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ゴブリンスレイヤーに愛をこめて5


――


 俺は、朝から村の警戒に参加した。


 ここ数日は、ゴブリンの動きも鈍く、日に何体かは、倒すことができる程度だ。特に斥候が多く、そこまで強くない部類だ。


 そして、昼食を終えて数時間がたったところで、俺にずっとついてくる気配にたいして警告をした。


「まだ懲りないのか?」


 俺は、煙火にたいして呆れた口調で話しかけた。


「おいらは、おいらは絶対あきらめない!どんなことをしたって、おかぁを殺したゴブリンを、駆逐してやるんだ!」


 意思の強い目だ。


「では、小僧は、どうするんだ?」


 俺は問いただした。この目の本気具合を確かめるためだ。


「おいらは、お前をみてもっと強くなる!おいらは、おとぉを見て、ここまで強くなった。おとぉは戦士で英雄だった。お前は、この村にいる誰よりも強い。そして、おいらは、お前を越えなければならない!だから、おいらは、お前をみてもっと強くなるんだ!」


 俺は、少し関心した。俺は、俺自身の境遇と、煙火を照らし合わせた。俺には、特段両親に関して話すこともない。物心ついたときには、すでに祖父母のそばにいて、独立するにあたって冒険者にただただ、生きるためになった。


 ただ、闘いに関しては、俺も師匠を見て育ったから、煙火の気持はわかる。強くなりたいという気持ちは痛いほど分かるのだ。


「では、もう一度【狐火】を見せてみろ!」


 俺は一喝した。


 煙火はひるまずに【狐火】を俺に打ってきた。


 やはり、まっすぐに飛ぶ。俺にしっかり命中した。当然、ダメージは通らない。


「そんなものか!」


 俺は、さらに叫んだ。


 【狐火】の嵐がやってくる。煙火は、見境なく、魔術を連発する。すべて正確に俺のいる位置に、それは届く。当然、魔術耐性のある俺には、痛くもかゆくもなかった。


 威力が問題だ。


 そして、手数を打った煙火は、マナの枯渇により、意識を失った。


「よくやった」


 俺は、少し喜ばしかった。


「休んでおけ」


 俺は、先ほどから感じていた。ゴブリンの気配を『見る』ほうに切り替えた。総勢5体。おそらくは、偵察部隊のようだ。重装備ではなさそうだ。俺は、気が付かないふりをして、彼らの後方に[枝]を突き刺す。


 彼らは、突然の襲撃に、背後から挟撃されたと勘違いした。群れの長がいなければ、ゴブリンの数は、今の俺ではさほど問題ない。


 背後から[雷玉]で攻撃を放ち、5体を瞬時に絶命させる。


 俺は、魔石と戦利品を拾い、煙火を担いで村に戻った。

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