機械の魔物
世界は、突然動き出す。
先日の、隕石落としの影響で、一大勢力が消失した。その影響は大きく、各地の防衛力が低下した。
全体的な質の低下、兵士の数が不足しています。
「仕方ありません・・・」
自由冒険組合は、自己中心の組織です。国の権力に従うのを嫌います。もっとも、その裏に敵国の組織が絡んでいるので、当てにできません。
「ある意味、海野家の協力が得られたのは良かったかもしれません。
なのを始めとする、海野家の残党。一番の恩恵は生産力でした。
軍事産業として、山野家と双璧の海野家。僕の指示したものを生産できるというのは大きいです。
山野家の生産ラインは、介入できません。海野家の、生産ラインは独占できました。
なつ様と協力して、チャウスを量産しました。先頭仕様の、強力な期待です。
小型戦車として、各地で稼動。順調に戦果を上げています。
結局、個人の戦力を単純に底上げするには装備を揃えるのが大事です。
銃があるから、子供でも魔物が倒せるようになっています。それなのに、勇者とか、前世のあるプレイヤーに討伐を任せていたのは問題です。
迷宮には、機械と戦う迷宮もあります。数は少なく、日本に一つしかありません。そこは、国が管理して軍隊が組織的に戦っているそうです。その戦力を、他に回して欲しいのですが、現状ギリギリで厳しいそうです。
それなら、こちらから攻めます。遠征前に、挑戦したかったのです。
なつ様経由で、色々と根回しをしてもいました。海野家ラインの、チャウス量産が大きかったです。
機械の迷宮にも投入され、戦果を上げています。
「擬似加速砲、成果は大きいですね」
「スキルを付与するスキルが在るとは思いませんでした・・・」
「まだまだ、不思議な事ありそうですね」
海野なの、彼女の存在はここに来て大いに役立っています。彼女、スキルを付与できるスキルを持っていました。
他人のスキルを、自分に保存して、物体に貼り付ける。
魔力の消費が大きく、使えないスキルとして、邪険に扱われていたそうです。そのおかげで、生き残れた様なものです。本家筋ですが、分家に追放されていた感じです。
このスキルで、加速砲を量産しました。通常の銃よりも、強力な武器が完成したのです・
扱いに関しては、色々と制限をつけました。基本的なメンテナンスは、山野重工でしかできません。
擬似加速砲を搭載した量産型チャウスは、大量のEQを確保しました。
そのほとんどが、僕達の手元にあります。自由冒険組合は、EQを手に入れられないので、影響力が低下しています。資源を独占できる強みはいいです。
「グリーンベア、発進します」
その権力を使って。グリーンベア専用の基地を作りました。
地価からせり上がり、発進します。
カタパルトから、爆音を立てずに、静かに飛び立つグリーンベア。迷宮の入り口まで、あっという間に到着します。
「機械の魔物って、どんなのですか?」
緑が、聞いてきます。彼女は、現在グリーンベアのメインパイロットです。
「基本的に、魔物は怨念が変化したもの」
「機会が、怨念を持つの?」
「優れた人工知能は、感情を持つ。海野家の彼方を見ただろ?」
「あの子、ほとんど人みたいです。自信なくします・・・」
サブパイロットの、紺が呟きます。彼女、前世は科学者です。
「機械仕掛けの神という存在は、意外と多い。僕も何個か作ったからね」
人は、行き詰ると色々なものに救いを求めます。選りすぐれた存在。
神が実在する世界も、ありました。滅びましたけど・・・。
完全ではなかった証拠です。選りすぐれた神がいたら、滅びが来なかったのでしょうか?
おそらく、駄目な時は駄目です。そうならない様に、色々と考えるしかありません。人は無力ですが、今の僕には、少しだけ逆らう力と、大きな理由があります。
「戦闘強化装甲、なつ様の家で作っているのですよね?」
「家には、過去のデータがあるの。まさか海野家にも似た存在があるとは思わなかった」
月にある宇宙船。海野家の所持していたギガノス。現在、所有権は僕達のものになっています。
グリーンベア、大気圏突破できるので、遠征の前にやることが増えました。
「なつ様の家にあるのは、ブルーアークですか?」
「何故それを?」
「やっぱりそうですか・・・」
先日、山野家の戦闘強化装甲を拝見しました。かなり劣化してますが、過去に設計した機体です。
あれがあるなら、母艦としてその船があっても可笑しくありません。
「それ、過去に僕たちが使っていたんだよね・・・」
「あれが、ここにあるのですか?おかしくありません?」
一緒にいた、紺が問いかけます。あの船は、大破したはずです。
「だから、不思議なのです。この世界の神は、色々とやっているみたいです」
「あれがあるなら、緑の姉妹がいるのかな?」
「おそらく、この先にいますよ」
「魔物になっているの?」
「恨んでいる可能性は高いですからね」
「あまり、戦いたくないです」
「止めますか?」
「苦しんでいるなら、解放したい」
「それは、僕も同意権です」
魔物となっているなら、倒しましょう。それが、解放する方法です。
迷宮に突入します。この巨体でも問題なく入れるのは助かります。
戦闘の、始まりです。
3の倍数の日に投降予定です。




