能力アフター 1話 03
盗撮は、犯罪です。
ダメ。絶対!
数週間前、
東アルカ 住宅区域 とあるマンションの一室。
「ほら、急げー。遅刻するぞ。」
縦長のリビング、ダイニングのキッチンテーブルで朝食をかき込む妹。
「ほんほは、むほほふふはも。」
まったく、なにを言ってるか、わからない。
「食べながら喋るなー。ばか那智。」
こいつは、いくら起こしても起きない時がある。
「野菜から食べな。残すなよ。」
「ほむはむむ!」
「はあ、、、、」
海を望む12階の最上階。教職員の給料では、足が出る広さ、設備を誇るマンション。
能力者優遇物件だ。
住宅区域は学園区を囲むように配置され、他の区域より割合は少ない。さらに
都市デザイン計画と、高層住宅の児童への情操教育の影響などなどで、この辺は超高層マンションは存在しない。
オフィス地区、行政区、アルカ中心部に向かうにしたがって巨大な建設物のるつぼとなる。
最上階からの海辺の景色は、最初は感動したものの人間、意外に慣れるもので、最近は、特に感慨も無い。
夜景は綺麗なのだが。
「朝は、エレベーター混むんだから、ちゃんと、起きなよ。」
移動式のドレッサーを片付ける。今日はファンデのノリがイイ。
開けたベランダの小窓から、気持ちのいい風が微かな潮騒を運ぶ。
「智由姉こそ遅くまで仕事?モグモグ、目の下のクマ隠せてないよ。」
パンを頬張りながら、那智。
こいつはたまに、細かい。少しイラッとする。
「それに、ベランダから、ポーンと飛べばすぐだよ!」
「あんた、、、今度やったら今月小遣い無しね。」
お前は、どこぞのスーパーマンか。
以前、女子高生が12階から飛び降りて、大騒ぎになった事がある。
「え〜〜〜〜っ。ち〜〜ゆ〜〜〜ね〜〜〜」
ジタバタする那智。
ほっとくと、たまに、とんでもない事をする。
「ぶ〜〜〜〜〜」
大人しく朝食に専念する那智。
「そういえば、憶えてる?山下君、、、だっけ。
あんたが、小さい頃、仲の良かった、、、天宮第一に受かったみたいよ。」
携帯を出す。
電影スクリーンが宙空にA4サイズのニュースペーパーを開く。
便利だが、気を付けないと、個人にカスタマイズされた、かたよった、情報ばかり集めてくる。
「ぶーーーーーー!」
「ゲホッゲホッゲホッ。」
向こうで那智がむせる。
「な、何やってるの?」
「それって、、、しん?」
むせてるのか、真っ赤になっている。
どうやら、憶えていたようだ。短い期間であったが、那智には珍しい男の子の友達だった。
すぐ、引っ越して行ったのだが。
「入学のメデカルチェックで見つけたのよ。昔みたいに、ちっちゃくて可愛かったわよ。
背丈が伸びれば、モテそうなのに残念ね。」
「ち、智由姉、、、、!」
まだ、動揺している。
段々面白くなってくる。
「ああ、まだ、成長期か。いい男になるかもね〜〜」
「智由姉!!」
さすがに、怒りだす那智。
「いい加減にしてよー」
食事をコーヒーで流し込んで立ち上がる少女。
ガタ、
「、、、、!」
スリッパの小指を、テーブルにぶつけて、悶絶している。
まるで、コントだ。
さすがに、可哀想になってきた。
「ゴメンゴメン。早く用意してきな。片付けとくから。」
「う、うん。」
半泣きの那智。自室に向かう。
「でも、変なんだ。」
つい、つぶやいてしまう。
その声色に振り向く少女。
「彼、昔の記憶を失くしてるの。私達のこと、忘れていたわ。
何があったのやら、、、」
「記憶を、、、、」
立ち尽くしている、那智。
現在、天宮第一学園。放課後。
那智とテレパス少女、リンのコンビが、廊下を行く。
甲乙つけがたい美少女ふたり、目立つ事、この上ない。男子生徒達は羨望の眼差しを隠せない。
「なーにが記憶喪失よ。ドラマじゃあるまいし。信じらんないっしょ。」
「、、、、」
「でしょ!でもマジ、忘れてんの。あいつ!」
少年の事をグチる那智。相手は無口なリン。一方的にまくし立てる。
