ、それは旅人ならではの技術ってことで。」


「いや、戦闘力以外は聞けないっすから、言いたくなければいいんっすけどね。」


おお、プライバシーの概念はこちらの世界にもあるらしい。

たしかにライカも、必要以上には掘り下げてこなかったな。

たとえこの先冒険者と知り合っても、無闇に過去とか掘り下げない方がいいな。

というか、あからさまにバックパックからおかしな量取り出してても聞かれなかったのはそういうことなのかもな。


そうして金を受け取り、ギルドを後にする。

今思えば、あんなに大量に買取に出して値崩れしないのだろうか?

まぁ、一冒険者には関係のないことか。


さて、姉妹のいる家へ帰ろう。


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