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ウマシカテ・ラボラトリィ ―食いしん坊の閑人閑話―  作者: 菊華 伴(旧:白夜 風零)
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ブロッコリーでパーティー?

タイトル詐欺かもしれない。

もしくは主人公に問題あり?

 うーん、どうしたものか。

 というのも、ご近所さんからブロッコリーをおふくわけしてもらったのである。

 ……ガチな話をすると、僕は海老とこれが大好きだ。これを茹でて、かるく塩を振り、その上マヨネーズをつけて食べると完璧である。

 湯がいたエビとブロッコリー、そして塩むすびがあれば僕のエンジンはフル稼働する。それぐらいである。


 なんだが、量がなかなかある。

 毎日食べないと食べこなさないぞ……。とりあえず、兄夫婦に半分持って行って、残りは僕が食べようかな……。


 なんて考えていると、このマンションの上に住んでいる鹿島さんがやってきた。

「あれ? どうしたんですか鹿島さん」

「息子夫婦がブロッコリーをぎょうさん送ってくれたんや。それでおふくわけに……」

 鹿島さんは僕が持っていたブロッコリーの籠をみて、少し考えながら眉間をもんだ。

「……でなおそか?」

「いや、待ってください鹿島さん! 僕はこれが大好物なんで是非下さい!」

 僕がそういうと、鹿島さんは「ええんか?」と心配そうな顔をした。


 その日の夕方。僕は鹿島さんと一緒に湯がいたブロッコリーとエビとシャコ……ともかく、湯がいて食べると美味しいものを持ち寄って、塩むすびも作って一緒に食べていた。お供は芋焼酎。こちらは兄が「俺はこれ、呑めないから」と持ってきてくれた。酒に強い兄だが、芋焼酎とカルアミルクとは相性が悪く、悪酔いするのだ。それに、義姉も妊婦さんだし。

「これは中々美味いもんやな。たまにはええかもしらん」

 鹿島さんは茹でたてのえびをマヨネーズにつけて食べている。僕はブロッコリーに塩を振って食べていた。あと塩むすびにかじりつけばもう最高だ。芋焼酎もなかなか美味しいし、これはこれで幸せ!

「まだありますし、食べましょう! そうそう、鹿島さんは茹で卵が好きでしたよね~」

「用意してくれたんか? おおきに!」

 鹿島さんは茹で卵が大好きだ。しかし体のことを考えて量をセーブしているらしい。けど、たまにはいいんじゃないかな、ちょっと多めに食べても。

「んん! 丁度いい塩梅やぁ~。わいは、半熟卵が好きなんや。このちょびぃっと透き通った黄身に塩振ってマヨネーズつけてかじると美味い」

「それ解りますっ! 僕も半熟卵大好きなんです。あのとろっとした黄身に塩を振るのも、少し固まって半透明っぽい黄身をかじるのも!」

 僕らは意気投合。益々盛り上がる。

 因みに撮りためていた映画もついでに見る。今回はコメディ映画だ。鹿島さんがお気に入りの脚本家さんが手がけたモノで、確かラジオドラマを取り巻く話じゃなかったかな。ついでに大晦日のホテルを舞台にした奴も取っていますよ、と鹿島さんに言ったら「是非見よう!」と言う事に。


 結局、この日鹿島さんは僕の家に泊まった。ま、翌日休日だったからね。あと、ブロッコリーはほとんど食べつくした。どんだけ食べたんだ僕は。



読んでいただき有難うございます。

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