「なんか、アタマくる、、、、」
姉の言葉が蘇る。
『精密検査をしないと何とも言えないけど。かなり高度な精神操作の可能性があるの。で、、、国内でそんな芸当ができる能力者はかなり限られて、ここのアルカには1人だけ、、、、』
(瀬里奈副会長、、、、、)
なぜそんな事を。そもそも、あのバカと、あんな綺麗な女性との接点が想像つかない。
わけのわからない少女だった。
「那智、、、こっち。」
ボソリとリンがつぶやく、
そうそう、今日の風紀委員は隣の会議室、集合なのだ。
考えてても仕方がない。アイツの事はいったん保留。
会議室のドアを勢いよく開ける那智。
「失礼しまーーーーす!」
照明を落とし、暗幕を張った教室に、信じられない光景が展開している
「な、、、、、、」
半裸の女性達が、プールサイドで、戯れている。
いや、ここは会議室のはず。
あっけに取られる那智。
どの女性もバツグンのプロポーションだ。
「、、、、立体映像。」
ポツリとリンがつぶやく。
「え、、、、ええ、、、、っああああーーーーー!!」
恐ろしく高解像度のホログラムだ。
リアルと区別が難しい。若干、環境音がショボイが、それは、ここのシステムの問題だ。
ここに至り、やっとそれが、最近、生徒会で催された女性限定の歓迎パーティーだと気付く那智。
リゾートエリアの高級ホテル。最上階の温水プールだ。バックに輝くように太平洋が広がる。
水着の女性達。瀬里奈に凪。リンに姉の智由。なぜかシャカリキに泳ぐ自分の姿もある。
くつろぐ風紀委員長のし巻八重にシーンが移った時、唐突に映像が落ちる。
ゆっくりと、ブラインドが開き始め、教室に光が戻る。
「これが、最近学生間に流通している、盗撮映像のひとつよ。」
正面の教員卓に風紀委員長2年。ツインテールのし巻八重。前面に3Dプロジェクターを置く。
「女性の敵にゃ。」
横に副委員長のフワフワロングヘアの、和久井リラ。他、会議テーブルに数名の風紀女子委員達が座る。
男子委員は追い出されているようだ。
公開される、能力バトルシミュレーションのおかげで、高位能力者の女子はプレミア付きで人気が出たりする。写真、映像の需要はかなり高い。
盗撮は、必然的に生徒会や、役職付きの生徒が狙われる。
メンタルの弱い子は、不登校に陥ったりもする。座視すべき問題ではない。
「かなり大がかりのルートがある様よ。今の映像も複数の小型ドローンによる、本格的な3D撮影ね。他のコンテンツもバカみたいにクオリティが高いわ。」
普段、冷たい、し巻先輩の声が、さらに冷ややかに侮蔑と、軽蔑が混ざったものに変わっていく。
「締め上げた男子生徒によると、写真部、映像研が絡んでるにゃ。さっそく、ぶっ潰しに行くにゃ。」
にこやかに物騒な事を言うリラ先輩。
「証拠を掴むまで、自重しな、リラ。」
一応、いさめる、し巻。
「男子風紀委員には、ホームページから、追跡させてる。」
アングリする那智。
犯人は堂々とネット販売まで手掛けているようだ。
「那智達は、リラと写真部。
後の者は私と映像研究部だ。行くぞ。」
一斉に席を立つ一同。
天宮学園において、風紀委員は、治安維持。綱紀粛正の泣く子も黙る実動部隊だ。
その権限は学園外部、アルカ全域に及び。警察、民間特殊警備会社、制定部隊とも、密接な繋がりを持ち、あらゆる事態に対応できる実力者で固められる。
また、身内に被害のあった場合の取り締まりは、し烈を極め、徹底的に容赦なく完膚なきまでに加害者、グループを叩き潰す。
今回の犯人は、よほどの命知らずの、愚か者らしい。
翌日、部活練3階、化学室のとなり、使われていない準備室
超研部(仮)
「ウハハハハハハ!今月も売り上げ絶好調ゲスよ〜〜!」
パソコンを前に大笑いする、しん。
「お前なあ、、、それ、マジ、犯罪だぞ。」
さすがの友樹もイヤそうだ。
「う〜〜るさいザマス〜〜部費0円の我が部の重要な活動資金だぞ!
