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『Scarlet Coal』-殴り魔は自らの欲を満たす  作者: 栗木下
10:第五坑道・ネラカーン

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520/619

520:フロア4リザルト

「まずはお前からだ!」

 起動しているエレベーターの上に魔物が居る場合、全ての魔物を排除しなければエレベーターは次のフロアには着かない。

 エレベーターのサイズは通常はプレイヤーが四人、余裕をもって乗れる程度だが、大きな魔物がエレベーター上に居る場合は、その大きさに合わせてエレベーターのサイズは拡張される。

 よって、俺はイエローモールド、グリーンマミー、グリーンロンの三体を倒さなければならないが、その倒す順番については少し考えなければいけない。


「モカビィ!?」

「爆発で胞子は飛び散るが、空間が広ければ、それだけ密度は下がる。それはつまり受けるダメージも下がる。よって、まずはお前を倒して被弾を減らす!」

 と言うわけで、俺はイエローモールドに向かってグレネード、フググレネード、サーディンダート、『昴』を次々に投げていき、シールドを削る。

 対するイエローモールドはDoT効果がある胞子をバラ撒きつつ、こちらの攻撃から逃れようと這い回るが、その動きは緩慢で、遮蔽物のないこの場で俺の攻撃から逃げる事は叶わない。

 勿論、被害が全く無いわけではない。

 ほんの少しずつシールドは削られているが……このぐらいならばヒールバンテージを起動する事で補い切れる程度である。


「マアアァァッ!」

「オウトゥウウウゥゥゥッ!」

 しかし、残りの魔物もこの状況で黙っている事は無い。

 グリーンマミーは包帯による拘束を、グリーンロンは霧状ブレスによる攻撃を仕掛けてくる。


「お前らは後だ」

「マミュッ!?」

『トビィ、言っている事とやっている事が……』

 なので俺はイエローモールドに向かって引き続き色々と投げ込みつつ、グリーンロンのブレスは回避し、グリーンマミーの背後に回り込むと、グリーンロンが吐いて、滞留しているブレスの中にグリーンマミーを殴り飛ばして送り込む。

