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Different world  作者: なつこっこ。
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残業なんてしたくない


結局しばらくは補助として可能な限り一緒に仕事をすることで手を打ったが、それってさらに労働が過酷なものになっている気がして仕方ない。

が、みんなの成長のためだから仕方ないと腹をくくって引継書を作成していく。


ここは仕事を頑張った分、しっかり見返りが返ってくる会社だからありがたい。


それもみんなもわかっているので、先ほどは顔をひきつらせたが、過去の資料やファイルを調べては数人であーだこーだと話し合っている。


よい後輩たちを持ったなぁ…と可能な限りわかりやすくなるよう引継書を完成させるために、ひとつ伸びをしてパソコンに向き直った。








結局、終電ギリギリになってしまい家に帰りついたのは日付が変わったぐらいだった。


なんとか引き継ぐ仕事の分は完成させてきたため、休日出勤も免れそうだ。



やっと新社長にいただいたゲームを起動させることができそうだ。

電車の中で調べたら、スタートはまだで来週の今日、金曜日からということ

それまでに、キャラメイク等をすることや、掲示板で情報を集めたりする人が多いらしい。


ツインズのほうがきっと詳しいかもしれないなぁと思いつつ、遅すぎる時間なので夕飯もとらずに布団にダイブした。










起きたらツインズはすでに朝ごはんを作ってくれていて、健康的な生活してるなぁと感心する。



「おはよう、ねーちゃん」


「おはよー」



淹れたてのコーヒーの匂いは落ち着く

目の前には美味しそうなサンドイッチが並んでいて、ぜいたくだなぁといつも思う


私も料理はできるが、パティシエには劣る

それを、おいしいと食べてくれるツインズは本当にやさしいと思う


「昨日遅かったんだね」


「うん、だからお腹すいちゃった」


「そりゃそうだ。じゃあ」


『いただきます』


サンドイッチに添えられているサラダには自家製ドレッシングがかかっていて、さっぱりおいしい

トマトの酸味ときゅうりのしゃきしゃきした歯触り、キャベツの甘味

サンドイッチはふわふわの卵サンドにかりっとトーストされたホットサンド

ホットサンドの中身はチーズにベーコン、クリームソースがとろっとしていて食欲をそそる



「んー、うまーい。クリームおいしー」


「もうちょい胡椒きかせてもよかったな」


「カルツォーネみたいなトマトソースもうまいだろうな」


「トマトもいいねぇ。今度つくってよ」



3人で顔を合わせて食事をする

感想や日常的ななんでもない会話がとても楽しい

そしてイケメンなツインズに、きっと世の中の女性たちはうらやましいと感じることだろう



「あ、そうだ。忘れるとこだった」


『なにが?』



コーヒーを飲んでふと思い出した。

ゲームの存在を。



「Different worldって、すごいの?」


「すごいよ、あれ。CMも魅力的になってるけど、なにより人気がすごい」


「へぇ?」


「ねーちゃんはあんまわかってないっぽいけど、あのソフト予約で完売だから手に入れるの大変らしい」


「ふぅん?」


「シリアルナンバーだから、転売は即ばれるようになってるからそういうのはないみたいだけど」


「んー、すごいんだ」


『すごく』



そうかー、とサンドイッチをほおばる

そんなにすごいものをはい!って3人分渡しちゃってるけど、社長大丈夫なのかしら…

あ、でもツインズのお菓子を~とか言ってたから、そのゲームの世界でお菓子とかも作れるのかな?



「そのゲームの世界で、お菓子とか作れるの?」


「そうみたいだね。自由度高いとか言ってたし」


「空腹度もついてるから、食べる必要があるらしいから」


「つくってみたい?」


『ん?』


「や、その世界で、お菓子」


『興味はある』


「じゃあ一緒にしよ。ねーちゃんにも教えて」


『うん?』



ごちそうさま!とお皿を流しに置いて、ちょっと待っててーと自室に戻る。


もらった日からその場に置き続けていた紙袋みっつを持って、リビングに降りる。






『ねーちゃん』


「社長がくれたの。二人の選んでくれたディオスクリのお菓子がすごい好きみたいでね?あっちの世界でも食べられるんだーって」


『すげぇ』



ひとつずつ紙袋を渡すとまじまじと中身を確認している。

これは嬉しそうだ。

どうやらパソコン機器やインターネットの接続があるため、ひと通り家の掃除や洗濯をしてから、それぞれ接続。

お昼ご飯のあとに、キャラメイクをはじめることになった。



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