中学の頃から築いた、1〜4高に渡る一大ネットワーク!変態と言う名の紳士達の集いし場所。生JKの青春の記録!1番人気は瀬里奈副会長の3Dデータだな!」
モニターには女生徒達のプロフィールが並ぶ。まるで、どこかのアイドルグループのホームページだ。
誰それ、何がし、語るまでもない。盗撮犯人は、山下しん。かの少年であった。
さて、
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体などとは関係ありません。
盗撮は
迷惑防止条例違反
軽犯罪法違反
住居侵入罪、建造物侵入罪
児童ポルノ等禁止法違反に該当し、逮捕されます。
確認の上、物語をお楽しみ下さい。♡
「映像研も写真部も風紀に潰されてるぞ。お前にたどり着くのも時間の問題じゃね。」
ネトゲをやりながら、友樹。
「ほむ〜〜」
偉そうにソックリ返る少年。
「彼らには協力してもらったが、そこから足が出るような、付き合いはしてないよ。
来れるもんなら来てみなさいって事。
ウハハハハハ。」
自信たっぷりに請け負う、しん。
バン、
唐突に準備室のドアが開く。
エスケープボタンをタップ。ホームページは落ち、全ての履歴は削除される。
入ってきた人物を見て苦笑いするしん。
エロゲーの最中に家族のガサ入れをくらうのは、こんな感じだろうか。
心臓がバクバクする。
「あなた達!部活の申請はしたの?もうすぐ、締め切りだけど。」
真面目な地味子さん、みず希しずくだ。
ポニテがピョンピョン跳ねる。癒されるわ〜
などと言っている場合ではない。
「あ、、、、そういや、、、、」
なんかそんなもんが、あったような、ないような、、、、
ゴソゴソと机を見る。
今時、紙の申請書なんて時代錯誤もはなはだしい。
「あ、これだ。」
バッチリ幽霊部員だらけだが、5名揃ってる。
「これだ、じゃないって!もーーー!まさかと思ってきてみれば!」
バシ、
と机を叩き、腰に手をやる。
最近、アクティブな地味子さんだ。
成長を見守る、おとうさんの気分になる。
「生徒会、行くよ!ほら!ついてってあげる。」
「げ、やだよ!あんな所行くと、闇属性だから、灰になる。」
「わけのわからない事を〜」
ドタバタとしずくに腕を取られ、行ってしまう、しん。
「う〜〜む。」
机に突っ伏す。
「いいな〜〜あれ。」
まるで、よくできた世話女房だ。ひとり残される友樹だった。
天宮第一学園、セカンド生徒会室。通称、生徒会会議室。
「それで、盗撮の主犯は見つかっていない、と。」
ホワイトボードの前、窓際で、つぶやく、あらた生徒会長。
別に責めている口調でもないのだが、風紀委員の面々が、重く顔をふせる。
空気が重い。
なんで、自分まで、報告に同席しなければならないのか、わからない那智だった。
長い会議用のテーブルには、左に風紀員長のし巻、そしてリラ、
次に那智とリン。
右側に、瀬里奈副会長、葵さんの席。次に風祭副会長、凪さんと並ぶ。
隣に会議室があるのは、下(3階)の風紀委員室と同じだが、やや、小ぶりのここは、透明度が変化するガラスのパーティションに区切られ、第一生徒会室の延長として、使う事ができる。
現在はすりガラス状になり、となりの部屋とは、隔たれている。
全体的に明るく、おしゃれで、うらやましい。
「どうぞ。」
音も立てずに、高級そうなティーカップが置かれる。
「ど、どうも。」
立ち居振る舞いが、なんてキレイな人だろうと思う。
椎名 葵。
