猟奇的ユニバーサルデザイン
バラバラな形を
削がれた肉を
元に戻す為に
繋ぎ合わせていく
ユラユラな意識は
疎らな風を
感じ落とす為に
掛け合わさっていく
声に出せば
混ざり混ざって
確かな
あの声にはならない
いつの間にか
ここでは無い場所で
崇められている
不具合が出る人間の
不遇な処遇
蓋を開ければ
水が流れる
爪切りの音がした
誰なのかわからないが
悪用しているわけでは無いだろう
不確かな物は
不確かな物にしておきたい
確かな物は
一番小さな事柄にしておきたい
そうやって
恐怖心を払拭する時は
大抵
一番
恐怖する事柄が行われている
人は残酷である
違うだろうと思いたい
人は残酷という事を
心底
理解しているなら
行動する人は少ないからだ
他人が残酷だという事を
当人が残酷だと
認識していない事はある
それに伴う恐怖は
人が残酷であると
定義する事が出来る
悲しいバグであり
誰の身にも起こる
バグだったりする
だから人は
病気と呼んで
納得しているのだろう
まるで
通常の人間が
この世界に居るかのように
街中で過ぎ去る風に
血の匂いが
混ざる事はある
通り過ぎた
明るい笑い声は
隠れ蓑では無いのだ
素直に生きるとは
何も隠さない事である
「何も」に含まれている
多数の何かは
人
それぞれが値踏みするのだ
柔らかい物から
奇妙な物まで
素直の中には含まれている
素直な顔を見せないと
素直な顔を見せるとは
二つの意味で
面白くて楽しいが
二つの意味で
恐怖と動揺からくる
逃避が
含まれているのかもしれない
人は残酷であり
人は優しいのだから