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スクラップブック

僕は桃子ちゃんの部屋にいる。

妹の桃代ちゃんが桃子ちゃんのスクラップブックを見て欲しいと部屋へ入れてくれた。

桃子ちゃんの椅子に座り、机の上を見ると

写真が飾ってあり。

IQ大会の時ベスト4に残った人で主催者が記念に撮ったんだ。

よく見ると僕を睨んでいる女の子がいる。

はは、桃子ちゃんだ。

引き出しを開けると1冊のスクラップブックが

出て来た。

1枚ページをめくる


今年のIQ大会優勝者は城西中学校2年の横井賢一

君、2位と大差を付けての優勝!

大会新記録達成!


横井賢一、城西2年生、米上町5丁目13

血液A型、趣味クロスパズル。


◯月☓日 横井君に負けてから悔しくて悔しくて

病気なんかに構ってられない!


◯月△日 どんな奴か気になったから横井君の

学校の最寄り駅で発見。老人に席譲る。結構いい奴。


◯月◯日 女の子と一緒だ。以外とモテるのか?


◯月□日 今日も違う女の子と一緒だ。何処に

そんなにモテる要素があるんだろ。気になったので家まで尾行。気分は探偵です。


◯月◯◯日 友達とアイスクリームを食べてる

私もチョコミント大好き。趣味合うかも。


◯月◯△日 どしゃ降りの雨、傘忘れたのかな

声かけてみようかな、傘貸してあげるって。

いやいや気持ち悪いよね。


◯月□△日 今日は突然気分が悪くなった。

病院を毎日抜け出してお薬もちゃんと飲まないからバチがあたったか、、、

しゃがんでいると横井君が声をかけて来た。

勿論、私の事など知らない。

肩を貸してくれてベンチまで連れて行ってくれた。

水を買って来てくれた。 ありがとう。


◯月☓◯日 この前のお礼がしたいから学校前で

待ち伏せ。もうやっている事はスト―カ―。

でもいいんだ。実際は緊張して声は掛けれないから。


スクラップブックには日記と僕の隠し撮り写真の切り抜きが貼ってある。

賢一「桃子ちゃん、これ完全にスト―カ―だよ」

僕はにっこりしてページをめくる。


ある日の日記に目が留まる。


△月◯日 どうして私は生きられないのかなぁ

生きられるなら、この想いを直ぐに伝えたいのに

皆が羨ましいよ。私には恋をして失恋する権利すらないんだ。

後、どれだけ生きられるのかな。


ページをめくる。


△月◯◯日 横井君が南川病院に入院した。

大丈夫かな、心配だよ。お見舞い行こかなぁ。

でも知らない奴がお見舞いってどうなの?

ただ近くに横井君がいると思うと嬉しい。

、、、不謹慎だね。


ページをめくる。


△月◯△日 今日横井君に会いに行きます。

もう時間がないみたい。

神様

私の命を使って横井君を助けてあげて下さい。

 最後のお願い!


僕はスクラップブックを閉じて鞄にしまう。

部屋を出て階段を降りる。

それに気がついた桃子の母親が玄関まで来ると

深々と頭を下げた。


賢一「桃子ちゃんのお母さん。僕の好きなアニメ映画で主人公が死んでしまった彼女の家で彼女の母親に言うセリフがあるんです。」


「、、、もう、泣いても良いですか?」って聞くんです。


「桃子ちゃんのお母さん、、、もう泣いても良いですか?」



僕は小さな子供の様に泣いた。




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