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ウマシカテ・ラボラトリィ ―食いしん坊の閑人閑話―  作者: 菊華 伴(旧:白夜 風零)
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君は何をまきまきする?

お久しぶりの投稿です。

 1月後半のとある日。

 この日は、僕の、誕生日でっす! やったね、24歳おめでとう~!


 と言う訳で今日はちょっと贅沢しようかなー……と思ったらチャイムがなった。インターホンにでると、鹿島さんである。

「スーさん、ちょいと。今日誕生日やったよな? おめっとうさん!」

「あぁ、ありがとうございます~」

 確かに鹿島さんは僕の誕生日を知っているし、去年も質の良い松脂をプレゼントしてくれた。とてもうれしかったなぁ、あれ。

 そう思っていると「そういえば今日は予定を空けておいて」って言ってた事を思い出した。ご馳走になる約束だったのだ。しかし、なんか様子がおかしい。

「スーさん、スーさん。ちょいと上がらせてもらうわ。ほな、皆頼むで」

「「はーい」」

 え? と思わず声が出てしまう。いや、鹿島さんの後ろには市民オーケストラでお世話になっている低音パートメンバーが勢ぞろいしてたからね。

 おまけにすし桶とか、お米とか、クーラーボックスとか色々持ち込んできている。目を丸くしていると、幸田さんと大河内さんが僕の肩をぽん、と叩いた。

「鈴木くんはちょっとこっちに」

「今日は皆に任せて」

「はい?」

 2人によってソファに導かれ、おまけにアイマスクまでされてしまった。一体ボクの家で何が起ころうとしているんだ!!


鹿島さん「ほなはじめるで! スーさん誕生祝大作戦!」

晦さん「じゃあ、Sの準備は私が」

逢坂さん「Tの方は作ってきました! お魚はクーラーボックスでしたっけ?」

大河内さん「何が入っているか、メモが張ってあるはずだ。お酒の方は鹿島さんと……」


 という具合の会話と色んな音が聞こえてくる。何をしているのか何となくわかるのもあるけど、ボクの誕生祝大作戦?

 しばらくして、暁くんから「アイマスクとっていいですよ」って言われて、もぞもぞ取ったら……テーブルに手巻き寿司の用意が出来ていた。寿司桶一杯の酢飯に、色とりどりの具。みんな、これを持ち寄っていたんだね。

 ふっくら焼けた卵に、香ばしい香りの焼肉、サンドウィッチにもいいシーチキンとキュウリの和え物にマグロ、カニカマ、サーモン、いくら……。イカの塩辛や納豆、レタスもあって、どれから食べようか迷っちゃうな、これ。

「こ、これをボクのために……?」

「ほら、鈴木君って事あるごとに色々料理してくれるじゃない? だから、せめて誕生日ぐらいはっておもって」

 と、幸田さんが説明してくれた。うーん、なんかうれしいなぁ! あ、甘エビ発見。これ、大好きなんだよね。あまくてとろーん、としてて。

 それらに目をキラキラさせつつも、低音パートのみんなの心遣いにじーん、ときてしまった。


「お誕生日おめでとう」


 皆にそういわれて、なんだか嬉しくなっちゃったな……。誕生日なんてもう祝う事なんてないだろうって思ってたし、なんだか照れくさいけどね。


 あとは皆で好きな物をまきまきして食べる立食パーティーに。僕は早速甘えびとしそをまきまき。次は納豆と塩辛をまきまき。自分で巻いて、食べる。なんかわくわくするよね。

「海苔が足りなかったら言うっすよ~」

 逢坂さんがそう言って鞄から海苔を出してる。他にもビールとか、お酒とか、ソフトドリンクとかもセルフサービスで。気楽で楽しいパーティーになっている。

「忘れてたわ。誕生日ケーキ!」

「後でいいでしょう?」

 睦月さんがしまった、って顔でそう言ったら幸田さんがそういう。あれ? 誕生日ケーキ? それまで用意してくれたのか!

 僕が目をキラキラさせていると、大河内さんがにっ、と笑った。

「ちょいと行き着けのケーキ屋に頼んで作ってもらったんだ。今は冷蔵庫の中だから後でな」

「はーい」

 思わずそんな返事を返しながらテーブルを見ると、具がどんどん減っていた。まぁ、人数多いからね。僕も負けてられないな! なんて謎の対抗心を燃やしつついろいろまきまきした。

 サーモンとレタスもいけるし、意外とかんぴょうも美味しい。ついつい目移りしちゃうけど、これもまた楽しいんだよね。あ、アナゴ発見。これもいただき~。

 なんでも、年明け早々から皆で話し合って企画してくれたらしい。低音パートは其々誕生日がくるとちょっとしたお祝いなら今までもしていたけど、こういうのは初めてじゃない?

(なんか、もったいないなぁ)

 そんな気持ちになっていると、ありがたいって気持ちといいのかな? って気持ちが湧き上がった。これだけお祝いしていただけた分、がんばらないと。何かの形でお返ししたいな。


ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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