瀬里奈副会長の家付のリアル執事だそうだ。
なにかのプレイではない。
濡れるような黒髪、神秘的な切れ長の瞳。
ファンクラブ発足の噂も無理からぬものだ。
「映像研、写真部とも少々やりすぎとの話が、ありますわ。」
対面のし巻を見ながら、瀬里奈。
「甘い事やってられないんだよ。現場はね。」
冷ややかに応じるし巻。
「なんで、あんな仲、悪いんだろ。あのふたり、、、」
思わずつぶやく那智。事あるたびにもめている。
「お二人の家の問題ですよ。」
そっと、耳打ちする葵。ゾクリとする、イケボだが、さして気にもしない那智。
「へ〜〜」
苦笑しながら葵、
「お嬢様の家の会社が、し巻様の会社を買収、合併してしまって。色々と、、」
「あー!お家そうどーてやつ!」
訳知り顔で、なっとくする那智。
短くせき払いする、あらた。ゆっくりと会議テーブルに片手をつく。
「あ、やべ、、、」
声が大きすぎたようだ。口を押さえる少女。
何事もなかったように下がる葵。
「生徒会が風紀に口出しする事ではないよ。瀬里奈くん。」
どんよりとした瞳が見つめる。
「すみません、ですわ。会長。」
身を引く瀬里奈。
「しかし、我が学園の風紀委員の調査力も半端な物では無いはずだね。し巻君。」
「は、、、はい。」
ひるむ、し巻先輩というのも、あまり見たことがない。
空気がますます張り詰めていく。
「内々で片付けてあげないと、犯人君のためにもね。」
警察や制定部隊の介入の事だろう。一高のメンツもある。
「生徒会も全面協力に入ろう。報告は密に。手段は問はない、徹底的にいぶり出し、、、、、」
緊張が頂点に達しようとした時。
ドタバタとドアが開け放たれる。
「ウハハハハハーーーーーーーー!」
ブワッサアと白衣が舞う。
「ち〜〜〜〜〜〜す!生徒会はここっすか〜!部活申請す〜〜〜!
予約ないとだめすか〜〜〜!帰りますん〜〜〜〜!」
賑やかに乱入する少年。
「バカ〜〜〜!やめなさい〜〜〜!」
小声で必死に止める、しずく。
「会議中と言ってるだろうが!!」
後からわらわらと生徒会委員が取り押さえに来る。
「な、、、、」
硬直する那智。
そういえば、なんでコイツは白衣なんだ、と、今更ながら、思う。
「し、、、ん?」
立ち上がる瀬里奈。
姿が消える葵。
直後、巨大な体躯の風祭に制されている。
表情が真っ白だ。
「おー!オッサンがいるぞ!しずく!」
ヒソヒソとしん。風祭の事らしい。
「やめなさい〜〜!」
泣きそうな、しずく。
無骨そのものの、風祭の眉間に青筋がはいる。
となりの凪が顔をそらして、ふるえている。可笑しいのだろうか。
騒動が収拾がつかなくなると思われた矢先。
「いいよ。下がりなさい。」
にこやかに、委員達を制すあらた。
「君は、1年のみず希しずく君だね。」
真っ直ぐに少女を見つめる、どんよりとした目。
少年はまるで眼中にない。
「え、、、あ、、、は、はい。」
射すくめられ、硬直するしずく。オドオドした少女に戻っている。
「みず希、、、ああ。」
言われて初めて彼女の存在を認識する瀬里奈。
そして風祭達。
「へえ、、、この子が、、、」
どうやら、し巻先輩も何か知っているらしい。
さっぱり、わからない那智。
彼女に、なにかあるのだろうか。言っちゃなんだが、かなりヤボったい子だ。
失礼な事を思う那智が固まる。
しずくとあらたの間、ついでに生徒会の面々からもだが、遮るように立ち入る、しん。
若干、彼女の方が背が高いのだが、親鳥に守られる雛のような安堵が浮かぶ。
