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嘘と噂と真実

山田「賢一気合入れて行くぞ。何たって女の園

に潜入するんだからな!」


確かに普段普通に入れる所じゃないな。

僕達は平静を装い園へ入って行く。

さすが女子高、男子がいないからか無骨さがなく

どこもかしこも可愛らしい雰囲気に包まれる。


僕はとてもドキドキしていた。

突然桃子ちゃんと鉢合わせしたらどんな顔をしたら良いのだろか。ここまで来たら僕は立派な

スト―カ―だ。


美希「賢一君!いらっしゃい。」

振り返えると美希が後ろで手を組み少し恥ずかし

そうに言う。

今日は少し濃い目のリップを付けていて童顔

とギャップが魅力的だ。

美希「そうだ。教室行こよ。うちのクラス

ネイルアートしてんだよ。」

美希は僕の手を引くと校舎内に引っ張っていく。


僕は辺りを見渡しドキドキしながら歩く。

どうか、桃子ちゃんに出会いませんように。


2-Aの教室を通り過ぎた時、飾られている習字に

目が止まる。


賢一「美希ちゃん2-Fだよね?ちょっと先に行ってて。」

美希「?どうしたの?、、、まぁ、先に行って準備しとくね。賢一君にネイルアートしてあげる。」


僕は2-Aの教室に入る。

女の子「いらっしゃい。ここは我が南第一女子高等高校の歴代レジェンド達の輝かしい作品を展示しております!運動、文化で輝かしい功績のあった作品をご覧下さい!中には今、現役で活躍されている先輩の作品もございます!、、、作品にはお手を触れない様にお願いします!」


僕はその作品に釘付けになった。

習字-文学科学大臣賞

 「生きて」

2-A 白井桃子


僕は、こみ上げて来る物を必死に抑えた。

僕は、なんて小さな男なんだろう。

今、自分が生きているのは間違い無く白井桃子と

出会ったからだ。生きている事の素晴らしさや

尊さを彼女がくれた。

そんな彼女にイラついてるのは、とんだ勘違い

野郎だ。


隣に人の気配を感じる。


亜紀「貴方にもこの字の素晴らしさがわかる?

私は小さな頃から習字書いてて塾も行ってるけど

この字からは生命の本質を感じるの。

病気の彼女だから作れた最初で最期の作品だと

思う。」


賢一「、、、、な、なんて?

なんて言ったの今?」


亜紀「あっごめんなさい。私は中田亜紀。

桃子の友達で彼女が病気になる前は毎日

遊んでいたわ。、、、親友ってやつ。」


賢一「、、、も、桃子ちゃんって病気なの?

嘘だ噂話だろ?、、、いつから病気?」


亜紀「、、、そうね。嘘や噂なら私も飛んで喜ぶわよ。 彼女、中学の時から不治の病よ。ちょうど夏前、6月に入ってたかしら、登校中に転んでその日は何ともなかったんだけど次の日から緊急入院したの、、、そして。」


僕は目の前が真っ暗になる。

え、、、嘘?噂話?

嘘ならここまでする?

6月、、、転んだって、、、あの時じゃないか!

そんなバカな!   だってその後も僕は、僕は


賢一「、、、亜紀さん。僕は桃子ちゃんと約束した事があって桃子ちゃんに会いたいんだ。 

信じて、悪い奴じゃないから桃子ちゃんの家を

教えて。」


亜紀「、、、あなた、賢一君?

賢一「、、、そ、そうです。」


亜紀から涙が溢れ出す。」


時として真実は嘘や噂に隠れたままの方が

幸せな時がある。



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