表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/26

ゴブリンスレイヤーに愛をこめて4

 大人たちは、大人たちの都合がある。しかし、子供は、子供の都合がある。俺は、少し考えた。


「この村にアイテム屋はいるか?」


「あ、アイテム屋ですか?雑貨屋に少々のアイテムはございますが……」


「明日、案内してくれ」


 村長は了承した。今夜は、2部隊が殲滅したこともあり、あれ以来ゴブリンの襲撃は無かった。そして、村の若者たちは、ゴブリン討伐の計画を立てていた。俺は、それには参加しないで、眠りについた。


――


「ここが雑貨屋か……」


 藁の家であった。中には、老婆がいた。街のあの店とは違うな。


 俺は、老婆にアイテムを見せてもらった。


 [雷玉]と[雷仁玉]を補充し、[鳳凰の腕輪][鳳凰玉]という現地特産の魔道具を中型魔石と交換した。結構な出費に相当する。


[鳳凰の腕輪]:紅玉属性の効果増加50%

      :紅玉属性のマナ消費量20%削減【隠し効果】

[鳳凰玉]  :紅玉属性の攻撃。攻撃力(中)

      :紅玉属性の攻撃範囲拡大(中)【隠し効果】


 雑貨屋から出ると、俺は部屋にこもった。その日は夜間もゴブリンは出ない可能性が高いとのことで、無給にし、暇をもらった。


 そして、部屋の中で、俺は右手に[鳳凰の腕輪]を持ち、左手に[鳳凰玉]を持った。


 俺は、手持ちの魔石をすべて自分の目の前に散らばるように置いた。


 そして、俺は右手に意識を集中した。


 鳳凰の腕輪は、紅い鉱石により作られており、真ん中に魔石があしらわれている。


 続いて、左手の鳳凰玉と魔石に集中をうつした。


 玉は、溶けてなくなり、鳳凰の腕輪は、さらに赤みを増した。そして、魔石の周囲に黒い文様が刻まれ始めた。それに伴い、目の前に散らばっている魔石が、一つまた一つと消えていく。


 文様が完成し、魔石の中身まで禍々しく文様が迫り、鉱石が真っ赤に染まり、その腕輪に一線の黒い線が引かれ、文様と最後につながった。黒の線の周りに金の線が加わり、ぐるぐると回転しながらヘビのように、金のとぐろを巻く。


 そして、俺は息も絶え絶えになりながら、その腕輪を右腕からはなした。完全にマナの枯渇により、意識を失った。


 そして、夜が明ける。村人の予想通り、今夜の襲撃は無かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