少年は、ヒョロ長ノッポのあらたとは、あたまふたつ以上、身長が低い。
白衣のポケットに両手を突っ込んで、その生徒会長をのぞき込む。
「あんた、何してるの。こんなとこで。」
それは、彼女の記憶にまったく無い、冷たい冷えびえとした口調だった。
驚きは、瀬里奈副会長も同じだったようだ。
わずかに、硬直する。
そして、庇われる少女、しずくにいたっては、おびえ、ふるえてしまっている。
「それは、どう言う事かな。」
初めて少年を認識したように、彼にフォーカスしていく、あらた。
平坦な物言いは普段と変わらない。
「いや、、、気のせいやん!」
ニンマリ笑う少年。
いつもの軽佻浮薄さが戻っている。
「あっちの兄さん達にシンセイショっての、渡しとくさかい、あんじょうよろしく、たのんまっせ!だんな。ほな、さいなら〜〜!」
ウサンくさい関西弁で去っていく。
ついでに、しずくの向きをクルリと回し両肩を押して、持っていく。
あらた以外あっけに取られる一同。
「ハッ、ま、待て!キサマ!!」
追おうする、葵だが、再び、風祭に押さえられ動けない。
加速に特化した彼を、簡単に制御するのだから、凄いものだ。
葵の暴走の制止を頼んでおいてよかったと思う、瀬里奈。
「誰かな、あれは。」
感情の乏しい瞳が向けられる。
「以前、波力発電施設に無断侵入した、山下しん。ですわ。」
「ほう、」
あらたの表情を観察する瀬里奈だが、そこから何も読み取れなかった。
(あんた、何してるの。こんなとこで。)
しんの言葉。自分の感じる違和感に共通するものがある様な気がする。
生徒会長に感じる不安が大きくなる瀬里奈だったが、なんとか揉み消そうとする。
不知火 あらた3年。天宮、4校のトップ。第一学園、生徒会を二期に渡って統治し、不足なく、運営する力量。人間に間違いは無いはずだ。
そう思うのだが、、、、
バタバタと少女を押していくしん。
「も、、、もういいから!しん!」
真っ赤になるしずく。
「そうなん。う〜〜〜〜ん。」
彼女を解放する、しん。なんか、楽しくなってたようだ。
さすがに、この時間。学内に生徒達はまばらだ。部室に戻るには、階段をひとつ降りて、部活練の接続まで歩かなければならない。
広い学園も考えものだ。
先を行く少年におずおずと聞いてみる、しずく。
「さっき、、、どうしたの?君のあんなこわい声、初めて聞いた、、、」
「いやー、あれだよ。ほら、」
なぜか、照れ臭そうに頭の後ろで手を組みながら、先を行く。
「ああいった人間は、昔見たことがある。おおよそ、ありえねーんだ。
あんな、お仲間の中に、ポンとまぎれ込んでんの。」
ああいった、とは?なんだろう。
「大丈夫なんかね、この学園。」
どうでも良さそうに、しん。
「そう、、、なの?」
彼女には、何の事か理解できない。
「ま、気にすんなって。オレらにゃ関係ねーよ。」
「う、うん。」
かすかな、不安が残るしずく。
「ところで、しずく。」
グリンと上体をひねり、振り向くしん。
「お前なんで、生徒会で有名なの?」
もうすぐ、部室練近くだ。
「あ、、、そう言えば。」
彼女自信、失念していた。
「わかんない。なぜでしょう、、、?」
「ふ〜〜ん。」
(なんで、こんな地味子さんが、、、)
と、那智と同レベルの事を考えてそうな、少年だが、もう少し真剣に考えてみるべきだった。
しずくとしん。ふたり共、知る余地もないのだが
一週間以内に、投稿するよ!