蛾と蝶
よろしくお願いしますぅぅぅ!
2人用台本 1:1
蝶野 光 :♀ 影山とは共通の趣味から、よく話している友人だが恋愛対象としては見ていない。
影山 蛾太郎:♂蝶野とは共通の趣味からよく話していて、かなり好意を寄せている。
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蝶野「はぁ…まさか家の鍵を無くしちゃうなんてなぁ
施錠しないで職場行っちゃったけど…泥棒とか入って来てないよね
…家の電気が付いてる?
もしかして⁉︎」
間(場所、家に移って)
蝶野「…ほっ、影山君だったのね」
影山「おかえり
どうしても会いたくて家、来ちゃった」
蝶野「会いたくて…って、連絡のひとつでも寄越してくれれば良かったのに」
影山「あー、驚かせようと思って…つい」
蝶野「驚かせる?影山君が?確かにびっくりしたけど」
影山「驚いた姿が見れて僕は満足だよ
…でも今日は随分遅かったね
いつもならこの時間はシャワー浴びてるはずなのに」
蝶野「…あー、ちょっとお仕事が長引いちゃって…ていうか、この時間にシャワー浴びてる話覚えてるなんて…ちょっと変態?」
影山「変態だなんて失礼な言い方するなぁ
はい、これ光さん家の鍵
昨日、『無くしちゃった…どうしよう』ってメッセが来たから、僕が見つけておいてあげたんだ」
蝶野「これ、本当に⁉︎ありがとう!
でも…何処で見つけたの?」
影山「お礼には及ばないよ…でもひとつだけ僕のお願いを聞いてくれると嬉しいな
…いいかな?」
蝶野「え、あ、うん…いいけど」
影山「ありがとう!やっぱり優しいなぁ
それでね、お願いなんだけど…
(溜め)
水商売、やめてくれないかな?
いや、生活の為に仕方なくやってるのは分かるんだけどさ…その、もう光が僕以外の男と話してるのが耐えられないんだ
仕事なら、僕が友人のツテで実入りの良いの紹介してあげるから(以下、つらつらと)」
蝶野「ちょ、ちょっと待って!いきなり過ぎるって!しかも仕事を辞めてくれなんて、お前、彼氏でも無いのに何言ってんの!?」
影山「…そんな事は分かってるんだけどさ…
僕ね、学生の時から光さんの事が好きだったんだよ
蝶野「はぁ⁉︎」
影山「光さんは所謂学校のアイドルみたいな存在で、僕みたいな根暗な奴とは釣り合わないと思ってた
でも!
光さんはそんな僕にも優しく声をかけてくれたんだ!
あの時は幸せだったなぁ…
しかも偶然僕が好きなアニメを君も好きだと分かって、それから語り合える友達にもなってくれた!
今の僕を見てよ!
当時は暗くて冴えなかったけど、今じゃこんなにかっこよくなった!
君に好きになってもらえるように興味も無かったファッションの事も気にするようになったし、流行にも敏感になった!」
蝶野「ひっ…!」
影山「凄いでしょ?ねぇ…君の声で凄い、かっこいいねって優しく囁いてよ…」
蝶野「近寄らないで!今のあんた…なんか怖い…」
影山「近寄らないでぇ?
僕の光さんはそんな酷いことを言う人間じゃない!
水商売をやるようになってから大好きだった光はそんなにも醜くなってしまった…嘆かわしいよ…」
蝶野「…そう、分かった、今のあんたが本当のあんたの姿なんだね
それで、何が望みなの?」
影山「さっきから言ってるじゃないかっ!
僕は君に水商ば……あっそうだ!
いい事考えた!
僕が本当に求めているのは他の男と話さないで欲しい…つまりだ!
光を監禁して、ずーっと僕だけを接客してもらえば良いんだ!
ナイスアイデア、僕!天才だよ!」
蝶野「あんたは狂ってる!
逃げないと…こんな狂った奴の相手をするなんて1秒たりとも嫌だ!
そ、そうだ警察、警察に電話!」
影山「…何、逃げようとしてんの?
逃げんじゃねぇ光!(包丁を持って襲いかかる)…不審な行動を少しでもとってみろ、殺すぞ」
蝶野「…あっ……あっ…あぁっ…」(壁ドンのような姿勢になり、へたり込んでしまう)
影山「あっ、脅かしてごめんね、怖かったよね
でも光が余計な真似さえしなければ僕も怒ったりしないから
だから…分かってるよね」
蝶野「…なんで…ねぇ…気が弱くて…でも、誰の悪口も言わない優しかった、がたろー君はどこに行ったの……
かたろー君…帰ってきてよ…がたろー君…またアニメの話しようよ……」
影山「おいで、今日の記念にぎゅーってしてあげる」
蝶野「がたろー君…今期のアニメはね…『黒猫と白猫と三毛猫』ってアニメが可愛くてね…とっても癒されるんだけどね…それでね…でもね…猫さんは私たちの知らないところでね…色々考えてるんだってね……考えちゃってね……」
影山「大丈夫だよ
これからは毎日が楽しいことでいーっぱいなはずだからさ
心配しないで、お金の事は僕がなんとかする
僕が君を、汚らわしい魔の手から守ってあげるから
だからこれからはずーっと、一緒だよ」