10話 体験入部 その2
「あんなの忘れてっていう方が難しいでしょ?」
「そうよ、あんな濃厚な会話だけで色々な妄想ができそうなのに」
アミとユリがギャイギャイ言ってくる。
「確かにそうだか、ここは先輩の気持ちを考えて」
アミとユリを落ち着かせようと努力しているとお茶がきたのでひとまずそれで落ち着く。
「そういえば名前まだだったな」
変な空気になっているところで口を開いたのはお茶を注いでいた女性だった。
「私は屋良アキラ。これでもこの部の部長だから」
アキラは自己紹介を済ませると違和感無くシュウヤの上に座って膝を組む。
アミやユリと違って見た感じ気の強い女性っていう感じがあり、ギャルゲーのツンデレポジションが似合うであろう。
それよりなんかどこかで見たことある顔だが、後ろのシュウヤの顔が色々とヤバすぎてそっちの方に目がいってしまう。
入るのやめようかな。
「そちらの女子2人は入るとして、君はどうするの?」
「いや、ちょっと考え中で」
「入らない気だな」
この人読心術でもやってるのか?
「いやいや、そういう訳では」
頑張って顔に出さないよう否定すると、
「柏原さんと望月さんだったわよね」
アキラはユリとアミに話しかけ、俺の感が嫌な予感がしてくる。てかなんで自己紹介もしてないのに苗字がわかるんだ?
「もし文芸部に入ってくれるのなら、この人を自由にしてよし!もちろんこの人も入るならね?」
アキラはビシッと俺の方へ指を向ける。すると、部屋の空気が一気に変わり俺だけが危険地帯の場所になってしまう。
「だってね、部活って5人以上じゃなきゃ廃部になっちゃうじゃん?あと、部活は人数多い方にこしたことはないわよね」
「この部で人数多いリミットって何ぃ?」
もう潔いいなこの人。
「分かりました!」
アミが乗り気になってしまい顔が青ざめてしまう。
「いや私そういうことは・・・・・・、」
ユリは何故か乗り気ではなく少し安堵する。
「じゃあ、あなたにはこれね」
アキラはユリに何かを手渡した瞬間、
「じゃあ、シュンさんも一緒に入りましょうか!」
何かは分からないが、絶対エロい類のもので買収されたろ、コイツ!
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