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ウマシカテ・ラボラトリィ ―食いしん坊の閑人閑話―  作者: 菊華 伴(旧:白夜 風零)
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スープカレーもどき!


「……薄い」

 カレーが余ったとある日。僕は家にあったオニオンスープの素を使ってスープカレーもどきを作っていた。

 やり方はカレーラーメンの時と変わらない。まず、オニオンスープの素を、決められた量のお湯で溶かして、そこにカレーを溶く。それだけである。

 先日、大河内さんが親戚の結婚式とかで北海道に行ってきた。その際、スープカレーの美味しいお店を訪ね、ブログにあげていた。

 スパイスが香ばしい、さらさらのスープ。そして、大きめの具。おいしそうだなぁ、と思いながら写真を見ていたけど、何でも作ろうと思えば作れるらしい。レシピもネットに上がっていたし。

 でもカレーがまだのこっていたし、だったら……と思って手持ちにオニオンスープにカレーを溶かしてみたんだよね。お湯が多かったかな……。

 ちょっとコンソメ足してみたら変わるかな……なんて思っていたらタマネギをいためた物があった。そう言えば、自分の弁当に今日はタマネギの炒め物を入れたんだったな。それが余ってたんだ。それを追加してカレー粉も入れたら、変わるかも……。


 とりあえず、食べていたスープカレーもどきにもう少しカレーを足してみる。よく混ぜて行くと……、おっ? これはなんか『らしく』なってきたような?

 なんだ、入れたカレーの量が少なかったのか。問題解決? 次はもうちょっと入れてみよう。あと、タマネギの炒め物を加えて……っと。

(一気にタマネギの風味が濃くなったな)

 これはこれでいい感じだし、軽食向きかもしれない。


 寒い日は暖かい汁物がいいよね。

 僕は寒がりだから冬になるとよく汁物を作っているけれど……、これはこれでレパートリーにしてもいいかなぁ? そんな風に思ってしまう。出来る量が量だから、小腹が空いたとき用だけどねぇ。

 でも、ちょっとまてよ? 市販のルーを使ってカレーを作った後、コンソメスープやオニオンスープで割るとスープカレーになるのかな? 具を大きめにしたカレーなら見た目的にいけるかもしれない……。

 いや、スープカレーを造って食べたことのある人には突っ込みをくらうかもしれないけどさ?! でも、ちょっとだけ~って時にはいいかもしれない。


 そう思ってスープカレーもどきを口にしながらおにぎりを食べていたけど、案外いいなと思った。ほどよく暖かくなったし、小腹も満たされたからね。

 ただ、それを友達に話したら「えっ?」って顔をされた……。やってみてよ! って言ったけど「あ、ああ……」となんか強張った顔をされた。「何いってんの?」って感じでさ。そんなにおかしかったかな……。ちょっと残念だな。

 自分の味覚をもとに作ったりしたものが「何いってんの?」とか思われるってショックだけど、まぁ、一般常識的な味覚ってのもあるんだろうねぇ……。


 だが、その翌日。僕はその友人……市民オーケストラと会社で一緒の野上さんっていうんだけどね、仕事の都合で北海道に行ったことのある人でした。本場のスープカレーが大好きだと今日朝カミングアウトされましたよ。そして夕方引きづられて彼女の家に上がらせられてしまっている。

「で、なんで僕ここにいるの?」

「あんたに本物、食べさせてあげる。先週親戚がお店で買ってきてたの思い出したから」

 なのだそうな。……そういう事だったのか。まぁ、他の会社の人も一緒だし。なんかこう、妙に「いいんだろうか」って気持ちになってしまうのだが。


 この後、僕はスープカレーをご馳走になった。

 野上さん、ごちそうさまでした。おいしかったです。



※野上さんの家には男性2人(鈴木+α)女性1人で行きました。

 彼女の家は会社の真向かいにあるマンションです。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

北海道のスープカレー食べたい……。


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