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第6話 「鉄の馬」?そういうウソはだめです。
「くそッ!
なんなんだ!」
ラビテリアの将軍は、毒づいた。
「者ども!
「鉄の馬」と称する「砲台列車」を破壊してしまえ!」
ファルティアは、嬉々として配下に命じた。
がッ!
ファルテイア軍の「馬」・・・
新兵器・機甲軍馬の群れが、口を開ける。
一斉に、騎乗する猫耳騎士たちが、ライフルで「列車」の装甲を撃ちぬいた。
「なんだあの武器は!?」
そして・・・
ドドド!
「馬」の口から放たれた大量の「水流」で、「列車」は全て「崩壊」した!
「ぜ・・・
全滅!?
国境に到達してから、わずか三十分で全滅だと!?」
その将軍を見降ろして、ファルティアは笑っていた。
「ははは!
あなたがたは、間違いを二つ犯した。
一つは・・・
宣戦布告もなしに、侵略をしようとしたこと。
もう一つは・・・」
ごくり!
将軍は、長い耳を伏せ、じっと聞く。
「あのような「砲撃車両」を「鉄の馬」と偽ったことだ!
私は、断固名称変更を要求する!」
「そっち!?」
すちゃ。
ファルティアは、ライフルを将軍に向ける。
「これ以上の戦闘は、無意味だ。
貴国の王か全権外交官に取り次がれよ!」
「鉄の馬」勝負・・・
ファルテイアの勝ちです。