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Different world  作者: なつこっこ。
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交流



販売に時間を取ったので、一旦ログアウトして食後に話をすることに。


現実もゲームもご飯を食べねばよ。


待たせても悪いのでささっとだけ。

え?現実はお茶漬け。

辛子明太子入の卵焼き作って、あとキンピラとね。


ゲームはログインしてからグラノーラバーをもっしゃもっしゃ。ミルクと共に。合うわー美味いわー。

普通にミルクが美味しい。

こだわりだろうな〜。


アレルギーの人とかどうなるんだろう?

好きだけど飲めない食べられない人はゲームで食べても大丈夫なのかしら。

普通に考えたら大丈夫なんだけど、どうなんだろう。

脳みそって単純って言うから、アレルギー反応出る!て思ったら出るのかな。

んん、そもそも、味とか感じてるけどどうなってるんでしょう…?

知らない食べ物に対しては味とかどう判断してるのか。

脳科学とかになるのかなー。

難しすぎる話だな、きっと。

そもそも例えば事故で欠損した人はゲームではその箇所は問題なく動かせるのか?

うーん……謎ばかりだわ。



なんてことを考えながら、待ち合わせ場所に。

販売エリアの近くには広場があって、ベンチとテーブルとかのセットがあるので。

一時的にパーティ組んで話せば話し声も外には聞こえない設定とかできるらしい。

便利だなぁ。



「あ、いた」


『増えた?』


「ふえた……?」


「あ!こっちですよ!」


「でかい声出さない」



百科事典さんの声のボリュームを速やかにツッコミ阻止していくあたり……お世話係かな?



なにやら、この2人はライブラリーという調べたり検証したりをモットーにしているクランのメンバー、という説明を受けた。

クランって同じ目的を持つ集団でしょ?

知らないことを調べたい人たちの集まりなのかー。

すごいな?

人数もそれなりにいて、日々検証や発見を求めているらしい。

情報は掲示板や現実やゲームに沢山ありますから!とのこと。

そりゃそうか。掲示板にも現れてたからなとツインズがボヤいていた。

いたんだ、あの掲示板に。

というか、確かスレッドとかたっくさんあるのによく見つけるなぁ……。

そこら辺はメンバー同士だったり、ゲームしてる人が教えてくれる場合もあるのだとか。

祭りが起きてるぞー、とか。

ご丁寧な事だね。



「改めまして、百科事典と申します」


「はじめまして、しおりです」



てっきり、何とか辞典とかの名前かと思ったら普通。

けど、しおりだから、栞ってことかな?本の。

たまたま居合わせて突撃してしまったけど、後で落ち合うことになったんだよ!と嬉しそうにクランメンバーに報告したことにより、お世話係を付けなければ!!と言うことになり、しおりさんが代表でくっついてきたと。



「興味があると全てを投げ出して相手の都合も考えずに突撃してしまう人なので……ご迷惑おかけしていませんか?」


「ご丁寧に……いや、特に今のところは。販売終わるまでランランとした目で見つめ続けられたぐらいですかね」


『あぁ……みてたな、ずっと』


「……すみません、ほんと」



想像できたのだろうなという表情で遠い目をしている。

なんか……どんまいです。



「あと……なんか、すごいですね」


「え?」


「すごく見られますね……」


「あー……いつもこんな感じですね」



そう、販売エリアなので人はそれなりにいる。

売る人と買う人で常に人の流れがある。

そんなスペース横のベンチに腰かけていたらそりゃあ良くも悪くも目立つだろう、うん。


言われて思ったけど、たしかによく見られている。

顔をあげれば誰かと目が合うぐらいには、見られている。

ツインズといるとこれは日常茶飯事なところがあるからすっかり忘れていたけど、普通では無いね。



「ただ、百科事典さんも注目されてるように見えますが……?」



そう、百科事典さんにも視線が集まっている。

見た目は別に普通の人、ただぐるぐる瓶底メガネ。

それがメガネチェーンで繋がっていて、あと白衣は着ている。

普通じゃないか。

研究者はこんな感じかな?ていう見た目。



「あぁ……うちのは突撃しまくった結果なので」


「へぇ?」


「百科事典、お前イロハになんかしたらわかってるだろうな?」


「おわ、リアン団長」


「心得ております団長!!」



後ろから聞こえた声に驚いたけど、ガタッと立ち上がって敬礼している百科事典さんにも驚いたわ。

顔広い人だなー。

騎士団にも以前突撃して、つまみ出されたのにも関わらず、めげずに突撃し続け、仕方なく質問に答えたらしい。

知らん、と返事が来たものは検証したい!と駄々をこねられたと深いため息が聞こえたもんね…。



「そういえば、ゲーム始めた頃に図書館でお見かけしましたよ」


「なんと!」


『あぁ、いたな』



ゲーム始めたばかりすぎて訳が分からずとりあえず調べようと図書館行ったんだたな。

そこで見かけたけど、その時は白衣なかったような……?

と思ったら、白衣は住民のお店でオーダーしたんだとか。

絵を見せて、こんな感じの服を白色で!!と。

あぁーなるほど、そんな方法で服を手に入れるのもアリなのか~。

ただの服なので、防御力だとかなんか特別な効果は全くないらしい。



「あ、その白衣貸していただけるのなら、検証案件を提供しますよ」


「どうぞ!!」



受け取りつつ、何のモチーフにしようか考える。

背守りをつけたら普通の服でも何か効果がでるのかなー?ってね。

うーん、トンボにしよう。

オーソドックスな感じ。前にしか進まないから勝ち虫ってことで縁起がいいのだけど、トンボって見え方が独特だからいいかな〜なんて。


さて、これで検証してもらいましょう。

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