表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウマシカテ・ラボラトリィ ―食いしん坊の閑人閑話―  作者: 菊華 伴(旧:白夜 風零)
33/79

風邪とポトフ(調理編)


今回、またも2話に跨ぎます。

……とりあえずポトフ作るよ!


 季節は冬。ふぅ、寒いねぇ。あとちょっとで12月だよ! 雪が降りそうなほどの曇り空で妙に寂しいね。おまけに天気予報じゃ雨が降るらしいじゃないか。

 ため息を吐いていたら、折舘くんがスーパーから出たところでばったり出会った。結構がっしりとした中背の彼は寒さもなんのそのって感じであまり厚着をしていない。そこらへんがちょいとうらやましい。彼はスーパーの袋にダイコンとかニンジンとか結構多めに入れていた。

「鈴木先輩じゃないか」

「折舘くんこそ。その量、なんか半端じゃないけど……」

「いやぁ、兎本のやつが風邪ひいちまって。だからポトフでも作ってやろうとおもったんだ。けど、俺、作った事が無くてさ……」

 彼らがいる学生寮は大学のものではなかったかな。確か自炊だったんだよな。ルームシェアをしている兎本くんと折舘くんは1日おきに料理当番を決めている。そして、大体一週間分の献立を決めてるらしい。まぁ、今回は兎本くんが体調を崩しちゃったからね。

 なんで折舘くんがポトフを作ろうと思ったかと言うと、兎本くんが食べたがっていたからだそうな。だけど、彼は作った事が無くてとりあえず材料を調べて買ってきたのだそうな。

「天気予報じゃ夜からあさってぐらいまで雨になるらしいしな。明日、俺が近くの空手道場へ手伝いに行くから、もう2、3日分まとめて作っちまおうと思ったんだ」

「まぁ、折舘くんも兎本くんも食べるからこの量は妥当なのかな……」

 普段から空手をしている折舘くんはわかるが、兎本くんも体育会系の人並みに食べる。見た目ひょろっとしているのに一体何処に入るの?! ってぐらい食べる。その理由は彼曰く「頭を使うとお腹が減る」のだそうな。……まぁ、彼はいたらん事にも全力を尽してぶったおれるタイプでもあるんだよね。冷静だけど。

「ところで、兎本くんって熱とかあるの?」

「合コンの後体調を崩して、昨日40度の熱を出したよ。病院に行ったら扁桃腺が腫れてやがったそうな」

 ありゃ、それは大変だ。僕もお見舞いついでに行く事にしよう。


 学生寮。この2階に2人は暮らしている。丁度日当たりのいい部屋で、運が良かった、と兎本くんがいっていたのを思い出した。

 僕らが部屋に入ると、兎本くんはどこかぼんやりとした様子でココアを飲んでおり、どてらを着込んでいた。悪寒がしているのかな……。僕が挨拶すると、兎本くんは気付いたようで眼鏡を正しながら顔を向けた。

「あ、大地だいちと鈴木先輩……」

秋弥しゅうや、寝てなくて大丈夫か?」

 折舘くんが心配そうに聞くと、兎本くんはこくっ、と頷く。だけと傍目からして大丈夫じゃないぞ。

「さっきまで熱が下がっていたんですけど、また悪寒がして」

「寝とけ寝とけ。レポート提出終わったんだろ?」

 ココアをすすり、めがねを曇らせつつ話す兎本くんに折舘くんはため息混じりにつっこみをいれる。ここはちょいと、先輩ががんばろうかなー。

「折舘くん、作り方教えるからこっちこっち。兎本くんはココア飲んだらベッドに直行ね?」

 さーて、ポトフをちゃっちゃか作っちゃおうかな~?


 圧力鍋を持っていた兎本くんに感謝しつつスタート。まずニンジン、タマネギ、ジャガイモ、ダイコン(もしくはカブ)、キャベツを適当な大きさにする。圧力鍋を使うなら結構大きめでもOKかな。量はお好みで、と言いたい。

 次にベーコンかウインナーを適当な量を準備し、それもぶつ切り。因みにこれを市販の鳥団子にしても案外美味しいかも? 今回は折舘くんのご実家から送られてきたベーコンを使うよ!

 材料を只管切ったら、鍋でチューブのニンニクをちょこっと入れた上でタマネギを炒めて、ある程度透明になったところでキャベツをどーん! そんでもってちょっとしんなりしたら根菜類をどーん! 少し塩も振っておくとキャベツがしんなりしやすい気がする。油が絡まったとおもったらベーコン投入。その後水をいれるけど測りながら入れないんだよね……。ちなみに市販の肉団子を使うときは下手にかき混ぜない事(崩れるからね)。

 ここで取り出すのは固形ブイヨンと顆粒状のコンソメ! 固形ブイヨンとコンソメは入れた水の量と相談していれて、最後にローレルの葉を2枚ほど。あとは蓋をして圧力を掛ける!

 加圧は5分ぐらい。そして、自然冷却で圧力を解けば美味しいポトフの出来上がり。仕上げに黒胡椒をふるといい感じに仕上がる。


「という具合だけど、どう?」

 折舘くんは僕と一緒に作ってみて「お、おう」と頷いた。多分、憶えてくれたと思う。後でメモ残しておけば大丈夫かな……。

 僕らがポトフを作っている間に、兎本くんは眠ってしまった。僕は「これ、2人で食べて」とお茶菓子用に買ったどら焼きを渡して撤収しようとした。けど、折舘くんに止められてしまった。

「え? どしたの?」

「土砂降りになってるから、もう少し待ったほうがよさそうだ」

 彼が言うとおり、雨が酷くなっていた。……あれ? 天気予報じゃ夜って言っていたよねぇ?!



読んでくださりありがとうございました。

続いて野郎3人でポトフを食べるだけの話です……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