人取り押し入れ
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:人取り押し入れ
ある日、近所の加奈子ちゃんが遊びに来た。
私が住んでるのは普通のアパートで、
加奈子ちゃんは時々私の家に遊びに来ている。
もちろん今日は私も仕事が休みだったから、
その日は加奈子ちゃんとずっと遊んであげた。
「今度かくれんぼしよ♪かくれんぼ♪」
加奈子ちゃんがそうねだってくるので
私も付き合ってあげることに。
「もういいかい?」「まーだだよ」
そんなやり取りが数回してから、
「もういいよ」と加奈子ちゃんの可愛い声が聞こえたので
私は早速探してあげることに。
大体わかってる。
この子が隠れると言ったらお風呂場の中か押し入れ。
そう、このかくれんぼも何度かやっていたのだ。
でもすぐに見つけちゃうとアレだからと、
私はわざと探すふりをして
加奈子ちゃんをちょっとでも喜ばせてあげようとした。
そのとき電話がかかってきて、
「ねぇ、うちの加奈子、行ってない?」
と相手は加奈子ちゃんのお母さん。何かひどく心配してる様子。
「あ、来てますよ〜♪」私は明るく返し、
「よかった〜もうどこ行ったのか心配で。あの子急にどっか行っちゃうから」
お母さんが心配してたので、
「加奈子ちゃん、ちょっと出てきて。お母さんから電話♪」
とちょっとかくれんぼを中断して、私はガラッと押し入れを開けた。
でも…誰もいない。
「…あれ?あ、お風呂場かな」
と行っても誰もいない。
他にもいろいろ探してみたが、
加奈子ちゃんが隠れてそうな場所の
どこにも加奈子ちゃんはいなかった。
「あれぇ?どこ行っちゃったの?」
途中で飽きて帰るような子じゃない。
だんだん心配し始めた私は本気で探した。
でも本当に見つからない。
「お、お母さん、加奈子ちゃんどこにもいないんです!」
「ええ?」
それから皆で探し回ったがどこにもおらず、
警察に捜索願を出して探してもらったがやはりいない。
でもその夜から部屋で寝ていると、
押し入れの中から子供の笑い声が聞こえてくる。
「まさか加奈子ちゃん…?」
と思って開けてみてもやっぱり誰もいない。
心霊現象…?私は怖くなり、すぐそのアパートを引っ越した。
でも本当の恐怖は、又そのあとでやってきたのだ。
私が住んでたそのアパートに
何人か新しい人が入ってきたが、
その何人もが全員、行方不明になっていた。
そんなある日、そのアパートの周辺を歩いていると、
「キャッキャッ♪」「ハハハ♪」
と小さな女の子の声と、何人かの大人の声が聞こえてくる。
耳をすましてみるとあの押し入れの方向だ。
この部屋はあれから人が入ってないようだが、
売り物件としてなぜか窓がいつも開けられていた。
その窓から押し入れが簡単に覗け、
ストレートにその声が聞こえてくるのだ。
管理人さんに頼んでその押し入れを
開けてもらったけどやっぱり誰もいない。
でも子供と大人の入り混じった笑い声。
楽しそうではあった。
それから数日後。
加奈子ちゃんが池のほとりで見つかった。
警察の調べでは、亡くなったのは
ちょうど私の家に遊びに来たあの日辺り。
あの部屋は事故物件なのに、
なぜ売り物件のままになっている。
誰も何も言わないのだろうか。
でも加奈子ちゃんが幸せなら…と、
その思いが一瞬よぎったのは本当の事。
(※)これまでにアップしてきた作品の内から私的コレクションを再アップ!
お時間があるとき、気が向いたときにご覧ください^^
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=dTNHaWuhNEc
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
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