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異世界でロードアウトを組んで生き残る~FPSゲーマーの転生記~  作者: 眼鏡丸


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1-14. 構想、またの名を妄想


もう一つの課題。

それはソロでの限界だ。


火力が問題であることは間違いない。

火力を出せば解決できる課題があることも。


だが、銃において火力と取り回しや機動力はトレードオフの関係だ。

弾丸の口径が大きくなれば、弾丸そのものもそれを発射する銃も重くなる。

インベントリがあるとはいえ、実際戦闘になればそうそう器用に使えることはないだろう。


ここで必要なものは仲間。もっといえば小隊だ。

そもそも、銃をもった人間一人で出せる火力なんて限られてる。

相手が人間一人なら脅威にならないだろう。

だが人間十人なら?百人なら?今日のような大型の魔物が相手なら?


FPSゲームだって、野良の味方がいる。

密な協力こそできないが、勝つためにはある程度エリアや射線の管理をすることは大事だった。


冒険者稼業にも同じことが言えるだろう。

タゲをちらし、おとりになり、強力な一撃を叩き込む。

ここのギルドで冒険者を何人か見てきたが、やはり皆パーティを組んでいる。

ソロなのって俺とライカくらいじゃないか?

そう思うとライカって化け物だな。


今日、帰り際に教えてもらったのだが、レッサーグリフォンの討伐もパーティで挑むことが基本らしい。俺には知り合いと呼べる冒険者がライカしかいないことと、ランクが上の冒険者がパーティにいても昇格扱いにはならないとのことで依頼前には言われなかったらしい。

言ったほうがいいと思うぞ、死にかけたから。


「だけど、銃とか俺のこととかどう説明するかなぁ…」


色々と特殊すぎる。

信頼がおけそうなのはユウとレンの二人。

二人に訓練をつけ、パーティを登録するのはいいかもしれない。

でも、年下の女の子を前線に立たせるのもなぁ…


次点でライカだが、ランクに差がある分そもそも話を受けてもらえないだろう。

ライカ側にメリットがないのだ。


この辺りはゆっくり考えていけばいいか。

仲間探しは焦ってもろくな事がない気がする。


理想は4人パーティだなぁ、ARで後方から見ながらリーダーできたらベストなんだが…

などと栓のないことを妄想しながら、自然と眠りに落ちていった。


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夕方。

起きたら体はピンピンしていた。

いや、おかしい。

FPSだと待てば体力回復したが、そんな単純な話じゃないだろう。

いくら打撲でも2、3日は引きずるはずだ。


いや、この不思議現象については考えることをやめよう。

HUDやインベントリだって十分おかしいんだから。


そう思考放棄したところで、玄関から物音が聞こえる。

ユウとレンがかえって来たようだ。


「おかえり、二人とも。」


「あれ、ファイブ今日は早いのね。」


「ファイブさん、ただいま。」


「おう、依頼が早く終わってな。」


「そうだったの。ご飯はちょっと待ってちょうだい。」


「あ、ファイブさんって料理できたりします?お姉ちゃん手伝ってもらえると…私は洗濯がしたくて。」


「おう、わかったよ。」


大学生の時から一人暮らしをしていたので、基本的な自炊スキルはある。

火起こしなんかはこっそりライター使っちゃえばいいだろう。

アイテム欄にピーラー売ってないかな。


体も戻って姉妹の顔を見て安心したのか、寝起きだからか、思考がバカになっている。

まぁ、こういう緩いのもいいか。


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なんだかんだご飯を作って食べて夜も更けたころ。

ちなみにピーラーはありました、万歳。

包丁も簡単な包丁研ぎで研いであげました。危ねぇよ、切れ味の悪い包丁は。

ユウにえらく喜ばれたのでよかったよかった。


夕食の時にシルバーランクに上がったことを伝え、日頃のお礼として金貨一枚を姉妹それぞれに渡した。

正直、二人がいなきゃ今頃路頭で暮らしているか、飲み屋なんかで散財してただろうしな。

多少金が安定した日には適当に使っちゃう性分なのだ、もともとは。


だが、夜の護衛として(ほぼ名目だけになっているが)家に帰ってこないといけないことを考えると、見た目にはかなり真面目な生活を送れている。

14才の姉妹の家に格安家賃で下宿しているという、言葉にすれば激ヤバな状況であることは差し置いて、だ。

そういった理由もあり、真人間でいさせてくれてありがとうな気持ちで贈った金貨だったが、初めはなかなか受け取ってもらえなかった。


向こうからすると、旅人の俺をわがままでしばりつけているような気がしているらしい。

二人の申し訳なさそうな顔は、見ているこっちまで悲しくなった。


だが、ここは無理やり受け取ってもらった。

旅人という設定が邪魔するが、そもそも路銀が尽きていたという話にしていたはずなので、感謝しかないと。


しぶしぶ受け取った二人は、じゃあそのお金を使ってシルバー昇格のお祝いをしたいから、明日は店に来てほしいと言われたのだ。

支払いはいらないとのこと。


え、もっと外聞が悪くならないかい?


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