 これでダメージを与えつつ足止めが出来た。


「トドメっ!」

「モォォ……カビィ……」

 その間に『昴』をシールドを失ったイエローモールドに向かって投げつける。

 『昴』の効果によって胞子の一つに至るまできちんと焼いて溶かしたので、これで撃破だ。


「マアァァッ!」

「で、お前もどうとでもなる」

 そして、続けてグリーンマミーに接近し、何度か斬って殴って撃破。


「ロロロロロ」

「さて、残すはグリーンロンだけか」

 これで残すはグリーンロンのみ。

 グリーンロンは3メートルぐらいの高さに浮いていて、ゆったりと宙を泳ぎつつ、こちらの様子を窺っている。

 ロン種の攻撃手段は……放ってから暫く滞留する霧状のブレス、後は体格や高い身体スペックを生かした牙、爪、尾、突進、この辺りか。

 遠距離攻撃がブレスしかないのなら……。


「オォウドゥアアァァ!」

 グリーンロンが突っ込んできて、突っ込んできた勢いそのままに爪でこちらを引き裂こうとしてくる。


「避けて……」

 俺はそれを紙一重で避けて……。


「斬る!」

「!?」

 すれ違いざまに『昴』を突き刺し、グリーンロンの突進の勢いを利用して、そのまま尾まで切り裂く。

 するとエレベーター起動前に『昴』を投げつけて与えたダメージもあって、グリーンロンのシールドは削り切れた。


「ロロロロロ……」

「おいおい、そこでビビるなよ」

 これで後はトドメを刺すだけなのだが、シールドを失ったグリーンロンはエレベーターの天井ギリギリに移動するとそこから降りてくる気配を見せない。

 ブレスを吐くつもりはありそうだが、接近戦をする気はもう無いようだ。


「オウッ……!?」

「まあいい。普通にぶっ飛ばすか」

 仕方がないので、グリーンロンがブレスを放とうとする直前に、俺は二重推進とヴァンパイアマントの機能でグリーンロンの頭上にまで飛び上がる。


「ふんっ!」

「!?」

 そして、まだブレスを吐いていたグリーンロンの頭へ手元に戻した『昴』を突き刺し……脳を貫かれたグリーンロンはそのままエレベーターの床へと墜落し、息絶えた。


「ま、緑のランクなら竜系でもまだまだ問題なしだな」

『ブン。緑の2ランク上は黄色、黄色の魔物の武装は鋼と同程度。対する『昴』はダマスカス鋼製で、これは橙のランクに相当しますからね』

≪生物系マテリアル:草・氷結を1個回収しました≫

≪生物系マテリアル:骨・氷結を1個回収しました≫

≪生物系マテリアル:鱗・氷結を1個回収しました≫

 報酬も入ってきたので、戦闘は無事に終了である。

 と言うわけで、俺はフロア5に着く前に自分の状態を確かめる。


「パーツの破損はなし、シールドはミネラルウォーター分は使い切った。特殊弾、燃料は問題なし」

『ブン。ただトビィ、緋炭石は20以上使っています』

「まあ、あれだけ走り回って、燃料消費増加の呪いも喰らっているからな。こればかりは仕方がない」

 まあ、落盤事故のハプニングがあったことを考えれば、突破することが出来た時点で問題はない。

 その上で消費よりも供給の方が上回っている感じなので、むしろ儲けものぐらいな感じか。



△△△△△

トビィ

称号:『マレディクタス』

燃料:97/100

コア:ドラゴネット


アドオン:オートコレクター

アドオン:混乱無効

アドオン:睡眠無効

アドオン:軽装行軍時燃料消費軽減


頭部:エクソシストヘッド(呪鉄・虚無):物理-魔術-外部-ブレス(特殊弾『ドレイクブレス』0):呪・被ダメージ増加

胴体:エクソシストボディ(呪鉄・虚無):拒絶-魔術-外部-回復(特殊弾『損傷回復』0):呪・属性耐性反転

右腕:エクソシストアームR(呪鉄・虚無):侵食-化学-内部-付与(特殊弾『腐食性粒子』2):呪・燃料消費増加

左腕:エクソシストアームL(呪鉄・虚無):魔力-魔術-境界-防御(特殊弾『シールド発生』銅1):呪・属性攻撃力低下

脚部:エクソシストレッグ(呪鉄・虚無):物理-物理-外部-即死(特殊弾『首刈り一閃』0):呪・攻撃力低下


武装:サーディンダート(鉄・火炎):魔力-魔術-外部-拘束(特殊弾『睡眠』3)

武装:フググレネード(鉄・火炎):火炎-化学-外部-遮蔽(特殊弾『焼夷ガス発生』0)

武装:グレネードホルダー(鉄・火炎):侵食-化学-外部-遮蔽(特殊弾『煙幕発生』1)

武装:ヒールバンテージ(鉄):魔力-魔術-外部-回復(特殊弾『シールド回復』1)

武装:ヴァンパイアマント(鉄):侵食-魔術-境界-移動(特殊弾『影渡り』1)


武装:エンプティポット(皮):時空-物理-境界-防御(特殊弾『内外時間乖離』0):中身・無し

武装:ピクトステッカー(皮):物理-物理-境界-防御(特殊弾『ダメコン・集中』1):残り10枚


武装:ポリプーロの契約武装『昴』(ダマスカス鋼・火炎41):(火炎/侵食)-法則-異界-付与-『神降・火之迦具土神』

武装:簡易ラボ(岩):残数7:特殊弾未対応

▽▽▽▽▽


△△△△△

インベントリ 23/48


頭部:ヴァンパイアヘッド(フォッシル・火炎)

胴体:ヴァンパイアボディ(フォッシル・火炎)

右腕:ヴァンパイアアームR(フォッシル・火炎)

左腕:ヴァンパイアアームL(フォッシル・火炎)

脚部:ヴァンパイアレッグ(フォッシル・火炎)


武装:簡易ラボ(岩):残数7

特殊弾『腐食性粒子』 2

特殊弾『シールド発生』銅 1

特殊弾『睡眠』 3

特殊弾『煙幕発生』 1


特殊弾『影渡り』 1

特殊弾『ダメコン・集中』 1

特殊弾『シールド回復』 1

鉱石系マテリアル:鉄 3

鉱石系マテリアル:銅 45


鉱石系マテリアル:岩 65

生物系マテリアル:皮 60

鉱石系マテリアル:呪鉄・虚無 28

宝石系マテリアル:ストレジェット・虚無 1

幻想系マテリアル:クオリア・氷結 38


生物系マテリアル:草・氷結 1

生物系マテリアル:骨・氷結 1

生物系マテリアル:鱗・氷結 1


(枠外)特定物質:緋炭石 114

▽▽▽▽▽



「さて次のフロアだ」

『ブン』

 そしてエレベーターはフロア5に着いた。

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― 新着の感想 ―
[一言] やっぱ持ってる素材に勝手に変更できて過剰もできる契約武装強いなぁ。 そういえばアウターワールドって男性陣が斧を振り下ろす、掴みかかって齧る、巨大な腕で殴るとかの野蛮で単純なのに対して、女性…
[一言] よし、フロア4突破!次のフロア5はどうなっているのやら・・・・
[一言] まあスカーレットドレイク一刀両断出来るわけだし、竜種と言えど低ランクで武相もある程度整ってればこんなものよね
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