予想可能な世界で生きる
結果が予想できることにしか手を出せなくなってきている
年齢を重ねるにつれて、やる前に諦めてしまう
新しい変化を取り入れることが難しい
一度読んだ漫画を読んで、一度見た映画を見て
良いものは良いと、再確認しているつもりで
結果がわかっているものしか摂取していない
好きなミュージシャンの曲は、いつも通りに良くて
好きな作家の本は、いつも通りに良い
新作も良いと言いながら
それは、予想可能なところからは出ていない
何もないところ、何も予想がつかないところにいく力が必要ない
アルゴリズムによって最適化された
私にとって心地の良いものが流れ続ける画面をみて
悪くも良くもない、生ぬるい時間を過ごしている
このまま、ぬるま湯に浸かって生きていくのだろうか
それも、悪くはないだろう
いつもと同じ友人と、いつもと同じ場所で
いつも通りの人生を続ける
私は、いつも通りの予想可能な世界がつまらない
そう思いながら、明日が予想できることだけを続けている
予想できない世界に憧憬と畏怖をもって
まさに、だんだんと冷えていく湯船に浸かりながら
外は寒いからと、出ることはなく
そこから見える世界を私の世界として
体より先に湯が冷たくなると知りながら