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ブーストサマー  作者: 水室二人
学園編 
37/42

没落の名家

 海野家は、名家だった。この世界の日本の、遙か過去から存在する一族。

 巨財な財を築き、世界を背後から操っていた。

 世界に存在した、影の一族の一つ。

 世界規模での崩壊後、何とか全滅を防ごうと、必死に活動をしていた。

 大陸から届く、絶望的な知らせ。迷宮から出現した龍という存在。

 何らかの方法で、それを予測していたライバルの山野家とは差が付いてしまった。

 山野家は、山野重工という軍需組織を立ち上げ、いち早く戦闘に参加した。

 海野家は、軍需産業を毛嫌いして、謀略を持って優位に動こうとした。

 その結果、単純な暴力に謀略は通じず、徐々に権威は失速した。莫大な資産も、暴力で奪われ、消えていった。

 それでも、優秀な人材を抱える名家。戦力を集め、確実に地位を確立していた。

 各種学校から、優秀な人材を集め、戦力としていた、

 ここで、色々と思惑に巻き込まれる。

 自由冒険者組合と、対立が発生。

 この組織、ある大陸の生き残りが裏で糸を引く組織だった。

 その目的は、大陸の奪還。大陸の地下には、巨大な地下都市がある。その名は崑崙。

 仙人会議と言う組織が、支配している。彼らは、大陸の復活を目標に、日本の支配を企んでいる。

 諜報関係で優秀な山野家も、その実態を把握するのが遅れていました。

 逆に、山野家は初期の段階から、自由冒険者組合を敵視。独自の戦力で、対抗していました。

 その山野家を危険視するあまり、海野家は失敗をします。

 自由冒険者組合と手を組み、大陸奪還計画を発動します。

 海野家の能力者が、隕石落としを実行。大陸ではなく、近海に落として、発生する津波で魔物を退治する計画でした。

 作戦は失敗。隕石は、大気圏突入中に、龍のブレスで爆撒。その破片が海野家の本拠地に墜落して、一族は総帥以下幹部が全滅。

 自由冒険組合も、本部に破片が落下。こちらは、冒険者の活躍で被害は最小に留められた。逆に、大陸に残っていた地下都市に被害が発生。崑崙は無事だったが、食料プラントに被害が発生。時間的問題が発生している。


「お願いします、何でもしますから、配下に加えてください」

 目の前には、土下座する少女と少年。

 6年となり、新入生の最初の迷宮攻略の次期になりました。

 僕となつ様は、受け持った下級生と迷宮に行く予定でしたが、顔合わせのときに、土下座されています。

「この子は?」

「海野家の生き残りですね。見たことあります」

「壊滅したのでは?」

「分家の、下のほうの子かな?それなりに優秀という噂ね」

「それなり?」

「本当に優秀なら、本家にいたはずよ」

「そうだったら、死んでいたと言う事か・・・」

 隕石落下事件。顛末はなつ様から聞いています。龍のブレスの後の事、偶然ではないでしょう。

 狙ってそれができるのか?

 疑問は、あります。

 ただ、破壊と怨念の化身である龍なら、不可能ではないという感じです。

「私は、海野なのです」

「僕は、海野彼方です」

 顔を上げると、中々の美少女と美少年です。なつ様には敵いませんが。

「配下にして欲しいとは?」

「私達だけでなく、生き残った海野家の一族を、配下にしてください」

「その見返りに、私達を好きにしてくれてかまいません・・・」

 なのは、震えながらそういいます。これだけ見ると僕、悪役だよね?

「実際問題、何ができる?」

「体で、払う?」

 なつ様が、凍えるような目で僕を見ながらそういいます。

「そうじゃない。海野家の力、何処まで残っている?何ができる?」

「本部は、壊滅しました・・・」

「君達、本家の人間だよね?」

 長い歴史のある一族です。血筋を絶やさないように、色々としているはずです。

「そもそも、隕石落としは、何を使ったの?」

 宇宙に行く技術、この世界は劣っています。それなのに、隕石落としは、かなりの精度を誇っていました。

「ミーム、調査の方はどう?」

「生き残ってシステムを復旧した結果、海野家のデータベースを発見しました」

 電子の生き物となってしまった、海の底の3人の新しい人格、ミーム。彼女にお願いして色々と調査してもらっています。

「月に、宇宙船がありました。銀河移民船ギガノスの同型艦です」

 過去の記憶に、ヒットする船があります。あれまで、この世界にあるのですね。色々と、関係する物が溢れすぎです。

「管理コード、譲渡してくれるなら、君たちの面倒を見よう」

「よろしくお願いします・・・」

 そう言って、なのちゃんが頭を下げます。彼方君は、海野家に伝わる人造人間でした。

 アンドロイドで、壊滅した本家から1人生き残り、なのちゃんと合流したそうです。

「博士の生まれ変わり?」

「秘密にしておいてください・・・」

 故障箇所を修理した際、気づかれました。過去に作ったこの1人です。良くここまで残っていたものです。

 色々と、この世界はおかしい。一度真剣に確認しないと、足元をすくわれる可能性があります。





 

 3の倍数の日に投降予定です。

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