鳳凰族との出会い5
先ほど見たら、日刊ランキングの100位以内に入ってました。
評価してくださった方々ありがとうございます。喜びの連投!!!
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セイバーラガーは、大きなネコ科の魔物で、大きな犬歯が特徴である。プラーナの総量もそこそこあり、攻撃力、素早さが高い。代わりに、魔術耐性は普通以下であり、個体差はあれど、魔術を駆使しながら倒すのがセオリーだ。
5体のそれは、平原の水辺近くに横たわっていた。人間の身長よりはややでかく、全長だと2倍以上ある。
俺は[仙人蕩][鬼心丸]を【使用】した。
体が熱くなり、戦闘の準備が完了する。
【吸魂陣】
俺は、左腕を天高らかにかざした。黒く禍々しい空間が俺の周りにキューブ状に展開した。
【吸魂陣】は、空間内の敵のプラーナをすすり、俺にすすった分を補給する陣である。
これを続けることで倒すことは可能であるが、気配を感じたセイバーラガーは、俺のほうを向いた。
「一気に5体はつらいな」
俺はそう思ったが、相手サイドはそう思っていないようだ。
5体が一斉に俺に向かってきた。
[枝]の攻撃により、数体がひるむ。俺は、その隙を狙い突撃してきた2体に、打撃を加えた。一体は、ノックバックして、プラーナの大半を減らし、もう一体は、クリティカルヒットし、プラーナの壁が粉砕した。ただ、致命傷は与えていない。
「多いな!」
セイバーラガーの猛攻が迫る。ひるんでいた3体が、俺に噛みつく。プラーナがだいぶ削られた。残は半分強。ただ、回復速度は増加している。そして、相手のプラーナは削られ続けている。
光情報から、電子情報を『見る』ことに切り替える。筋肉を動かすための化学反応を見るためだ。相手の行動を予測する。
それぞれのセイバーラガーの動きが少し読めるようになり、俺は、すでにプラーナを削った1体と、壁を破壊した1体の討伐を優先する。
それぞれ打撃と急所へのダメージで、セイバーラガーの腸をあぶりだした。血痕が俺の服にかかる。
「お前が食った人間の分も、苦しむがいい。死ね……」
俺は、残りの3体の攻撃を回避しつつ、右腕を小刀化し、刺突を加える。
[鬼心丸]で強化された俺の刺突により、プラーナの壁にひびがはしる。数発目には粉々に砕け散った。それからは、ただただ血しぶきが舞い、俺の服にこびりつく。
「臭いな。鉄くさい」
俺はクエスト達成の証拠として、それぞれの首を断ち、魔石を収集する。俺は、上着を脱ぎ棄て、その上着にそれらの首を収めた。




