約束2
あれから僕は希望を持って毎日をすごした。
辛い治療も乗り越えた。
どうしても辛い時は朝の桃子ちゃんを見て
自分を奮い立たせた。
彼女は相変わらず毎朝ダッシュで病院前を通り
過ごす。僕に気付くと手を振ってくれた。
ただあれから彼女は病室に来ない。
不思議なんだ。あんなに付き合うとか言って
くれた子が携帯のラインすら教えてくれない。
でも僕はわかっていた。付き合うとか。
彼女は僕を勇気付ける為に言ってくれただけで
僕は本気にしては駄目なんだ!
もし元気になっても僕は彼女に会わなくても良いんだ。
今、この瞬間、死に立ち向かい戦う勇気をくれた彼女に感謝しかない。
でもケ―キ位は奢らせて貰おう。
2カ月が経ち僕は医師が驚く位驚異的な回復を
見せた。
屋上でストレッチしていると母親が呼びに来た。
賢一「女の子が来てるわよ。桃色の髪色のかわいい子。」
僕は一瞬心臓が飛び出すかと思う。
今の自分があるのは桃子ちゃんのおかげで
回復したら付き合うとか約束していたし
なるべく期待しない様にしていたけど
来てくれたという事は、、、その、つまり、、、
僕は至って平静を装い階段を降りて病室の前に行く。
人の姿は無く手紙とケ―キの箱が置いてある。
僕は手紙を広げる。
手紙は何故か、しわくちゃな紙で
(賢一君へ元気かなぁ?私の読みでは多分回復まで後ちょっとだね!ところで約束覚えている?
私はちゃんと約束は守ります!
ただ賢一君が嫌なら私は辞退します。しくしく。
なかなか会いに来れないけど毎朝あってるからね!まぁ私と付き合いたいなら頑張ってね!
ではまた!)
僕はどんなニヤケ顔しているのかなぁ。
本当に生きていて良かった。
正直、今日会わなくて良かった。
会っていたら僕は自分の気持ちが止められないと
思う。
しわくちゃな手紙は彼女のガサツを表し
そんな所もかわいいと思う。
その日食べたケ―キは世界一美味しいかった。




