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Different world  作者: なつこっこ。
65/110

似た者師弟

61


「再びこんにちは!」



そう、来たのは薬爺のお店。

薬だからね、薬包紙があるんじゃないかな〜っていう。

薬包紙はパラピン紙、パラフィン紙とかで、要するにクッキングシートと似た素材。

だからどこから仕入れてるとか教えてもらおうかと。



「何をお求めかな?お嬢さん」


「あははー、薬包紙ってどこで仕入れてるのかなー?って教えていただければと思いまして」


「あぁ、つくっとる」


「わぁ、そうきたか」



仕入先を聞こうと思ったらそっちだったか。

うーん…まぁありえる話だね。

だって薬爺だもんね。



「作り方とか……」


「ふふ、トウガラシのお礼じゃ、教えてやろう」



というわけで。

用意致しましたのは、紙!プルルンコア!



「……プルルンのコアって万能説ありますね」


「まぁそうじゃな」



そして、作り方は結局魔力。

このゲーム魔力使うこと多いなぁ?て思ったけど、薬関連で必要だから?

…むしろわたしみたいに薬包紙を求める人って珍しいとかそんな感じなのかしら。

あ、薬爺に作ってもらって売ってもらうとかになるのかな。



「薬包紙って、他の薬屋さん?とかはみんな自作されてます?」


「そうさなぁ…でないと仕事にはならんからのう」



やっぱりそんなもんか〜。

これ、売れると思うんだよねぇ普通に。

作り方は簡単でした。

紙の上にコアを置いて、コアに魔力を流しながら紙の大きさまで伸ばすだけ。

イメージは、蝋引き紙の要領だと上手くいく。



「おもしろい……」


「ほお、わしらは必要なことだからやるが、面白さを感じるのはいいことだな」


「ありがとうございます!これ!お礼とお裾分けをかねたものでーす」


「そんな気をつかわ……ん?」


「ん?」



ん?

どぞーと手渡したミードを見てかたまってるけど、わたしは何かをやらかしたのだろうか。

薬爺フリーズさせるって中々だよねぇ。



「んんー……これ、どうしたんじゃ?」


「つくりましたが……だめなやつです?」


「作ったかぁ……」



シーンした空気にどうしたもんか。

やらかした系ですか…。



「作り方は?」


「え?魔力流しましたが?」


「教えてもらったり?」


「してませんねぇ…」


「ふー……はっはっはー!さすが師弟ということか!」



次は笑ってるけども!?

そしてさすが師弟ってことは?



「エヌもよくつくっておったよ、最近はつくらんがの」


「つくらなくなった理由はありますか?」


「そうさなぁ…当時の言葉そのまま言うなら『俺は酒屋じゃねぇ!!』じゃな」



あぁー。

なんか、想像できた。

作った時は楽しみたいし、分かち合いたいから周りともよく飲んだだろうけど、徐々に酒だけを求められ…

あの発言だろうね、うん。


ちなみに他にも作れる人はいるけど、魔力量がそれなりにないと数が作れないから貴重といえば貴重。

そのため高め設定しても買うやつは買う。

ポーションの3倍のサイズで値段は20倍。



「え、そんな値段つけていいんですか?」


「妥当なところよ、生産性を考えたらもう少し高くても酒飲みは買うわい」



えぇ、だってポーションって乳酸菌飲料のあのサイズ感と変わらないんだよ?

あれの3倍…ってことは、だいたい180mlぐらい?

てことはスタンダードな缶コーヒーぐらいか。

それで値段はポーションの20倍、もしくはそれより高くていい。

普通のポーションって10Gだから…

200G?

え、わたしポーション作るために買ったキットって300Gよ?



「嗜好品なんてそんなもんさな」


「まぁ……そんなもんですかねぇ…」



そう言われるとそうなのかぁ?ていう。

だいたい相場が分かってきたけど、合ってるのかわからない。

ただ現実世界の4分の1程度かなぁ…感覚だと。



「売れるもんはそれこそ様々、求めるものも様々だから、そんなもんじゃ」



人によってはゴミでも宝なこともあるかぁ。

色々準備して何が売れるか確かめるのもひとつだね。

あのエリア、お客さんは住民とプレイヤーごちゃ混ぜになってたし。



「うん、ありがとうございます!色々試します〜!」


「ミードはエヌと飲むよ、あいつも好きな酒だから」



さて、本来の目的の薬包紙から相場の把握と幅広かったけど、有力な情報を得られて何よりだ。

生産部屋に戻るとしましょう!


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