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4話 出会い その4


「そういえばシュンはどこの部活に行くんだい?」



 昼休み学食で昼食をとるために廊下を歩いていると格好つけているであろう声でアノが訊いてくる。



「俺はまだ決まってないけど、そういうお前はどこに行くんだよ?」

「え?マラ決まってない?」

「お前何言ってんの?」



 アノが公衆の面前でキャライメージが崩れてしまうことを何事もなかったかのように言ってくるので周りに訊かれていないかと焦ってしまう。



「いやいや、冗談だって!私は、文芸部に行く予定なんだ」

「へぇ~、似合わな」

「え?」

「うん。ギャップ的な感じがあってなんか、いいんじゃね?」

「う、うん。自分の事は自分が一番理解してるから。」



 俺の言葉が予想以上に心に響いたのかアノはかなりへこんでしまった。



「文芸部って何すんのさ?」



 俺は気にせずに話を続ける。



「い、いや知らないよ。」

「なんで入る気したの?」

「ん、楽そうだったから」

「お前体験入部行った?」

「いいや」

「早く行け、それでどんな感じか教えろ!」

「なんだよ急に。そんな竿がパンパンになった、もとい切羽詰まった感じになって」

「お前、ホントは自分の事全然理解してないだろ」



 周りの人からは上品な王子様的な存在だと思われているのに俺と話をすると話している最中に下ネタをぶっこんで来るから反応に困ってしまう。



「気にしないようにしてたんだけど後ろアミちゃんついてきてるよね?しかもすごい形相で」

「え?」



 俺は後ろを振り返ろうと頭を90度回転させるが途中で振り返るととんでもない事が起こりそうな予感がしたので前を向いて歩くことにした。



「ちょっと!!なんで私を見ようとしないの!!」



 大きな声が響いてしまったので仕方なく反応しようとするが。



「やあ、アミちゃん。今日もかわいいね」



 俺が何か言う前にアノが王子様スマイルで反応してしまう。



「あ、ありがと」



 アミはアノの言葉で顔が赤くなり目線をそらす。



「て、違うわよ!これじゃシュン君じゃなくてアノ君ルートになっちゃうじゃない!」



 何かを思い出したかのようにアミはハッと我に振り返りなぜかこちらをにらんでくる。



「なんであなた達一緒に話してるのよ!アノ君のポジションは私のところよ!」



 こっちもこっちで何を言っているんだろう。


読んでいただきありがとうございます。

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